
【サイト内 特設ページ】
がんを治すために必要なことは、たった1つです。
詳しくはこちらのページで。
→がんを治すための「たった1つの条件」とは?
はじめに
こんにちは。がん治療専門アドバイザー、本村ユウジです。
がんを予防するための食生活について考えるとき、ニンニクは多くの研究で注目されてきた食材です。独特の刺激臭とともに、古くから薬効成分が注目されてきたニンニクですが、がん予防においてどのような働きをするのか、最新の研究データをもとに詳しく見ていきましょう。
この記事では、ニンニクに含まれる栄養成分が、がん予防にどのような作用を持つのかを整理し、実際の研究結果や適切な摂取方法について解説します。
ニンニクのがん予防効果に関する研究の歴史
1990年、アメリカ国立がん研究所(NCI)は「デザイナーフーズ計画」という大規模なプロジェクトを発表しました。これは、がん予防に効果が期待できる植物性食品をランク付けしたもので、約40種類の食品がピラミッド型に整理されています。
このピラミッドの最上位に位置づけられたのがニンニクです。ただし、この計画は10年後に終了し、米国ではその後注目されなくなりました。現在の医学研究では、特定の食品ががんを強力に予防するという単純な考え方よりも、バランスの良い食事全体の重要性が強調されています。
それでも、ニンニクに含まれる複数の成分については、実験室レベルや動物実験で抗がん作用が確認されており、研究が続けられています。
【サイト内 特設ページ】
がんを治すために必要なことは、たった1つです。
詳しくはこちらのページで。
→がんを治すための「たった1つの条件」とは?
ニンニクに含まれる主な栄養成分
ニンニクには多様な栄養成分が含まれています。100gあたりの主な栄養成分は以下の通りです。
| 栄養成分 | 含有量(100gあたり) |
|---|---|
| エネルギー | 134kcal |
| たんぱく質 | 6.0g |
| 脂質 | 1.3g |
| 炭水化物 | 26.3g |
| カリウム | 530mg |
| カルシウム | 14mg |
| マグネシウム | 25mg |
| リン | 150mg |
| 鉄 | 0.8mg |
| 亜鉛 | 0.7mg |
| 銅 | 0.18mg |
| ビタミンB1 | 0.19mg |
| ビタミンB6 | 1.50mg |
| 葉酸 | 92μg |
| ビタミンC | 10mg |
| 水溶性食物繊維 | 3.7g |
| 不溶性食物繊維 | 2.0g |
これらの基本的な栄養素に加えて、ニンニクには特有の機能性成分が含まれています。
がん予防に関与すると考えられる主要成分
アリイン・アリシン
ニンニクの細胞内には、アリインという無臭のアミノ酸が含まれています。ニンニクを切ったり潰したりすると、細胞が破壊され、アリイナーゼという酵素と反応してアリシンに変化します。これがニンニク特有の刺激臭の主な原因です。
アリシンには強力な殺菌作用があり、細菌からカビまで広範囲に効果を示します。胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌に対する抗菌作用も報告されています。また、ビタミンB1と結合してアリチアミンとなり、腸での吸収効率を高めて疲労回復を促進します。
ただし、アリシンは不安定な化合物で、加熱などの調理過程で他の化合物に変化します。
ジアリルトリスルフィド(DATS)
アリシンが加熱調理される過程で生成される揮発性のイオウ化合物がDATSです。この成分は、がん細胞の増殖を抑制し、正常な細胞に戻す作用が実験で確認されています。
DATSは転写因子Nrf2を活性化させ、体内の解毒酵素の発現を増大させます。また、赤血球と反応して硫化水素に変換され、血管拡張作用を示すことで血圧低下や心臓への負担軽減につながると考えられています。
ニンニクを細かく切ってオイルで低温加熱する調理法で、DATSを効果的に得られるとされています。
S-アリルシステイン(SAC)
S-アリルシステインは、生のニンニクにはごく微量しか含まれませんが、熟成や発酵の過程で増加する水溶性の含硫アミノ酸です。黒ニンニクに熟成させることで、含有量が生ニンニクの約10倍から28倍に増えるといわれています。
SACには抗酸化作用、抗炎症作用、免疫調整作用などがあり、がん細胞の酸化によるDNA損傷を防いだり、がん細胞を自滅させる作用が実験で示されています。また、発がん性物質の代謝を調節する酵素の活性を変化させることで、がん予防に寄与する可能性が動物実験で報告されています。
2025年現在、SACは機能性表示食品の関与成分として認められており、「日常生活における一時的な疲労感を軽減する機能」が届出されています。
セレン
ニンニクに含まれるミネラルのセレンは、過酸化脂質を分解する酵素の構成成分となります。過酸化脂質はDNAの損傷や変異を引き起こし、がんを誘発する原因のひとつと考えられているため、セレンの抗酸化作用がが予防に寄与する可能性があります。
スコルジニン
スコルジニンは窒素や硫黄を含む複雑な化合物で、ニンニク臭とは無関係な成分です。1kgのニンニクから純品が約3.9gしか得られないといわれる希少な成分で、ビタミンB1に作用して疲労回復効果を高めるとされています。
【サイト内 特設ページ】
がんを治すために必要なことは、たった1つです。
詳しくはこちらのページで。
→がんを治すための「たった1つの条件」とは?
