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こんにちは。17年間の活動実績を持つ、
「プロのがん治療専門アドバイザー」本村ユウジです。
がんを治すために必要なことは、たった1つです。
詳しくはこちらのページでお伝えさせてください。
→がんを治すための「たった1つの条件」とは?
エストラサイトの基本情報と特徴
こんにちは。がん治療専門アドバイザー、本村ユウジです。
エストラサイト(一般名:エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物)は、前立腺がんの治療に用いられる経口薬です。商品名としてはエストラサイトの他に、ビアセチル、プロエスタという名称でも流通しています。
この薬剤は、卵胞ホルモン薬であるエストラジオールと、アルキル化薬であるナイトロジェンマスタードを化学的に結合させた化合物です。この独特の構造により、前立腺がん組織に選択的に集積し、がん細胞に対して殺細胞作用を発揮します。
エストラサイトの作用機序
エストラサイトは、体内で代謝されて主要代謝物であるエストラムスチンとなります。エストラムスチンは、前立腺がん細胞に多く存在するエストラムスチン結合タンパク(EMBP)に結合し、がん組織に集積されます。
そして、マイクロチューブルの重合を阻害することで殺細胞作用を示します。マイクロチューブルは細胞分裂に必要な構造であり、その機能を阻害することでがん細胞の増殖を抑制します。
同時に、代謝物であるエストラジオールは、性腺刺激ホルモン(LH)やテストステロンの生合成を阻害し、5α-リダクターゼの活性を抑えることで抗アンドロゲン作用を発揮します。前立腺がんは男性ホルモンの刺激で増殖するため、この男性ホルモンの働きを抑えることが治療につながります。
薬物動態と代謝経路
エストラサイトは経口投与後、消化管で脱リン酸化を受けてエストラムスチンとなります。エストラムスチンの血漿中濃度は投与後約2時間で最高値に達し、その後、約13時間の半減期で消失します。
なお、未変化体(エストラサイト)は血漿中ではほとんど検出されません。主な排泄経路は胆汁を介する糞中排泄であり、投与後96時間までに投与量の約60パーセントが尿および糞中に排泄されます。
対象となるがんと臨床効果
エストラサイトは前立腺がんの治療に用いられます。特に、他のホルモン療法に効果が不十分であったり、抵抗性を示す再燃がんに対して有力な選択肢となっています。
臨床試験における有効性
国内24研究施設で構成されたエストラサイト研究会が実施した臨床評価では、302例の前立腺がん患者さんを対象に3か月以上の観察を行いました。評価可能と判断された216例について統一効果判定を行った結果、以下の成績が報告されています。
| 対象 | 症例数 | 有効率 | 著明な改善(1-C,1-B,1-A) | 多少の改善(0-C,0-B,0-A) | 改善なし(0-0) |
|---|---|---|---|---|---|
| 未治療の新鮮例 | 121例 | 約89パーセント | 108例 | 10例 | 3例 |
| 既治療例 | 95例 | 約38パーセント | 36例 | 23例 | 36例 |
未治療の新鮮例では約90パーセントに有効性が認められ、前立腺腫瘍の縮小効果が確認されました。従来の内分泌療法に無効または抵抗性を示した既治療例においても約40パーセントに反応が得られています。
超音波断層法による前立腺重量の実測でも同様の成績が得られており、客観的な効果が示されています。
再燃前立腺がんにおける位置づけ
前立腺がんのホルモン療法は、最初は効果を示しますが、治療を続けているうちに効果が徐々に薄れ、ホルモン抵抗性を獲得することがあります。この状態を再燃といい、再燃がんに対する治療は難しい課題となっています。
ホルモン療法開始からホルモン抵抗性を獲得するまでの期間は個人差がありますが、平均すると2から3年、範囲としては数か月から10年以上と幅があります。
エストラサイトは、このような再燃前立腺がんに対する有力な選択肢の一つとして位置づけられています。初回ホルモン療法に比べると有効率は低下しますが、約40パーセントの患者さんで効果が認められる点は、治療選択肢として重要です。
