ビタミンAとは?
ビタミンAは脂溶性のビタミンです。脂溶性なので油脂を含む食材と一緒にとると吸収しやすいのが特徴です。
動物性たんぱく質に含まれるレチノールと、緑黄色野菜などに含まれるカロテンはともに体内でビタミンAとして働きます。
最近よく耳にするカロテンにはα(アルファ)、β(ベータ)などの種類があり、βカロテンは緑黄色野菜に多く含まれます。
緑黄色野菜のβカロテンは小腸の壁の絨毛部分で吸収される際に酵素によってビタミンAに変換されます。体内のビタミンAの必要量に応じて、その変換作用が行われるため過剰症が起こることは稀です。いっぽう動物性食品に含まれるレチノールはとりすぎると過剰症が起こりやすいです。
がんとビタミンAの関係性
βカ口テンは、体内で発生する有毒物質の活性酸素を除去する能力(抗酸化作用)がすぐれており、がんや老化を予防する抗酸化ビタミンとしての働きも注目されています。
βカロテンを十分食事から補っている人は、肺がん、胃がんなどの発生率が低いという報告があります。
ビタミンAの働き
皮膚や粘膜が持つバリア機能を正常に保ち、丈夫にするとともに病気への抵抗力をつける、免疫機能を維持するなどの働きがあります。
また、LDL(悪玉)コレステロールが活性酸素によって酸化すると、血管壁に沈着して動脈硬化を引き起こす原因になりますが、βカ口テンはLDLコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防する働きも期待されています。
不足すると感染症や皮膚炎、粘膜炎などにかかりやすくなります。また暗がりで目が見えにくくなります。
ビタミンAがよく摂れる食品
・レチノール
レバー類、あんこうの肝、銀ダラ、うなぎなど。
・βカロテン
にんじん、モロヘイヤ、かぼちゃなどの緑黄色野菜。
以上、がん(癌)とビタミンAに関する解説でした