25.抗がん剤・分子標的薬

がん治療の副作用アナフィラキシー・ショックとインフュージョン・リアクション

更新日:

hospi77422

アナフィラキシー・ショックとインフュージョン・リアクションは体の免疫反応が過剰に現れた状態で、抗がん剤、分子標的薬ともに起こります。症状が出たら対症療法を行い、1度、症状が現れた薬は、次回からは使わないのが原則です。

■花粉症や食物アレルギーと同じ反応が起きる

私たちの体には、内部に侵入したウイルスや細菌、花粉といった体内には存在しない成分を異物(抗原)とみなし、それらを排除しようとする生体防御システムが備わっています。
このシステムを免疫といい、免疫が適切でないはたらき方をしたときに起こる反応のことを「過敏反応」といいます。

がんの薬物療法で用いる薬は、細胞を殺すほど強力な異物であるため、抗がん剤、分子標的薬を問わず、症状や程度の差はあれ、ほとんどで過敏反応が起こります。

その大半は「Ⅰ型(即時型)アレルギー反応」と呼ばれる過敏反応です。このアレルギー反応は、血液中にあって抗原と闘う機能をもつタンパク、IgE抗体が起こす反応です。同じ反応には、気管支喘息や花粉症、食物アレルギーなどがあります。

主な症状は、かゆみやじんましん、咳、吐き気・おう吐、発熱などで、主に点滴中やその直後に現れるのが特徴です。症状や現れるタイミングは、薬によって異なります。

とくにアレルギー症状で気を付けなければならないのが、「アナフィラキシー・ショック」と、分子標的薬で起こりやすい「インフュージョン・リアクション」です。

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■アナフィラキシーが出たら次回以降その薬を避ける

アナフィラキシー・ショックとは、薬の投与を開始してから30分ぐらいの間に起こる血圧低下や呼吸困難、気管支痙攣、不整脈など、全身的な激しい症状のことで、生命に関わることもある危険な状態です。

点滴中に発疹やかゆみ、くしゃみ、咳などの予兆となる症状が現れたら、投与をいったん中止して様子を見ます。症状が出てしまった場合は、症状に応じた対症療法(昇圧薬で血圧を上げる、気管支拡張薬で気管支の痙攣を止める、など)が行われます。

前回の治療でアナフィラキシー・ショックなどのアレルギー反応が現れた場合は、その薬は次回からは使わないのが原則です。やむをえず使うときは、点滴の速度を遅くする、経口の薬に切り替えるなどの対策が立てられます。

最近では、アレルギー反応が強く起こることが分かっているタキサン系抗がん剤のパクリタキセルを用いるときは、薬を点滴する前に抗ヒスタミン薬やステロイド薬などを投与して、アレルギーを予防する方法が義務付けられています。

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■インフュージョン・リアクションは初回のみ起こることが多い

分子標的薬のうち、抗体製剤に特徴的なアレルギー反応をインフュージョン・リアクションといいます。通常の抗がん剤のアレルギー反応とは別のメカニズムによって生じると考えられています。そのため対応も異なります。

インフュージョン・リアクションは、薬の投与を開始してから24時間以内に発熱、悪寒などの症状が起こるのが特徴です。点滴した後に起こることから、「点滴関連反応」と訳されます。

原因は抗体製剤をつくるときに使われている抗体です。抗体製剤にはマウス由来の抗体が含まれているものが多く、それが体内に入ることで、アレルギー反応が起こると考えられています。

主な症状は発熱、悪寒のほかに、吐き気・おう吐、頭痛、関節痛、皮疹などです。多くの場合、症状は軽度から中等度ですが、まれに呼吸困難や血圧低下などの重篤な症状を起こすことがあります。

発症頻度は40~90%と非常に高いのですが、アナフィラキシー・ショックと違い、この反応が見られるのは、おおむね初回投与のときです。2回目以降は体が抗体に慣れるので症状が起こらないか、起こっても最初よりずっと軽くなります。ただし、まれに2回目以降も、重い症状が現れることもあります。

インフュージョン・リアクションも、前投薬による予防が行われます。とくに、乳がんや胃がんに使われるトラスツズマブ(ハーセプチン)や、悪性リンパ腫などに用いられるリツキシマブ(リツキサン)はインフュージョン・リアクションが頻発するので、これらを点滴するときは、事前に抗ヒスタミン薬や非ステロイド性消炎鎮痛薬を投与して、発症を防ぎます。

■副作用予防のための前投薬

・ステロイド薬
一般名(製品名):デキサメタゾン(デカドロン)
投与法:静注
投与のタイミング:投与30分前

・抗ヒスタミン薬
一般名(製品名):ジフェンヒドラミン(レスカルシンなど)
投与法:静注、経口
投与のタイミング:投与30分前

・H2ブロッカー
一般名(製品名):シメチジン(タガメット)、ファモチジン(ガスター)、ラニチジン(ザンタック)
投与法:静注
投与のタイミング:投与30分前

・非ステロイド性消炎鎮痛薬
一般名(製品名):アセトアミノフェン、イブプロフェン
投与法:経口
投与のタイミング:投与30分前

以上、抗がん剤の副作用についての解説でした。

私がサポートしている患者さんでもハーセプチンなど分子標的薬を使っている方は多くいます。従来の抗がん剤に比べると効果を発揮しやすく、副作用は少ないですが、それでも「がんを治す薬」ではありません。

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たった1つの条件とは

本村ユウジ
こんにちは。がん治療専門アドバイザー、本村です。

私は10年間で4,300名のがん患者さんをサポートしてきました

がんは、とても厳しい病気です。

しかし、手の打ちようがない病気ではありません。

「抗がん剤を断りましたが、今も元気です」

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