yuji-motomura

私は「がん」という病気に、大切なものをたくさん奪われました。無知で、情報に翻弄されるだけだった若い頃の私は、がんに立ち向かうことすらできず、大事な命が消えていくのを黙って見ていることしかできませんでした。
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2018/10/8

膵神経内分泌腫瘍と膵管内乳頭粘液性腫瘍

神経内分泌腫瘍(しんけいなぶんぴつしゅよう)とは、神経細胞や内分泌細胞から発生する腫瘍の総称で、膵臓、脳下垂体、消化管、肺、子宮など、全身のいろいろな臓器に発生する腫瘍です。 2010年のWHO(世界保健機関)分類では、神経内分泌腫瘍はすべて悪性の性格を持つ腫瘍であると定義されました。このうち、膵臓のランゲルハンス島という細胞に発生する悪性腫瘍を膵神経内分泌腫瘍と呼びます。 比較的まれな疾患であり、日本では1年間に10万人あたり約1人の割合で発症するといわれています。 神経内分泌腫瘍は、組織検査でホルモン ...

2018/10/8

膵臓がんとは?膵臓がんの種類

膵臓がんとは? 膵臓がんとは、膵臓にできた悪性腫瘍のことです。からだにできた"できもの"を総称して「腫瘍」といいます。 腫瘍には発育速度や増殖形態、ほかの臓器に転移する性格を持っているかいないかで、良性と悪性に分類されます。 良性腫瘍は転移する性格を持たず、成長のスピードもゆっくりであり、これのみでは命にかかわることはまずありません。一方、悪性腫瘍は無秩序、無制限に増殖し、転移を起こして宿主(人体)の命を奪う可能性のある悪いできものと理解していいでしょう。 「がん」は「悪性腫瘍」とほぼ同じ意味として使われ ...

2026/1/7

【2026年更新】膵臓の構造と働きを理解しよう。膵臓がんで失われる機能と治療への影響を詳しく

膵臓がんを理解するために必要な膵臓の基礎知識 こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。 膵臓がんの診断を受けた方、あるいは膵臓がんが疑われる検査結果を受け取った方にとって、まず理解しておきたいのが膵臓という臓器の構造と働きです。 膵臓がんがどこに発生するのか、がんによってどのような機能が失われるのかを知ることは、これから受ける治療内容を理解し、生活上の注意点を把握するうえで重要な基礎となります。 この記事では、膵臓の構造、位置、働き、そして膵臓がんによって影響を受ける機能について、患者さんとご ...

2025/12/16

【2025年更新】膵臓がんの死亡率と死亡者数はなぜ高い?有名人も多い難治がんのリスクを解説

膵臓がんの死亡者数は増加し続けている 日本における膵臓がんの死亡者数は年々増加傾向にあります。 厚生労働省が公表した2012年度の人口動態統計概数によると、悪性腫瘍(がん)による年間総死亡者数は36万963人でした。このうち膵臓がんによる死亡者数は2万9916人となり、前年と比較して1087人増加しています。 全死亡者数125万6359人のうち、膵臓がんによる死亡者数は2.4%を占めています。つまり、日本では全死亡者のおよそ100人に2人が膵臓がんで亡くなっている計算になります。がんの種類別で見ると、肺が ...

2026/1/3

【2026年更新】セカンドオピニオンをすると医者(主治医)は怒る?嫌われてしまう?

セカンドオピニオンと主治医の関係 こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。 セカンドオピニオンを受けたいと考えているものの、「主治医に言い出せない」「先生を怒らせてしまうのではないか」という不安を抱えている患者さんは少なくありません。 実際、「セカンドオピニオンを受けたいと伝えたら、主治医に『自分のことが信用できないなら、もうここには来ないでくれ』と言われた」という話を耳にすることがあります。 結論から申し上げると、このような対応は医療のあるべき姿から逸脱しています。セカンドオピニオンを受ける ...

2018/10/8

腎臓がんの新薬とは?近年承認されている新しい分子標的薬

腎臓がんの分野では、近年新しい薬が次々と開発・承認されています。主な薬のタイプは分子標的薬といわれる、がん細胞特有の増殖要素を抑えるものがほとんとです。 日本では次にあるように、すでに6種類の分子標的薬が承認され、腎臓がんの治療に使われています。 <日本の厚生労働省が承認した腎臓がんの薬> ・ソラフェニブ(ネクサバール):2006 ・テムシロリムス(トーリセル):2007 ・スニチニブ(スーテント):2008 ・エベロリムス(アフィニトール):2009 ・アキシチニブ(インライタ):2012 ...

