人気コンテンツ累計150,000名以上に読まれています。無料ガイドブック「がんを完治させるための5つのルール」プレゼント中です。

07.乳がん

乳がん「トリプルネガティブ」は抗がん剤だけしか使えないのか?分子標的薬の登場も

トリプルネガティブという言葉の意味がどこからきているかというと「エストロゲン受容体」「プロゲステロン受容体」「HER2」の3つの要素がいずれも「陰性(-)」であることです。

このうち「エストロゲン」と「プロゲステロン」は両者とも女性ホルモンです。乳がんにはホルモン受容体を持っているタイプ(6~7割が該当)と、持っていないタイプ(2~3割が該当)があります。

ホルモン受容体を持っている=陽性の場合はホルモン療法によって乳がんの進行を抑制できますが、陰性の場合はホルモン療法の効果を期待できません。

HER2とは乳がんの表面にあるたんぱく質の1つです。乳がんのうち約25%にこのたんぱくが存在し、がん細胞の増殖を促していることが分かっています。

HER2が存在することをHER2陽性といいます。陽性の場合はHER2の働きを阻害する分子標的薬(ハーセプチンやタイケルブなど)が使えます。陰性の場合はこれらの薬が使えません。

上記のいずれも陰性である乳がん=トリプルネガティブはホルモン療法と分子標的薬が使えないため、おのずと使える薬は「抗がん剤だけ」となります。

しかし、近年になってトリプルネガティブ乳がんの研究が進み、「トリプルネガティブ乳がんの細分化(さらに細かいカテゴリに分ける)」や、「分子標的薬の臨床研究」が行われるようになっています。


【サイト内 特設ページ】




がんに関する情報は、世の中に溢れています。

「何を信じていいのか分からない」と不安なら。

こちらのページに解決策があります。

がんを治すための「たった1つの条件」とは?.


トリプルネガティブにはいくつかのタイプがある

「3つの要素が陰性だから」と、「その他」的な分類をされてきたトリプルネガティブ乳がんですが、実は1つにくくれるカテゴリではなく、トリプルネガティブの中でも様々な特徴(タイプ)があることが分かってきました。

これらをきちんと分類して、それぞれのタイプに合わせて効果が期待できる薬を使おうという研究が行われています。

具体的には遺伝子解析技術を使って、遺伝子の特徴によってトリプルネガティブをサブタイプに分けるという取り組みです。

2016年の段階で発表されているサブタイプの分類は「Basal-like(基底膜細胞様:遺伝子修復機能不全状態のもの/そうでないもの)」「Mesenchymal(間葉系)」「Luminal Androgen Receptor(LAR。管腔アンドロゲン受容体系)」「Immunomodulatory(免疫調節系)」の4つに分けるというものです。

【トリプルネガティブ乳がん 遺伝子の特徴による4分類】

Basal-like 基底膜細胞様:遺伝子修復機能不全状態のもの/そうでないもの
Mesenchymal 間葉系
Luminal Androgen Receptor(LAR) 管腔アンドロゲン受容体系
Immunomodulatory 免疫調節系

まだ乳がん学会やガイドラインなどで公式に採用されている分類ではないですが、このような分類をしつつ、遺伝子解析を推進して個別化治療(個々に適した薬)を探るプロジェクトが進められている段階です。

トリプルネガティブのうち、BRCA遺伝子変異にはPARP阻害薬が使える

乳がんに関連する遺伝子として、BRCA遺伝子があります(BRCA遺伝子には1と2があり、BRCA1、BRCA2と呼ばれます)。

このBRCA遺伝子に変異があると、がんの発症・増殖につながることが分かっています。特にBRCA1の変異はトリプルネガティブ乳がんによく発生しており、先ほどの4分類のなかでは「Basal-like」に分類されます。

またBRCA遺伝子のある乳がんにはPARP(ハープ)阻害薬という分子標的薬が効果を示すことが明らかになっています(アメリカでは承認済み。日本では臨床試験段階)。

これまでトリプルネガティブの乳がんにはハーセプチンなどの分子標的薬が使えず、副作用の強い抗がん剤しか選択肢がなかったのがネックでしたが、「トリプルネガティブでも分子標的薬が使える」という点でこのニュースは注目されているのです。

