抗がん剤の副作用「脱毛」への対策とは
最も気になる副作用の1つですが、いまのところ有効な予防薬はありません。 まつ毛、体毛も抜ける。育毛剤の効果は認められず 体毛は毛母細胞の分裂によって成長します。細胞分裂が盛んな毛母細胞は薬のダメージを受けやすく、多くの抗がん剤で脱毛が起こります。 薬の種類や数、量、治療スケジュール、投与方法(点滴なのか内服なのかなど)によって程度は異なり、個人差もありますが、一気に大量に抜けるのが特徴で、頭髪のほか、眉毛やまつ毛、体毛、陰毛なども抜けます。 抜けるときに皮膚にヒリヒリと痛みを感じる人もいるようです。また、 ...
内臓に関する抗がん剤の副作用:心不全、不整脈、高血圧、腎障害などへの対策
心臓の筋肉や腎臓の細胞なども薬のダメージを受けることがあります。 何か問題が起きた場合は投与量を調整したり、薬を変えたりして予防し、症状が出たら別の薬に変えるなどして対応します。 心臓の筋肉の障害は早期発見が重要 薬によって心臓の筋肉(心筋)がダメージを受け、狭心症や心筋梗塞、うっ血性心不全、不整脈などのさまざまな副作用を起こすことがあります。 こうした「心毒性」による症状は、アンスラサイクリン系の抗がん剤によく見られます。主な自覚症状は、動作時の呼吸困難や足のむくみなどで、治療中の定期検査で早期発見する ...
【2025年最新版】呼吸に関する抗がん剤の副作用完全ガイド|咳・息切れ・間質性肺炎の症状と対策法
抗がん剤による呼吸器系副作用の現状と基本知識 2025年現在、医療技術の進歩により抗がん剤による呼吸器症状は以前より減少していますが、依然として注意が必要な副作用の一つです。 呼吸器系の副作用は医学的に「肺毒性」と呼ばれ、薬剤が肺の細胞に直接ダメージを与えたり、薬に対する免疫反応として発生します。特に間質性肺炎は頻度は低いものの、重篤な症状をもたらす可能性があるため、患者さんやご家族は正しい知識を持つことが重要です。 抗がん剤による呼吸器副作用の種類と症状 慢性型の症状と特徴 抗がん剤投与後数週間から数カ ...
【2026年更新】抗がん剤の皮膚に関する副作用について分かりやすく解説。手足症候群・ニキビ様皮疹・乾燥などへの具体的なケア
こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。 抗がん剤によるがん治療を受ける患者さんの多くが、皮膚に関する副作用を経験します。皮膚の乾燥やニキビのような発疹、手足のピリピリとした痛みなど、その症状はさまざまです。これらの皮膚障害は日常生活に影響を及ぼすこともあり、適切な理解と対策が重要です。 この記事では、抗がん剤による皮膚副作用の種類や原因、そして具体的な対策方法について詳しく解説していきます。 抗がん剤による皮膚障害の主な種類と症状 抗がん剤治療では、がん細胞だけでなく、細胞分裂が活発な正常な ...
抗がん剤の副作用「倦怠感」や「だるい症状」への対策
抗がん剤治療中の人の多くが訴える症状の1つが、倦怠感です。 倦怠感とは、エネルギーの減少にともなう疲労や重苦しい感覚のことです。身体的なもの(だるい、疲れたなど)や、精神的なもの(集中できない、やる気が起きないなど)があります。症状が強まると起きていることが困難になり、日常生活に支障をきたします。 抗がん剤による倦怠感は、薬の作用が正常な細胞も破壊することで起こります。がんの進行度や患者さんの全身状態なども影響します。また治療回数を重ねるごとに、症状が重くなる傾向があるようです。 倦怠感に対しては、治療薬 ...
抗がん剤の副作用|しびれ、味覚障害の対策
抗がん剤の副作用のなかで、予防や治療が難しいのがしびれなどの神経症状です。疼痛治療薬や抗痙攣薬などで症状を軽くしたり、抗がん剤の量を減らしたりするなどして、対応していくことになります。 抗がん剤が神経細胞にも影響 多いのは末梢神経の症状 抗がん剤には、中枢神経や末梢神経、自律神経など、さまざまな神経細胞にも影響を及ぼす「神経毒性」があります。抗がん剤の種類によってダメージを受ける神経が異なり、症状は感覚障害や味覚障害、難聴、耳鳴り、知覚障害、顔面神経マヒ、嚥下障害、視力低下など多彩です。 このなかでもとく ...