2018/10/8

腎臓がんは手術が基本で、進行度によって他の治療法を使うかが決まる

腎臓がんの手術には「開腹手術」と「腹腔鏡手術」があります。 腹腔鏡は傷口を小さくできますが、医師の技術が必要です。腹腔鏡手術の専門医認定制度があり、その認定を受けた医師やその指導下での手術が大切です。なお、腎臓がんではまだ保険適用ではありませんが、ロボット補助下の手術も行なわれています 4cm以下の小さながんであれば、腎臓全部を取りだすのではなく、がんのある場所だけを切りとるだけでよい場合もあります。ただ、がんの場所によっては、難しい場合もありますので、すべてに可能というわけではありません。 (1)小さな ...

2018/10/8

腎臓がんかどうか、どんながんかを調べるための検査

腎臓がんは、今のところこれといった腫瘍マーカーがなく、血液検査等で発見することができません。通常の検診で見つかることもありますが、ほとんどはなんらかの症状(血尿、腰のあたりの違和感・しこり、脇腹の痛み、発熱、貧血、高血圧など)があって検査を受けます。 このような症状が出てきたときには、ある程度進行している場合が多いといえます。腎臓がんが疑われたこの段階で、超音波、CT、またMRI等の検査を行ない、腫瘍が悪性かどうか、悪性の場合は、どのような性格なのかを見ていきます。 腎臓がんの特徴や状態を調べるための検査 ...

2018/10/8

腎臓がんの治療は手術と免疫系の薬、分子標的薬が中心

腎臓がんの治療は、手術が基本です。腎臓は2つあるため、がんを患っていない側の腎臓が健全であれば、1つをとってもすぐに腎臓の機能が失われるわけではありません。 また部分的な切除によっても、他の箇所からまた再発するといったこともあまり多くありません。 そのため腎臓にがんが留まり、かつ大きさがあまり大きくなければ、まず腎細胞がんの治療は手術して取るというのが医療現場での大原則となります。 しかし、進行度がT3以上になると、手術しても予後不良となります。これは、この時点で、がんが他の部位に転移していることを意味し ...

2018/10/8

腎臓がんの予後と再発の可能性

腎臓がんは、近年、職場健診や人間ドックで、よく発見されるようになってきました。 腎臓は、身体の奥まったところに位置するため、また、病変が小さいうちは、これという症状が出にくいために、初期の段階で発見されることはあまりありませんでした。 血尿や脇腹の痛み、あるいは、大きくなった腫瘍に体外から触れたり、肺や骨の転移による症状から見つかることが多かったのですが超音波断層法(CT)が一般の検診で用いられることが増え、状況が変わりました。 以前と違い、通常の検診発見される、ということが増えました。腫瘍の径が、3cm ...

2018/10/8

3つの治療法を併用する「膀胱温存療法」とは

筋層に浸潤した「筋層浸潤膀胱がん」は、1cmでも2cmでも3cmでも膀胱を全て摘出することが従来の膀胱がんの標準治療でした。 しかし膀胱を失うことなく、膀胱がんの治療ができないかと考案されたのが「膀胱温存療法」といわれる方法です。 現在もアメリカや日本の様々なところで、この温存療法の研究が進められていますが、いずれにしてもすべての浸潤がんに適用できるものではなく、 ・他の臓器への転移や広がりがない(T2~T3まで) ・腫瘍が1つに限られる(ただし、これは原則であり少数であれば複数腫瘍でも可能な場合もある) ...

2018/10/8

筋層浸潤膀胱がんの治療方針とは

筋層非浸潤がんと異なり「筋層浸潤がん」の予後は決してよくありません。いったん筋層に浸潤すると、膀胱を取っても、T2であれば70%、あるいは80%ぐらいの5年生存率となっていますが、T3になってもう少し筋層の奥に入ってしまうと、5年生存率は、半分ぐらいの35~40%ほどになります。 膀胱がんでは、1度転移を生じると治療法の選択肢は限定され、ほぼ「抗がん剤治療の継続」しかありません。ここについては10年以上、新しい治療法が開発されていないのが現状です。 膀胱温存療法という選択肢 筋層浸潤の膀胱がんの治療の原則 ...

2025/12/28

【2025年更新】筋層非浸潤膀胱がんとは?診断された後に考えるべき治療方針と検査方法を詳しく解説

筋層非浸潤膀胱がんとは何か 膀胱がんは、がん細胞が膀胱の壁にどこまで深く入り込んでいるかによって、大きく「筋層非浸潤膀胱がん」と「筋層浸潤膀胱がん」に分けられます。 筋層非浸潤膀胱がんとは、がん細胞が膀胱壁の筋層まで達していない、比較的早期の段階の膀胱がんを指します。膀胱壁は内側から「尿路上皮」「粘膜下層」「筋層」「漿膜」という層で構成されていますが、筋層非浸潤がんでは、がん細胞が尿路上皮や粘膜下層に留まっている状態です。 膀胱がんと診断される患者さんのうち、約70~80%がこの筋層非浸潤膀胱がんに該当し ...