このPARP阻害薬の名称は「オラパリブ(商品名リンパルザ)」です。日本では治験の最終段階である第3相治験が進められています。海外で承認されているため、日本でも保険適応内でこの治療を受けられる可能性があります。

なお、BRCA遺伝子に変異があるかどうかの検査については、日本では保険適応外です。そのため費用としては20~25万円の検査費がかかります。


【サイト内 特設ページ】




がんに関する情報は、世の中に溢れています。

「何を信じていいのか分からない」と不安なら。

こちらのページに解決策があります。

がんを治すための「たった1つの条件」とは?.


免疫調整系のトリプルネガティブには免疫チェックポイント阻害剤を

4分類のうち「Immunomodulatory(免疫調節系)」=免疫に関与する遺伝子が強く発現しているタイプには免疫機能に作用してがんを抑制する薬の効果がテストされています。

がん細胞の中には体の免疫反応を起こさせないようにするPD-L1という物質があり、これによって免疫細胞ががん細胞を攻撃できなくなっていることが分かっています。

この働きを阻害して、免疫細胞にがん細胞を攻撃させようとする薬があり、これを免疫チェックポイント阻害剤といいます。

すでにメラノーマや肺腺がんなどで承認されているニボルマブ(商品名オプジーボ)も免疫チェックポイント阻害剤の1つです。

トリプルネガティブ乳がんに対してはニボルマブではなくペンブロリズマブ(キートルーダ)という免疫チェックポイント阻害剤の臨床試験が行われています。現時点ではまだ臨床試験がはじまったばかりなので経過を待つ必要がありますが、承認されれば大きなインパクトのあるニュースになります。

LAR=管腔アンドロゲン受容体系のタイプにはアンドロゲン阻害薬を

先に述べた4分類のうち「LAR」は、男性ホルモンのアンドロゲン受容体遺伝子が多く発現しているタイプです(エストロゲン受容体は陰性です)。

このタイプにはアンドロゲン阻害薬による治療がテストされています。
このようにトリプルネガティブ乳がんを遺伝子の状態からサブタイプに分類してそれぞれに適した薬を模索するという動きはまだはじまったばかりで、どれも研究段階ではあります。

しかし具体的な臨床に進んでいるため、今後数年の間には新たな治療の道筋が構築されていく可能性が高いといえます。

以上、トリプルネガティブ乳がんについての解説でした。

 

・・・・・・・・・・

 

がんに関する情報は、世の中に溢れています。

そのなかで、外してはいけない重要なポイントは1つだけです。

詳しくはこちらのページで。

 

がんを治すための『たった1つの条件』とは?

 

本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

共存(引き分け)を望んでも、相手はそれに応じてくれないからです。

幸せな日々、夢、希望、大切な人を守るには勝つしかないのです。

では、がんに勝つにはどうすればいいのか?

最初の一歩は『治すためのたった1つの条件』を知ることからです。

\ 無料ガイドブック、プレゼント中 /

がんを治すための「たった1つの条件」とは?

経験15年以上。プロのアドバイザーによる徹底解説。

闘病ブログはとても参考になると思います。
にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村

サポートを受けた患者さんの声

大腸がん(腹膜播種)遠藤さん|患者さんの声

遠藤です。 お世話になっております。 先週4/10(金)に両親と、妻との4人で病院へ行き、担当医に会ってきました。 本村さんが言われていたように、話がどういった展開になるか、少々心配していましたが、私たち子供が立ち会ったことも功を奏したのか、担当医は明朗に現在の状況を説明してくれました。 ガンの転移であるのかについては、今までの抗がん剤治療での経過の中で、部位が多少なりとも小さくなっていることにより、ガンであると判断するしかない、更に突き詰めるには、やはり腹腔鏡手術・開腹手術を行うしかないが、前回母が手術 ...