抗がん剤の副作用:吐き気・おう吐、下痢、便秘への対策
抗がん剤治療で患者さんがイメージする副作用の1つが、吐き気やおう吐です。ただ、近年では有効な制吐剤が相次いで登場し、以前より症状は軽減されてきています。 消化管の粘膜の障害や神経刺激などにより生じる 吐き気・おう吐や下痢など消化管の症状は、「消化器毒性」ともいって、抗がん剤では起こりやすい副作用の1つです。消化管の粘膜が抗がん剤によってダメージを受けたり、神経が刺激されたりすることで、生じると考えられています。 いずれの症状も、重かったり、長引いたりするとQOL(生活の質)を大きく低下させますし、食べ物が ...
【2026年更新】がん治療の副作用アナフィラキシー・ショックとインフュージョン・リアクションとは?症状・予防・対処法
こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。 がん治療で使用される抗がん剤や分子標的薬には、さまざまな副作用がありますが、その中でも特に注意が必要なのが「アナフィラキシー・ショック」と「インフュージョン・リアクション」です。 これらは体の免疫反応が過剰に現れた状態で、重篤な場合には生命に関わることもあります。しかし、適切な予防と早期対応により、多くのケースで安全に治療を継続することができます。 この記事では、2026年最新の医学情報をもとに、アナフィラキシー・ショックとインフュージョン・リアクショ ...
【2025年更新】抗がん剤の血液に影響する副作用の解説|骨髄抑制、白血球減少症、血小板減少、貧血の症状と対策
骨髄抑制による血液細胞の減少メカニズム 人間の骨の中心部には、骨髄という柔らかい組織があります。骨髄には、白血球・血小板・赤血球といった血液細胞のもとになる造血幹細胞が存在しています。 血液細胞は造血幹細胞から分化してそれぞれの細胞となり、血液中に送り出されます。この過程では活発な細胞分裂が繰り返されています。抗がん剤は、分裂が活発な細胞ほど影響を受けやすいため、造血幹細胞にもダメージを与えてしまいます。これを「骨髄抑制」または「骨髄毒性」といいます。 骨髄抑制は、程度の差はありますが、ほとんどの抗がん剤 ...
抗がん剤と分子標的薬、それぞれで起きる副作用について
副作用と一口にいっても、従来の抗がん剤と分子標的薬とでは、その作用や症状などが異なります。 抗がん剤で生じる副作用 抗がん剤は細胞の遺伝子を傷つけたり、細胞分裂を邪魔したりして細胞を殺す作用をもっています。この性質は細胞にとって毒であることから「細胞毒性」といい、がん細胞だけでなく、正常な細胞にも発揮されます。副作用が起こるのは、そのためです。 抗がん剤の影響をとくに強く受けるのが、分裂・増殖が盛んな細胞です。骨髄の中にある造血幹細胞、消化管の粘膜細胞、毛根の細胞(毛母細胞)などが該当します。造血幹細胞が ...
病院で行われる薬物療法の副作用対策とは
薬物療法を行う上で、大きな障害となっているのが、副作用です。 従来の抗がん剤で起こる副作用のほか、10年ほど前に登場した分子標的薬にも特有な副作用が起こることが分かっています。 副作用は、苦痛やQOL(生活の質)の低下をもたらしますし、副作用が強いからといって薬の量を減らせば、十分な治療効果が得られません。薬を使って薬の効果を引きき出すためには、副作用対策をしっかり行うことが大前提となってきます。 がんの薬物療法というと新しい薬の有効性ばかりに目が行きがちですが、最近では副作用対策についても、少しずつです ...
脳腫瘍の薬物療法(抗がん剤などを使った治療)
脳腫瘍は脳の組織ががん化したものをいいます。ほかのがんと違って進行度を用いず、がんの性質(悪性度)で判断します。最も悪性度の高いものが神経膠腫(グリオーマ)です。 脳腫瘍の治療の主体は手術と放射線療法で、抗がん剤が効かないといわれていましたが、悪性神経膠腫に対してテモゾロミド(テモダール)という抗がん剤の有効性が立証されたため、手術や放射線療法の補助療法として使われるようになりました。 2006年に飲み薬が、10年に注射薬が承認されました。副作用は吐き気や骨髄抑制などですが、比較的軽いようです。 このほか ...
【2025年更新】原発不明がん(CUP)の薬物療法と最新治療法:病理検査から腫瘍マーカーまで徹底解説
原発不明がん(CUP)とは:基本的な理解から始める 原発不明がん(Cancer of Unknown Primary:CUP)とは、体のどこかにがんの転移が発見されているにもかかわらず、最初にがんが発生した臓器(原発巣)が特定できないがんのことです。年間約1万人から1万3680人が発症しており、がん全体の1~5%を占める決して稀でない疾患です。 通常、がんは特定の臓器から発生し、その後他の臓器やリンパ節に転移するものですが、原発不明がんでは転移病巣だけが見つかり、十分な精密検査(画像診断や病理診断)を行っ ...