2026/1/7

【2026年更新】膀胱がんの再発率と特徴を理解しよう。多発性・転移メカニズム・治療後の考え方など

こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。 膀胱がんの診断を受けた患者さんやそのご家族から、「膀胱がんは再発しやすいと聞いて不安です」という相談を多く受けます。 確かに膀胱がんには他のがんとは異なる特徴があり、それを理解することが治療方針を考えるうえで重要になります。 この記事では、膀胱がんがなぜ再発しやすいのか、そのメカニズムと再発率、生存率のデータ、そして治療を考えるうえで押さえておきたいポイントについて解説します。 膀胱がんの多発性という特徴 膀胱がんの最も大きな特徴の一つが「多発性」です ...

2025/8/22

【2025年更新】喫煙(たばこ)が膀胱がんの最大原因となる理由と最新統計データ

【2025年更新】喫煙(たばこ)と膀胱がんの関係について たばこが身体に悪影響を与えることは広く知られていますが、その影響は肺がんや食道がんだけにとどまりません。実は、膀胱がんにおいてもたばこは最も重要な危険因子であることが、国内外の多くの研究で明らかになっています。 最新の研究データを基に、喫煙と膀胱がんの関係について詳しく解説します。 膀胱がんの現状と統計データ 膀胱がんの発症状況 2019年の全国推計値によると、膀胱がんの罹患率は10万人あたり18.5人で、推定罹患数は23,383人(男性17,49 ...

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2025/8/22

【2025年更新】前立腺がんの無治療経過観察(PSA監視療法)の目的と意味:最新のガイドラインと治療選択

前立腺がんにおけるPSA監視療法とは 前立腺がんに対する治療選択において、すべてのがんが積極的な治療を必要とするわけではありません。特に早期発見された低リスクの前立腺がんでは、すぐに手術や放射線治療を行わず、定期的にPSA(前立腺特異抗原)の数値を計測しながら慎重に経過を見守る方法が注目されています。この治療法は「PSA監視療法」と呼ばれ、前立腺がん治療における重要な選択肢の一つです。 監視療法は単なる放置ではありません。定期的な検査によって病状の変化を注意深く観察し、必要に応じて適切なタイミングで積極的 ...

2018/10/8

前立腺がん手術のメリットと問題点とは?さまざまな手術方法

  前立腺がんの手術には、従来の開腹手術や内視鏡を用いてテレビモニターを見ながら行なう腹腔鏡手術があります。最近は、欧米や韓国を中心にロボットを使った手術が急速に発展してきました。 前立腺がんの手術のメリットとは 手術のメリットは即効性だといえます。 無事に終われば1、2週間で社会復帰が可能です。放射線治療のように治療期間が長期に渡ることもありません。麻酔技術の進歩もあり、術中術後の合併症も少なくなっています。 問題は技術面です。医師の手術技術が一定の水準に達するためには、ある程度の経験が必要で ...

2018/10/8

前立腺がんで放射線治療を検討するときの注意点とは

放射線治療には、前立腺内に放射能物質を埋め込む<内照射>ブラキセラピー(小線源療法)と身体の外から放射線をあてる<体外照射>があります。 体外照射は、さらに従来のコバルト治療、それをコンピューターで計算し、前立腺部に最大の効果が得られるように工夫したIMRT(強度変調放射線治療)、そして、陽子線や重粒子線を用いた、いわゆる粒子線治療があります。 放射線治療に関するこれらの工夫は、放射線のエネルギーを前立腺部に集中的に集めることにより、効果を強め、副作用を弱めるためのものです。放射線 ...

2018/10/8

前立腺がんの診断と治療方法の選択肢~どんな治療法があるか~

前立腺がんは、早期にはほとんど症状がないため、早期で見つかる人の多くは検査がきっかけとなっています。 そのため、日本泌尿器科学会では、このがんが増えてくる50歳以上の男性には、PSAの検診が勧められています。症状が出てきた場合は、ある程度、がんが進んでいる場合が多いからです。 たとえば、尿が出にくい、トイレが近くなる、排尿時の痛みいった症状が出てきます。ただ、これは前立腺肥大症と症状が似ていて見逃されることがあるので注意が必要です。さらに骨などへの転移が進むと、腰痛(転移部位の痛み)、足のむくみ、尿閉、血 ...

2026/1/28

【2026年更新】前立腺がんの進行スピード(速度)を詳しく解説。ステージごとの治療成績と最新の治療法

こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。 前立腺がんと診断されると、まず気になるのが「このがんはどのくらいの速さで進行するのか」「自分の場合、どのような経過をたどるのか」という点ではないでしょうか。 前立腺がんは一般的に進行がゆるやかながんとして知られていますが、実際には個人差が大きく、性格も多様です。一部には進行が早いケースもあるため、自分のがんの性質を正しく理解することが重要になります。 この記事では、前立腺がんの進行スピードの特徴、ステージごとの治療成績、そして2025年から2026年に ...