続きを読む

直腸がん(手術後経過)桑島さん|患者さんの声

長い間本当にありがとうございました!!! 昨年10月にご相談をしてから、早くも6ヶ月が過ぎました。 昨年1月に大腸がん(直腸)の再発に始まり、手術をし人工肛門にするか、肛門の温存又は経過観察にするべきか、悩み迷い、先生のアドバイスを受けました。 結果経過観察を選び、4月1日に6ヶ月目の検査を受診しました。 検査結果担当医より「良かったですね。肝臓に転移も無く、術後も綺麗ですね。」と先生の笑顔を初めて拝見しました。 私もとても嬉しかったです。10月の検査予約をして参りました。 本村先生へのお礼とご報告が遅く ...

続きを読む

子宮体がん(肝臓転移あり5㎜以下で2個~4個)佐藤さん|患者さんの声

(1)患者は私本人です (2)48歳 (3)北海道○○市 (4)肝臓癌 (5)10/23、CT検査。多分再発だろうと医師に言われました。 (6)2012年婦人科で「子宮内膜増殖症 異型」と診断され、ガンに移行するタイプなので設備の整っている病院を紹介され、そこで検査の結果、初期の子宮体癌と診断されました。 (7)2012年子宮、卵巣、リンパ節手術 半年位は、毎月血液検査、その後3ヵ月ごとになりました。CT検査半年ごと。今年の7月のCT検査で、微かな影(?)のようなものが認められ、10月にもう一度CT検査を ...

続きを読む

スキルス胃がん(手術前)本間さん|患者さんの声

本村さま お返事ありがとうございました。 本村さんのおっしゃる通り、知識をしっかり身につけようと思います。誰に聞けば良いのかわからない質問にまで丁寧に答えてくださり、ありがとうございます。 先日両親にガイドブックを渡しました。がんのことを家族で勉強したいと思います。これからもよろしくお願いします。 本間 【続き】 こんばんは。先日はメールをありがとうございました。 本村さんのおっしゃる通りでした。 それでも諦めきれず、以前から気になっていた食事療法の本を出されている先生のクリニックへ。 検査結果の資料一式 ...

続きを読む

肺がん(ステージ4)堀内さん|患者さんの声

本村さん こんばんわ 報告ですが○○病院の緩和病棟(外来)に行ってきました。とにかく今の吐き気が辛い事などを伝えましたが、大変親切に対応いただきました。 ○○病院の話も聞きたい旨を伝えましたが、快く賛成頂きました。結果的には、新しい吐き気止めを頂きました。(本村さんのおっしゃるとおりでした。) その薬を妻が飲み、吐き気はなくなったようです。本日(金曜日)、体調が良く吐き気がないので出社して経理の仕事をこなしていました。 ただ、車で30分。会社に着いてすぐもどしました。また退社寸前まで元気でしたが、帰る車内 ...

続きを読む

人気の記事

1

私(本村ユウジ)は身内をがんで亡くしてから、プロとして10年以上活動している、がん治療専門のアドバイザーです。

このページでは、がんを治すための「たった1つの条件」について明らかにしています。

2

標準治療(手術、放射線、化学療法)を批判する意見は多く、書籍も多く出版されています。 特に問題視されることが多いのが、抗がん剤などの薬物を使う「化学療法」です。 ...

3

2019年6月1日より、がんゲノム医療に関する「がん遺伝子パネル検査」が保険適応となりました。 テレビのニュースなどでは「がんゲノム医療が保険適応に」などとテロ ...

4

日本で最初に免疫チェックポイント阻害剤が使われたのは「2014年7月にメラノーマで承認されたオプジーボ(ニボルマブ)。 それ以来、様々な免疫チェックポイント阻害 ...

5

近年、話題になっている「がんゲノム医療」とは何か、というテーマの記事です。 専門用語、難解な言葉が登場しやすく「いまいち、理解できない」という人が多いので、でき ...

-07.乳がん
-

© 2025 がん治療専門のアドバイザー 本村ユウジ公式サイト・ブログ