がん専門アドバイザー、本村です。
この記事では鳥取県内で、癌封じや癌が治ることを参拝したい、という方に向けて、推奨したい神社を紹介しています。
神頼みを強く推奨しているわけではないですが、癌は自分ではどうすることもできないことも多く起きる病気です。
闘病生活も長期になり「何か大きなものに心を支えて欲しい」という気持ちは強くなるので、患者さんからも「寺社に参拝に行くならどこがいいですか」と相談されることもよくあります。
そういうわけで、全国の寺社仏閣についても調べるようになりました。
他県には「癌」に特化した祈願ができる寺社はいくつかありますが、現時点で鳥取県には「癌封じ」など癌という病気固有の祈祷ができたり、お守りを購入できる寺社はありません。
しかし、そもそも「癌封じ」とは、(現在、癌ではない方が)癌にならないように祈願するものです。
癌闘病中の方が回復を祈願したり、治ることを願ったり、手術などの治療の成功を願うのは「病気平癒(びょうきへいゆ)」の祈願になります。(※病気平癒=全ての病気、ケガを指すので、癌の平癒もこれに含みます)
ですので「癌封じ」という言葉にこだわらずとも、病気平癒(当病平癒)にご利益や由来がある寺社に参拝すれば大丈夫、ということですね。
では、鳥取県内の神社を2つ挙げていますので参考にしてください(お寺は推奨したいといえるところがありませんでした)。
鳥取県鳥取市 宇倍神社の病気平癒祈願
鳥取市で初詣ならここ、といわれる地元では有名な宇倍神社(うべじんじゃ)。正月には多くの参拝者で賑わいます。
市街から少し外れた小高い丘の上にあり、派手さはないですが歴史のある社殿(明治31年に再建されたもの)を持ち、風格のある神社です。
創建されたのは648年で、因幡国一の宮(この地方の一番の神社)と格付けされており、社格では国幣中社(こくへいちゅうしゃ)です。
※社格とは?
明治維新以降に神社を等級化した制度で、第二次世界大戦後に廃止されましたが今日でも「旧社格」などの名称で神社を表す目安とされています
格として一番上なのが「官社」で国から奉幣を受ける神社になります。官社の中でも最も上位なのが「官幣大社」という等級で島根の出雲大社、東京の明治神宮などがあります。なお、三重の伊勢神宮は「すべての神社の上にある」とされており、社格はありません。
主祭神である武内宿禰命(たけのうちのすくねのみこと)と、宇倍神社の拝殿が明治時代に一円紙幣、五円紙幣の図柄になったことからお金に縁のある神社とされています。
癌や病気との関連
武内宿禰命は(日本神話の中でのことですが)360歳を超える長寿だったとされています。
日本で祀られている祭神で、これ以上の長寿とされている神はおらず、日本一の健康長寿の神といわれています。
そのため、古くから病気平癒、疫病退散、健康長寿の神として大衆や時の領主などから篤い信仰を集めてきました。
癌など特定の病気とのつながりはないですが、癌が治ることや、再発や転移がないことを願ううえでは適していると思います。
宇倍神社には武内宿禰命の霊跡と伝わる石があり、双履石(そうりせき)と呼ばれています。
病気を癒し、延命に効果があるといわれる七宝水(しっぽうすい)
病気を癒す、身体を美しく整える等、七つの恵みがあるとされ、七宝水(しっぽうすい)と呼ばれている湧き水があります。
宇倍神社では病気平癒の祈祷が受けられます。
祈祷とは神職によるお祓いを受け、祭神に感謝と願いを伝える、という神事です。
個人で祈祷を受ける場合、厄払いなど様々な願意の中から願いごとを1つ(か2つ程度)選んで祈祷を受けることができます。
宇倍神社で癌を封じることや、癌平癒、治療の成功などを祈願する際は「病気平癒」を選ぶのがよいでしょう。
病気平癒のお守りがあります。
旧一円紙幣や五円紙幣をかたどったお守りが人気ですが、病気平癒のお守りも授与されています(授与可能時間は9:00~17:00)
宇倍神社の住所と地図
住所:鳥取県鳥取市国府町宮下651
宇倍神社の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):9:00~17:00
・拝観料:なし
・電話番号:0857-22-5025
・最寄り駅:JR山陰本線鳥取駅から日ノ丸バス雨滝行き25分、宮ノ下下車、徒歩3分
・車でのアクセス:鳥取自動車道鳥取ICから8km
・駐車場:無料駐車場あり(30台)
・階段:あり。本殿のすぐ手前まで車で登ることができるようです。
宇倍神社のおすすめ度:B。【A>Eの5段階】
