春菊の特徴
春菊は、粘膜や皮膚の荒れを改善してくれる心強い薬効成分を4つも備えています。
1.体内でビタミンAとして働くβカロテンが豊富なこと(ゆでた場合、ほうれんそうに次ぎ、小松菜を上回る含有量)。
2.食物繊維が多いこと。
3.ビタミンCがたっぷりなこと。
4.香り。香りが自律神経に作用し、胃腸の働きを整えてくれるので、内臓の側きの低下による肌荒れに有効です。
栄養成分の特徴としてはビタミンB1・B2・B6などのビタミンB群、ビタミンCも豊富です。(ビタミンB1は糖質・たんぱく質・脂質の代謝のための重要な役割を担っています)
また鮮やかで濃い緑色の色素・クロロフィルには脱コレステロール作用があります。塩分を体外に運び出してくれ、高血圧にとっては強い味方のカリウムも豊富です。
【がん(癌)に作用されると言われている成分】
豊富に含まれるβ-カロテンとビタミンCを活用することも大切です。これらの栄養素に、ビタミンEを組み合わせればがん予防に効果を発揮するといわれています。
また、春菊は濃い色が示しているように葉緑素が豊富です。これに発がん物質を抑制する働きがあるとする研究があります。
発がん物質と葉緑素を混ぜたエサをサルモネラ菌に与えると、発がん物質だけ加えたエサを与えたときよりも、細胞の突然変異が減少した、などの報告です。
【調理方法のコツ】
香りが強いのでアクも強いと思いがちですが、ほうれんそうの1/25とアクが少ないのが特徴。鍋ものなどに向いているのはこのためです。新鮮なものなら生でサラダ(刺し身や中華風サラダなど)にも使え、生食はビタミンの損失もなくすべて活用できます。
柔らかいので、鍋ものにするときは上下半分に切り、茎の上に葉の部分をのせると、ちょうどよく火が通るはずです。
【良い春菊を選ぶポイント】
葉の先までピンとしていて緑の濃いものが新鮮です。
【主な栄養成分】(100gあたり)
エネルギー 22kcal
たんぱく質 2.3g
脂質 0.3g
炭水化物 3.9g
ナトリウム 73㎎
カリウム 460㎎
カルシウム 120㎎
マグネシウム 26mg
リン 44mg
鉄 1.7㎎
亜鉛 0.2mg
銅 0.10mg
マンガン 0.40mg
ビタミンA:β-カロテン 4500マイクログラム
ビタミンE 1.8mg
ビタミンK 250マイクログラム
ビタミンB1 0.10mg
ビタミンB2 0.16mg
ナイアシン 0.8mg
ビタミンB6 0.13mg
葉酸 190マイクログラム
パントテン酸 0.23mg
ビタミンC 19mg
飽和脂肪酸 0.02g
不飽和脂肪酸 0.11g
水溶性食物繊維 0.8g
不溶性食物繊維 2.4g
以上、がん(癌)と春菊についての解説でした。