02.がんについて

がんの治療前と治療後に必要な検査の一覧

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がんの治療前と治療後に必要な検査

がん検査には、がんを見つけるための検診、がんと疑われたときに行う確定診断、治療方針を決めるための検査、治療の効果や再発の有無を確かめる検査などがあります。

■治療方針を決める検査

がんと一口にいっても、がんの広がり(病期)や性質(悪性度など)、転移の有無など、その状態は人によって異なります。そこで最も適した治療を検討するために、いくつかの検査が行われます。

病期などを調べるのに欠かせないのが、CT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)、超音波などの画像検査です。通常は1つの検査ではなく、複数の検査をして、その結果から治療方針を決めます。

CT検査はがんの広がりや転移などを見るのに有用で、さまざまながんで行われています。MRI検査はがんの広がりや転移のほか、悪性度などの判別も可能です。骨シンチグラフィ検査は骨転移を、PET(陽電子放出断層撮影)検査は、がんの全身への広がりを調べるときに用いられます。血管造影検査とCTを組み合わせたCT検査や超音波検査は肝臓がんで行われています。

細胞診用の針で採取したり手術で切除したりしたがん組織を顕微鏡で見て、がんの性質を調べる病理検査(生検)でも、治療方針を決めるためのさまざまな情報が得られます。

重要な情報の1つが悪性度です。たちのいいがんか悪いがんかが分かります。悪性度が低ければ手術単独ですみ、高ければ手術後に薬物療法を追加します。

また、肺がんや乳がん、大腸がんなど一部のがんでは、がんのもつ効果予測因子(バイオマーカー)の有無で、薬の効き方や副作用の出方が違うことが分かっています。バイオマーカーの有無も病理検査で調べることができます。これを「コンパニオン診断」といいます。とくにこのコンパニオン診断は、分子標的薬を用いるかどうかを決めるのに欠かせない検査です。

■がんの治療に必要な主な検査

<画像検査>

・X線検査
外からX線を通してフィルムに写った影を読み取る方法。レントゲン検査ともいう。そのまま撮影する単純X線撮影のほか、X線に写りやすい造影剤(バリウムなど)を経□や静注で体内に入れ、その様子を読み取る造影検査や、乳腺専用のマンモグラフィなどがある。

・CT(コンピューター断層撮影)検査

CT検査
さまざまながんで行われる検査で、X線で得られた画像をコンピューター処理により断層画像にする。通常の検査のほか、X線に写る造影剤を用いて、通常の画像には写りにくい組織を写す造影CT検査もある。

ヘリカルCT検査
X線をらせん状に動かして連続撮影をするタイプのCT検査。1度の息止めで広範囲の撮影が可能。

マルチスライスCT検査
へリカルCTを使い、X線を広めに照射して1度に何枚も撮影する方法。現在は64枚を1度に撮影する64列のものが主流。

・MRI(磁気共鳴画像)検査
強い磁気や電波を利用して体の断面をとらえる検査。造影剤を使うこともある。

・超音波(エコー)検査
超音波を体表にあてて、その跳ね返りの様子から臓器の状態や異常をとらえる検査。肝臓、胆道、膵臓、腎臓などを見る腹部超音波検査、子宮や卵巣を見る経膣超音波検査、前立腺や大腸を見る経直腸超音波検査がある。

・RI(放射性同位元素)検査・核医学検査

骨シンチグラフィ
放射線を放出するアイソトープ(放射性同位元素)を体内に入れて撮影する検査で、骨転移などを主に調べる。

PET(陽電子放出断層撮影)検査
がん細胞は通常の細胞より多くのブドウ糖を必要とすることから、アイソトープで標識したブドウ糖「FDG」を体内に入れ、集まり具合を調べることで、がんのある場所を見つける。

<腫瘍マーカー検査>

血液を採取して、がんができると増える体の中の特殊なタンパクなどを調べる。

<病理検査(生検)>

・細胞診
針やメスを使って組織の一部を採取し、その細胞が悪性かどうか、がんの組織型や進行度などを調べる。手術で切除した組織を使うこともある。

・コンパニオン診断
がん組織にある、薬の効果や副作用の程度を予測する遺伝子などの因子(バイオマーカー)を調べる検査。診断に使われる薬を「コンパニオン診断薬」といい、乳がんや胃がんに使われるトラスツズマブの診断薬や、大腸がんで使われるセツキシマブの診断薬などがある。

<内視鏡検査>

内視鏡という小型カメラを体内に入れ、様子を観察する。肺を調べる気管支鏡、食道や胃腸を調べる消化管内視鏡、子宮や前立腺を調べる膀胱鏡などがある。病変が見つかったら、その場で摘出することができるため、検査と治療を兼ねることが多い。

■治療の効果を見る検査

手術や放射線療法のあとや、薬物療法中・後は、定期的に検査をして、治療の効果や転移や再発が起こっていないかなどを見ていきます。この際行うのは、CTや超音波などの画像検査と血液検査です。

画像検査でよく用いられるのは、患者さんの負担が少なく、被曝の心配のない超音波検査です。CTは3カ月~1年に1回ぐらいのペースで行うのが一般的です。薬物療法の効果は、世界的な効果判定の指標「RECISTガイドライン」にのっとって行われます。

血液検査は血液を採取して血中内の成分を調べる検査です。一部のがんでは腫瘍マーカーの推移を確認することで、進行の状態や再発の有無などが推測できます。

そのほか、腎機能や肝機能、白血球の状態など、薬や放射線の副作用や合併症を調べるためにも必要な検査です。

以上、がんに関する検査についての解説でした。

がんと診断されたあと、どのような治療を選び、日常生活でどんなケアをしていくのかで、その後の人生は大きく変わります。

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本村ユウジ

「がんの研究と、患者さんのサポート」を2008年から続けています。現在まで、3,000名を超えるがん患者さんやご家族をサポートしてきました。詳しいプロフィールはこちら。

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