ニンニクのがん予防効果に関する研究データ
疫学研究の結果
米国と中国で行われた共同調査やイタリアの研究では、ニンニクの摂取量が多い地域で胃がんの発生率が低い傾向が観察されています。ヨーロッパの10カ国で実施された大規模調査では、ニンニクと玉ねぎの摂取量が多いほど大腸がんのリスクが下がることが示されました。
一方、2016年に発表されたシステマティックレビューとメタアナリシスでは、ニンニク摂取と大腸がん発生率との関連について予防的効果は見出されなかったという報告もあります。
動物実験の結果
京都医科大学の研究では、マウスを用いた実験で皮膚がんを抑制する効果が報告されています。
日本の研究者による実験では、発がん性物質で誘発されるラット大腸の前がん病変形成に対して、ニンニク粉末の投与が病変の形成を抑制したという結果が示されています。この抑制機序として、発がん性物質の代謝活性化に関与する酵素の活性低下と、無毒化反応を高める酵素の活性増加が確認されました。
また、黒ニンニクの抗酸化活性は生ニンニクよりも増加しており、大腸がん予防に有用である可能性が示唆されています。
現在の医学的評価
米国国立がん研究所(NCI)は、がん予防としていかなる栄養サプリメントも推奨していませんが、ニンニクを抗がん特性を持つ可能性のある野菜のひとつとして認めています。
MSDマニュアル(医師向け医学情報)によると、ニンニクの摂取またはニンニクサプリメントの使用に関する科学的根拠では、がんに対する予防効果はないか、あっても限られているとされています。
つまり、実験室レベルや動物実験では抗がん作用が確認されているものの、人間に対する臨床試験では十分な予防効果が証明されていないというのが現状です。
ニンニクの作用機序
ニンニクによるがん予防効果が期待される理由として、以下のような作用機序が考えられています。
| 作用 | 内容 |
|---|---|
| 抗菌作用 | ヘリコバクター・ピロリ菌などの感染を予防し、慢性的な炎症を抑制 |
| 抗酸化作用 | 活性酸素を除去し、細胞の酸化ストレスを軽減。発がん性物質の形成を抑制 |
| 解毒酵素の活性化 | 発がん性物質の無毒化反応を高める第2相解毒酵素の活性を増加 |
| 発がん物質の活動停止 | 発がん性物質の代謝活性化を抑制し、DNA付加体形成を阻害 |
| 細胞増殖の抑制 | がん細胞の増殖速度を低下させる |
| 細胞死の誘導 | 異常な細胞のアポトーシス(プログラムされた細胞死)を促進 |
| DNA修復の促進 | 損傷を受けたDNAの修復機能を強化 |
ただし、これらの作用は主に実験室や動物実験で確認されたものであり、人間の体内で同様の効果が得られるかは十分に証明されていません。
ニンニクと黒ニンニクの違い
黒ニンニクは、生のニンニクを一定の温度と湿度で2週間から1カ月程度熟成させたものです。熟成過程での変化により、いくつかの特徴があります。
| 項目 | 生ニンニク | 黒ニンニク |
|---|---|---|
| S-アリルシステイン含有量 | ごく微量 | 10倍から28倍に増加 |
| ポリフェノール含有量 | 基準値 | 約30倍に増加 |
| 抗酸化活性 | 基準値 | 約10倍に増加 |
| アリシンの刺激性 | 強い | SACに変化し刺激が減少 |
| におい | 強い | 抑えられている |
| 味 | 辛味・刺激がある | 甘味が強い |
| 胃腸への負担 | 過剰摂取で胃炎などのリスク | 比較的負担が少ない |
熟成により、生のニンニクよりも食べやすく、継続摂取しやすくなっています。ただし、黒ニンニクだけでがん予防ができるわけではなく、バランスの良い食事と生活習慣の改善が基本となります。
