胆のうがんは胆石を合併していることが多く、黄疸症状が出てきます。見つかった時には進行していることが多いのです。
胆のうがんの治療は手術が中心です
いっぽう、放射線治療は、手術による治療効果が高まること、手術ができない場合の延命効果がもたらされること、黄疸を減らすことができることなどを目的とする対処療法です。
胆管がん・胆のうがんに対する放射線治療
早期がんや胆管の周囲に限局した胆管がんはがん病巣に放射線を集中できれば、腫瘍抑制効果を期待できます。胆道は身体の深部にあるため、10メガボルトのエックス線が用いられます。
標準的には前後対向2門照射法、直交2門照射法、3門照射法のいずれかがおこなわれます。
化学療法と併用されることもありますが、外部照射治療法の根治線量は60グレイです。1日あたり1.8~2グレイ/1週間に5回/5~6週間で照射されます。
また、胆のうがん治療には密封小線源を用いた腔内照射法がおこなわれ、外部照射法と併用されることが多いようです。
放射線の副作用、後遺障害は急性期に吐き気、食欲不振、全身倦怠感があります。晩期には肝臓障害、胆のう炎などが発生することもあります。
治療成績は、手術例の5年生存率は40パーセント程度です。非切除例では、長期的な予後は期待できず、放射線治療では、5年生存率は5パーセント程度と報告されています。