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投与方法と投与スケジュール
標準的な投与方法
エストラサイトは経口投与される薬剤です。通常成人では、1回2カプセル(エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物として313.4mg)を1日2回経口投与します。
症状により適宜増減することがありますが、投与量の調整は主治医が患者さんの状態を総合的に判断して決定します。
投与時の注意点
エストラサイトには血管外漏出による皮膚障害のリスクはありません(経口薬のため)。また、催吐リスクも分類されていません。
ただし、食事の影響を受ける可能性があるため、服用のタイミングについては主治医や薬剤師の指示に従うことが大切です。
副作用とその対策
重大な副作用
エストラサイト投与時には、以下の重大な副作用に注意が必要です。
血栓塞栓症が最も重要な副作用です。脳血栓、肺血栓、血栓性静脈炎、脳梗塞などが報告されています。実際に発生する頻度は高くありませんが、発生すると重篤な結果を招く可能性があります。
胸の痛み、息苦しさ、突然の頭痛、片側の手足の麻痺やしびれなどの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。
心血管系の副作用として、心筋梗塞、心不全、狭心症が報告されています。心疾患の既往歴がある患者さんでは特に注意が必要です。
血管浮腫は、顔面、舌、声門、喉頭の腫脹、呼吸困難を伴うことがあります。
胸水が貯留することがあります。
肝機能障害、黄疸が発現することがあります。定期的な肝機能検査により早期発見することが重要です。
その他の副作用
頻度が高い副作用として、以下のものが報告されています。
浮腫(体液の貯留)は、エストロゲン様作用により起こることがあります。手足のむくみを感じた場合は主治医に相談してください。
女性化乳房は、女性ホルモン作用により乳房がふくらんだり痛みを感じたりすることがあります。
消化器症状として、食欲不振、悪心、消化不良が現れることがあります。
血液障害として、貧血、白血球減少が認められることがあります。定期的な血液検査でモニタリングが行われます。
肝機能検査値の異常として、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇が見られることがあります。
高血圧が発現することがあります。
慎重投与が必要な患者さん
以下のような患者さんでは特に慎重な投与が必要です。
肝機能障害のある患者さんでは、薬物の代謝が低下する可能性があるため、肝機能障害を悪化させる恐れがあります。用量調整のデータは存在しませんが、注意深い観察が必要です。
心疾患や腎疾患のある患者さんでは、体液貯留が生じて症状を悪化させる可能性があります。エストロゲン様作用により、時折体液貯留が生じて状態が悪化することがあるため、十分な管理を行いながら投与します。
血液障害のある患者さん(重篤な血液障害のある患者さんを除く)では、血液障害が悪化する恐れがあります。
糖尿病の患者さんでは、血糖値を上昇させる恐れがあるため、十分な管理を行いながら投与します。
血栓塞栓症の予防について
エストラサイト投与時に、血栓塞栓症の予防目的で、アスピリンや低用量ワルファリンによる予防が考慮されることがあります。
ただし、実際に予防効果があるかどうかについては、科学的根拠が十分に示されていないのが現状です。予防的抗凝固療法の実施については、患者さんの状態や他のリスク因子を考慮して主治医が判断します。
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日常生活への影響
治療期間中の生活
エストラサイトは経口薬であるため、入院の必要はなく外来通院で治療を継続できます。1日2回の服用を継続することになります。
副作用の発現状況や効果の確認のため、定期的な通院と検査が必要です。血液検査、肝機能・腎機能検査などを頻回に行い、患者さんの状態を十分に観察します。
注意すべき症状
血栓塞栓症の初期症状には特に注意が必要です。胸の痛み、息苦しさ、突然の頭痛、手足の麻痺やしびれなどを感じた場合は、すぐに受診してください。
浮腫(むくみ)が強くなった場合、体重が急激に増加した場合も、体液貯留の可能性があるため主治医に報告してください。