適切な摂取方法と注意点
推奨される摂取量
世界保健機構(WHO)による成人の一般的な健康促進ガイドラインでは、以下の摂取量が示されています。
| ニンニクの形態 | 1日あたりの摂取量 |
|---|---|
| 生ニンニク | 2~5g(約1片) |
| ドライガーリックパウダー | 0.4~1.2g |
| ガーリックオイル | 2~5g |
| ニンニク抽出液 | 300~1,000mg |
| アリシン相当量 | 2~5mg |
生ニンニクの場合、1日1片(約3~5g)程度が目安となります。これ以上の摂取は胃腸への負担が大きくなる可能性があります。
調理方法のポイント
ニンニクの有効成分を効率的に摂取するためには、調理方法が重要です。
まず、切ったり潰したりすることでアリイナーゼ酵素が活性化し、アリシンが生成されます。細かく切るほど香りが強くなり、有効成分も増加します。ただし、アリイナーゼは100℃の熱やpH3以下の酸性条件で失活するため、切ってすぐに高温で加熱すると、アリシンの生成量が減少します。
切った後に室温で10~15分程度置いてから調理すると、アリシンの生成が進みます。また、長時間の加熱は薬効成分を分解するため、手早い調理が推奨されます。
DATSなどのスルフィド類を得るには、細かく切ったニンニクをオイルで低温加熱する方法が効果的です。イタリア料理やスペイン料理でよく使われるガーリックオイルは、この点で理にかなった調理法といえます。
黒ニンニクの場合は、そのまま食べることができます。1日1~2片を目安に摂取するとよいでしょう。
選び方と保存方法
良質なニンニクを選ぶポイントは、全体的に重みがあり、皮が乾燥していて茶色くないものです。発芽しておらず、固く太ったものを選びます。
保存は、ネットなどに入れて風通しの良い日陰につるすのが理想的です。冷蔵庫での保管は発芽を促すため避けた方がよいでしょう。
摂取時の注意事項
ニンニクの過剰摂取は胃腸を荒らす可能性があります。特に生のニンニクに含まれるアリシンは、胃粘膜を傷害したり、腸内細菌を死滅させることがあります。
以下のような方は、ニンニクの摂取に注意が必要です。
・胃潰瘍や胃の調子を崩しやすい方は悪化のリスクがあります
・出血性素因がある方や抗血小板薬、ワルファリンなどの抗凝固薬を服用中の方は、ニンニクの天然の抗凝血作用により出血リスクが高まる可能性があります
・降圧薬を服用中の方は、血圧が下がりすぎる可能性があります
・血糖降下薬を服用中の方は、低血糖のリスクがあります
・HIV治療薬のサキナビルを服用中の方は、ニンニクによって血清中濃度が約50%低下することが報告されています
・妊娠中の方や手術を控えている方は、摂取を控えた方がよいとされています
また、ニンニクをオイルに漬けた製品は、ボツリヌス菌による汚染のリスクがあります。自家製のガーリックオイルは冷蔵保存し、1カ月以内に使い切ることが推奨されます。
皮膚に直接塗布すると、化学的熱傷や接触性皮膚炎、気管支喘息を引き起こすことがあるため注意が必要です。
ニンニク以外のがん予防に注目される食材
デザイナーフーズ計画では、ニンニク以外にも多くの食材が挙げられています。がん予防の観点からバランスよく摂取することが重要です。
第1群(最も効果が期待される):キャベツ、カンゾウ、大豆、生姜、セリ科植物(人参、セロリ)
第2群:玉ねぎ、お茶、ターメリック、全粒小麦、玄米、柑橘類(オレンジ、レモン、グレープフルーツ)、ナス科(トマト、ナス、ピーマン)、アブラナ科(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ)