GIST(消化管間質腫瘍)の治療方針と使われる薬(薬物療法)
発生頻度は人□100万人あたり20人と非常にまれな病気ですが、分子標的薬の登場で治療法は変化を見せています。 GIST(Gastrointestinal Stromal Tumor)とは 食道、胃、小腸、大腸などの消化管には、消化管を動かすためにペースメーカー的なはたらきをしている細胞があり、発見者の名前から「カハールの介在細胞」と呼ばれます。 GIST(Gastrointestinal Stromal Tumor)とは、このカハール介在細胞が悪性腫瘍化したものです。カハール介在細胞にある受容体(KITや ...
頭頸部がん(咽頭がん・喉頭がんなど)に対する薬物療法(薬を使った治療)
鼻や口、あご、耳、舌などにできるがんを総称して頭頸部がんといいます。様々なタイプがありますが、かかる人は女性より男性に多く、手術が主軸で薬物療法は補助的に行われます。 薬物治療の現状と治療方針は? 頭頸部がんの治療方針は、がんがある場所によっても変わってきますが、多くの場合、手術が第1選択になります。 ただし、手術で声を失ったり、ものが食べられなくなったり、顔が変形したりすることがあり、患者さんのQOL(生活の質)の低下につながっていました。 最近ではこうした問題をできるだけ防ごうと、手術によって欠損した ...
【2026年更新】白血病の薬物治療に使われる抗がん剤・分子標的薬の種類は?標準的な治療計画
白血病の薬物治療の基本的な考え方 こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。 白血病は血液のがんであり、骨髄で作られる血液細胞が正常に成熟せず、異常な細胞が増殖する病気です。白血病の治療では、外科手術や放射線治療よりも薬物治療が中心となります。 これは、白血病細胞が血液を通じて全身に広がっているため、全身に作用する薬剤による治療が最も効果的だからです。 白血病の薬物治療には、大きく分けて「抗がん剤」と「分子標的薬」の2種類があります。抗がん剤は細胞分裂が活発ながん細胞を攻撃する薬で、分子標的薬は ...
慢性骨髄性白血病の薬物療法とは
慢性骨髄性白血病では長い間、インターフェロン製剤が標準的な治療でしたが、完全寛解となる患者さんは2割もいませんでした。 しかし、分子標的薬のイマチニブ(グリベック)が登場したことで、治療成績が向上しました。イマチニブを毎日飲みつづけた場合、5年後の生存率は約95%と高率です。現在はイマチニブが慢性骨髄性白血病治療の第1選択となっています。 イマチニブは、造血幹細胞を増殖させる異常なタンパクを標的にした飲み薬で、チロシンキナーゼ阻害薬に分類されます。この薬は、フィラデルフィア染色体(人がもっている46本の染 ...
【2025年更新】急性骨髄性白血病の薬物治療とは?抗がん剤の効果・奏効率・副作用を分かりやすく解説
急性骨髄性白血病における薬物治療の基本的な考え方 急性骨髄性白血病は、骨髄の中で未熟な白血球(骨髄芽球)が異常に増殖する血液のがんです。この病気の特徴は進行が速いことで、診断が確定したらできるだけ早く治療を開始する必要があります。 薬物治療の基本的な目標は、体内に存在するすべての白血病細胞を死滅させることです。そのため、一般的な固形がんの治療と比べて、より強力な化学療法が選択されます。 治療は段階的に進められ、最初に白血病細胞を可能な限り減らす「寛解導入療法」を行い、その後に残った細胞を根絶するための「寛 ...
白血病とは
白血病は小児から高齢者まで幅広く発生しますが、とくに10代、20代の青年層で最も発生頻度が高いのが白血病です。 青年層の死亡原因では、自殺、事故死に次いで多くなっています。かつては治療が難しい病気でしたが、分子標的薬の開発が進み、治療成績が向上しています。 慢性骨髄性白血病では分子標的薬で死亡率が低下 白血病は、赤血球や白血球などの血球成分ががん化し、骨髄の中で異常に増えていく病気です。がん化した細胞が増えると正常な赤血球や白血球、血小板などが十分につくられなくなり、貧血、白血球減少による感染、血小板減少 ...
悪性リンパ腫に使われる薬「R-CHOP療法」と「ABVD療法+放射線」とは
悪性リンパ腫の治療法とは:R-CHOP療法とABVD療法の基本 悪性リンパ腫は、リンパ系の組織から発生する血液がんの一種です。大きく分けて「非ホジキンリンパ腫」と「ホジキンリンパ腫」の2つのタイプがあり、それぞれ治療方法が異なります。 非ホジキンリンパ腫はさらにB細胞リンパ腫とNK/T細胞リンパ腫に分類され、それぞれに適した治療プログラムが確立されています。一方、ホジキンリンパ腫には標準的な治療法があり、多くの患者さんで良好な治療成績が得られています。 この記事では、悪性リンパ腫の治療で使われる主な薬物療 ...