保険適応と費用
保険適応
エストラサイトは前立腺がんに対して保険適応となっています。健康保険を使用して処方を受けることができます。
薬剤費
エストラサイトカプセル156.7mgの薬価は、2025年4月現在で1カプセルあたり183.1円です。
標準的な投与量である1日4カプセル(1回2カプセルを1日2回)を使用した場合、1日あたりの薬剤費は732.4円となります。1か月(30日間)では約21,972円となります。
患者さんの自己負担
実際の患者さんの自己負担額は、加入している保険の種類や負担割合によって異なります。
3割負担の患者さんの場合、1か月あたりの薬剤費の自己負担は約6,592円となります(薬剤費のみ、調剤料や管理料などは別途)。
1割負担の患者さんの場合は、1か月あたり約2,197円となります。
高額療養費制度の対象となる場合もあります。長期にわたる治療で医療費が高額になる場合は、所得に応じた自己負担限度額が適用されます。詳しくは医療機関の医療相談窓口や、加入している健康保険の窓口にお問い合わせください。
2026年以降の薬価改定の影響
2026年度には診療報酬改定が予定されており、薬価にも影響が及ぶ可能性があります。2025年度の中間年改定では薬価引き下げが実施されましたが、2026年度改定でも同様の動きが予想されます。
ただし、エストラサイトのような長期収載品については、後発医薬品が存在しないため、大幅な薬価変動は少ないと考えられます。
他の治療法との比較
前立腺がんにおける治療選択
前立腺がんの治療は、病期や患者さんの状態により複数の選択肢があります。
初回治療としては、LH-RHアゴニスト(リュープロレリン、ゴセレリンなど)と抗アンドロゲン剤の併用療法が一般的です。
再燃した場合の選択肢として、エストラサイトの他に、新規ホルモン療法(エンザルタミド、アビラテロンなど)、抗がん剤(ドセタキセル、カバジタキセルなど)、骨転移治療薬(ラジウム223など)があります。
他剤との併用
海外では、ドセタキセル(タキソテール)とエストラサイトの併用により、生存期間の延長が報告されています。日本でも再燃前立腺がんに対する併用療法の研究が進められています。
エストラサイト使用時の検査と管理
必要な定期検査
エストラサイト治療中は、肝機能異常、血液障害などの重篤な副作用が起こることがあるため、頻回に臨床検査を行い患者さんの状態を十分に観察する必要があります。
血液検査では、白血球数、赤血球数、血小板数などの血球数をチェックします。
肝機能検査では、AST、ALT、ALP、ビリルビン値などを測定します。
腎機能検査では、クレアチニン値、BUN値などを確認します。
効果判定のため、PSA(前立腺特異抗原)値を定期的に測定します。PSA値の推移は治療効果を評価する重要な指標となります。
画像検査
必要に応じて、CT検査、MRI検査、骨シンチグラフィーなどの画像検査を行い、腫瘍の大きさや転移の有無を評価します。
治療を受けるにあたって
主治医との相談
エストラサイトによる治療を開始する前に、期待される効果と起こりうる副作用について、主治医から十分な説明を受けることが大切です。
特に血栓塞栓症のリスクについては理解しておく必要があります。心疾患や脳血管疾患の既往がある場合は、必ず主治医に伝えてください。
服薬管理
決められた用法・用量を守って服用することが重要です。飲み忘れに気づいた場合の対処法についても、あらかじめ薬剤師に確認しておくとよいでしょう。
他の薬剤を服用している場合や、新たに薬を追加する場合は、必ず主治医や薬剤師に相談してください。
セカンドオピニオン
治療方針について疑問や不安がある場合は、他の医療機関でセカンドオピニオンを受けることも一つの選択肢です。納得した上で治療を受けることが、より良い治療成績につながります。
がん治療においては、行われる治療の情報(目的や効果)を具体的に理解しておくことが大切です。何をすべきか、正しい判断をするためには正しい知識が必要です。
参考文献・出典情報
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 エストラサイトカプセル156.7mg 添付文書
日経メディカル エストラサイトカプセル156.7mgの基本情報
CareNet.com エストラサイトカプセル156.7mg

