膵臓がんとは?
膵臓がんとは、膵臓にできた悪性腫瘍のことです。からだにできた"できもの"を総称して「腫瘍」といいます。
腫瘍には発育速度や増殖形態、ほかの臓器に転移する性格を持っているかいないかで、良性と悪性に分類されます。
良性腫瘍は転移する性格を持たず、成長のスピードもゆっくりであり、これのみでは命にかかわることはまずありません。一方、悪性腫瘍は無秩序、無制限に増殖し、転移を起こして宿主(人体)の命を奪う可能性のある悪いできものと理解していいでしょう。
「がん」は「悪性腫瘍」とほぼ同じ意味として使われます。
膵臓がんにはどんな種類があるのか
膵臓がんは、浸潤性膵管がんや、膵神経内分泌腫瘍、悪性の膵管内乳頭粘液性腫瘍、悪性の粘液嚢胞性腫瘍などに分けることができます。
・膵臓がんの約90%を占めるのは「浸潤性膵管がん」
膵臓がんはこれら膵臓に発生した悪性腫瘍すべてを包括した呼称ですが、一般的に膵臓がんといえば、約90%を占める「浸潤性膵管がん(通常型膵臓がん)を指します。
「浸潤」とはがんが組織の中に広がっていくことです。通常型膵臓がんは広がりやすい性質を持っていますので浸潤性膵管がんといわれます。浸潤性膵管がんは、膵臓の外分泌機能を果たす膵管(膵臓でつくられる膵液を運ぶ管)の上皮細胞から発生する悪性腫瘍です。