車がないとアクセスが不便ではありますが、祭神は健康長寿にゆかりが深く、美しく歴史ある拝殿で祈祷をうけられる、というのは貴重な体験になるかと思います。
鳥取砂丘から車で20分程度なので旅行行程の1つとして参拝するのがよいかもしれません。
鳥取県米子市 大神山神社(奥宮)の病気平癒祈願
大神山神社(おおがみやまじんじゃ)は、中国地方で最高峰の山である「大山(だいせん)」を神体とする神社です。
大山を神が宿る山として「大神山」と称され、山腹にある主たる社が「奥宮(おくみや)」になります。ふもとの米子市に本社(ほんしゃ)がありますが、こちらは「雪深くなる冬に奥宮には参拝できないため」造られた社になります。
奥宮と本社の両方を参拝することでご加護が得られる、と古来から伝わっているようですが、奥宮は傾斜が強い石畳の参道(700m)が続き、階段も多いので体調と相談しながらがよいですね。
奥宮の社殿(本殿、拝殿、幣殿)は国の重要文化財で、日本最大級の権現造り(本殿と拝殿とを石の間または相の間などの名で呼ばれる幣殿でつなぐ構造)の建築物とされています。
奥宮は大山の登山道と繋がっていることや、山頂には大山寺があることもあり、大山観光の名所としても多くの人が訪れている神社です。
癌や病気との関連
大神山神社の神体は大山、祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)という日本神話の神です。
大己貴命は、出雲大社の祭神でもある大国主命(おおくにぬしのみこと)の別名で、だいこくさま、とも呼ばれます。
大己貴命は古事記、日本書紀、出雲風土記等に多く登場し、主に「国造りの神」とされていますが、その他にも五穀豊穣など様々な神徳がある、とされています。
その中には民衆の健康を守り、「医薬療法、再生」「病気平癒」にも強いご利益がある、とされているのです。
特に鳥取に住む人にとっては、大山は偉大な山であり、神体とする神社に病気平癒の祭神が祀られている、ということなので、癌を封じることや癌が治ることを祈願するにはとても適した神社だといえます。
長寿水の湧水
石畳を登り、奥宮の社殿に近いところに手水舎(手を洗い清めるところ)があります。
これは大山の湧き水であり、名水でありながら「御神水」とされています。そのまま飲めるのはもちろん、美味しいと有名ですので参拝の折には口に含むとよいですね。
大神山神社(奥宮)で病気平癒の祈祷を受けられます
300円を納めると社殿の中に入って昇殿参拝が可能です。
建物の外側は朱塗りなどもなく、幽玄で落ち着いた雰囲気ですが、拝殿の天井には花鳥風月が描かれ、柱などは白檀塗りにより金色など色鮮やかで一見の価値ありです。
昇殿参拝だけでもよいですが、この神社では個人の祈祷を受けることができます。願意は何でもよいのですが、癌の治療の成功や、再発・転移がないことを願う場合は「病気平癒」が適しています。
祈祷を受ける際に名前、住所、病名、入院・手術の場合は病院名・手術日等を伝えると、治療の成功を祈願してもらうことができます。(祈祷は代理の人でも可能です)
祈祷のあと、お祓いを受けた薬草を封じ、邪気、病魔に勝つ「病気平癒勝守」を授与してもらうことができます(祈祷料は5,000円より)。
大神山神社(奥宮)の住所と地図
住所:鳥取県西伯郡大山町大山
(本社は鳥取県米子市尾高1025番地)
大神山神社(奥宮)の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):9:00~16:30。
・拝観料:昇殿参拝300円。
・電話番号:0859-52-2507
・バス:JR米子駅から日交バス大山寺行「大山寺下車」(約50分)、大山寺参道を大神山神社方面へ徒歩約20分。
・車でのアクセス:米子道米子ICより県道24号線(大山観光道路)経由、駐車場まで約15分。
・駐車場:大山博労座駐車場 普通車約1,000台。参道途中(丁度真ん中ほど)に参拝客専用駐車場あり。
・階段:あり
大神山神社(奥宮)のおすすめ度:A。【A>Eの5段階】
神社の威厳、歴史的な価値、祀られている祭神、どれをとっても病気が治ること、癌からの回復を願うには適している神社です。
治療中で体調が悪く、奥宮に参拝できなくても本社でも祀られている祭神は同じですし祈祷も受けられるので、どちらかに行けば大丈夫、という選択肢があるのもよいですね。
何より自然豊かな場所で精神的な疲れが癒される、という効果が一番かもしれません。