第3群:マスクメロン、バジル、タラゴン、オートムギ、ミント、オレガノ、キュウリ、タイム、ローズマリー、セージ、ジャガイモ、大麦、ベリー類
これらの食材を多様に組み合わせて摂取することが、がん予防において重要です。
がん予防における食生活の位置づけ
ニンニクを含む植物性食品には、がん予防に寄与する可能性のある成分が含まれていますが、特定の食品だけに頼るのではなく、食生活全体の質を高めることが大切です。
日本人を対象とした研究では、野菜や果物の摂取量が多いことが一部のがんのリスク低下と関連していることが示されています。ただし、野菜や果物だけでがんを予防できるわけではなく、禁煙、節度ある飲酒、適正体重の維持、身体活動の確保など、生活習慣全体の改善が重要です。
がん予防の基本は以下の点です。
・野菜と果物を合わせて1日400g以上摂取する
・塩分摂取を控える(1日6g未満)
・赤肉(牛肉、豚肉など)や加工肉の摂取を控えめにする
・飲酒は適量にとどめる
・禁煙する
・適正体重を維持する
・身体活動量を増やす
ニンニクは、これらの健康的な食生活の一部として取り入れることで、がん予防に寄与する可能性があります。
臨床試験における課題
ニンニクのがん予防効果について、人を対象とした臨床試験は限られています。その理由として、以下のような課題があります。
まず、ニンニクの活性化合物は時間、扱い方、加工方法によって効力を失う可能性があるため、どのニンニク製品も同じではなく、がんリスクを減らすために必要な正確な量を決めることが困難です。
また、実験室や動物実験で観察された効果が、人間の体内で同様に起こるとは限りません。人間の体は実験環境よりもはるかに複雑で、多くの要因が相互に影響し合っています。
さらに、がん予防効果を確認するには長期間の追跡が必要であり、研究デザインや費用の面で課題があります。
ニンニクの健康効果とがん予防以外の作用
ニンニクには、がん予防以外にもさまざまな健康効果が報告されています。
疲労回復効果では、ビタミンB1とアリシンが結合してアリチアミンとなり、体内に吸収されやすくなることで、糖質をエネルギーに変換する過程を促進します。
血圧降下作用については、複数のメタアナリシスで高血圧患者さんにおいて血圧を低下させる効果が示されています。
免疫機能の維持では、アリシンの殺菌効果により、風邪などの感染症にかかりにくくする可能性があります。
コレステロール調節作用も報告されており、血清コレステロール値の調整に寄与する可能性があります。
これらの効果は、がん予防と同様に、ニンニクだけに頼るのではなく、バランスの良い食事と健康的な生活習慣の中で取り入れることが重要です。
まとめ
ニンニクに含まれるアリシン、DATS、S-アリルシステイン、セレンなどの成分は、実験室レベルや動物実験でがん予防に関連する作用が確認されています。その作用機序として、抗菌作用、抗酸化作用、解毒酵素の活性化、発がん物質の活動停止、細胞増殖の抑制などが挙げられます。
ただし、人間を対象とした臨床試験では、がんに対する明確な予防効果は十分に証明されていません。米国国立がん研究所は、ニンニクを抗がん特性を持つ可能性のある野菜として認めていますが、特定の栄養サプリメントを推奨していません。
がん予防においては、ニンニクなどの植物性食品を含むバランスの良い食事、禁煙、適度な飲酒、適正体重の維持、身体活動の確保など、生活習慣全体の改善が重要です。ニンニクは、1日1片程度を目安に、健康的な食生活の一部として取り入れることをおすすめします。
胃腸の弱い方や特定の薬剤を服用中の方は、過剰摂取に注意し、必要に応じて医師に相談することが大切です。

