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07.乳がん

【2025年更新】乳がんトリプルネガティブの治療法は?|抗がん剤だけではない最新の分子標的薬などを詳しく解説


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トリプルネガティブ乳がんとは何か

トリプルネガティブという名称は、「エストロゲン受容体」「プロゲステロン受容体」「HER2」という3つの要素がいずれも「陰性(-)」であることに由来しています。この分類は乳がん治療において重要な意味を持ちます。

エストロゲンとプロゲステロンは、どちらも女性ホルモンです。乳がん全体の約6~7割は、これらのホルモン受容体を持つタイプに該当します。ホルモン受容体が陽性の場合、ホルモン療法によって乳がんの進行を抑える効果が期待できます。

一方で、残りの2~3割の患者さんは、ホルモン受容体を持たない陰性タイプとなります。この場合、ホルモン療法による治療効果は期待できません。

HER2とは何か

HER2は、乳がん細胞の表面に存在するたんぱく質の一種です。乳がん全体の約25%にこのたんぱく質が存在し、がん細胞の増殖を促進する働きを持っています。

HER2が存在する場合を「HER2陽性」と呼びます。HER2陽性の患者さんには、HER2の働きを阻害する分子標的薬(ハーセプチンやタイケルブなど)が有効です。しかし、HER2陰性の場合、これらの薬剤を使用できません。

トリプルネガティブ乳がんの治療の課題

上記の3つの要素がすべて陰性である乳がんがトリプルネガティブ乳がんです。このタイプは、ホルモン療法も従来の分子標的薬も使用できないため、これまでは抗がん剤による化学療法が唯一の選択肢とされてきました。

しかし、近年トリプルネガティブ乳がんの研究が進展し、状況が変わりつつあります。トリプルネガティブ乳がんをさらに細かいカテゴリに分類する試みや、新たな分子標的薬の臨床研究が積極的に行われるようになっています。

トリプルネガティブ乳がんの遺伝子サブタイプ分類

これまで「3つの要素が陰性」という理由で一括りにされてきたトリプルネガティブ乳がんですが、実際には単一のカテゴリではないことが明らかになってきました。トリプルネガティブの中にも、様々な遺伝子的特徴を持つタイプが存在します。

現在、遺伝子解析技術を活用して、遺伝子の特徴に基づいたサブタイプ分類が進められています。それぞれのサブタイプに適した薬剤を使用することで、より効果的な治療を目指す取り組みです。

4つの主要サブタイプ

2016年の研究によって提唱された分類では、トリプルネガティブ乳がんを4つのサブタイプに分けています。この分類は、今後の個別化治療の基盤となる可能性があります。

サブタイプ 特徴
Basal-like(基底膜細胞様) 遺伝子修復機能不全状態のもの、またはそうでないものを含む
Mesenchymal(間葉系) 間葉系の遺伝子特性を持つ
Luminal Androgen Receptor(LAR) 管腔アンドロゲン受容体系の特性を持つ
Immunomodulatory(免疫調節系) 免疫関連遺伝子が強く発現している

この分類は、まだ乳がん学会やガイドラインで正式に採用されているわけではありません。しかし、遺伝子解析を推進し、個々の患者さんに適した治療法を見つけ出すプロジェクトが現在進行中です。


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BRCA遺伝子変異を持つトリプルネガティブ乳がんへのPARP阻害薬

乳がんの発症に関連する遺伝子として、BRCA遺伝子(BRCA1とBRCA2)があります。これらの遺伝子に変異があると、がんの発症リスクや増殖につながることが知られています。

特にBRCA1の変異は、トリプルネガティブ乳がんでよく見られます。このタイプは、先述の4分類では「Basal-like」に該当します。

PARP阻害薬オラパリブの登場

BRCA遺伝子に変異を持つ乳がんに対して、PARP(ハープ)阻害薬という分子標的薬が効果を示すことが明らかになっています。この薬剤の一般名は「オラパリブ」、商品名は「リンパルザ」です。

アメリカではすでに承認されており、日本でも第3相治験という最終段階の臨床試験が進められてきました。海外での承認実績があるため、日本でも保険適用での治療が可能になっています。

これまでトリプルネガティブ乳がんの患者さんには、副作用の強い抗がん剤しか選択肢がありませんでした。「トリプルネガティブでも分子標的薬が使える」という点で、このPARP阻害薬の登場は治療の選択肢を広げる重要な進展となっています。

BRCA遺伝子検査について

BRCA遺伝子に変異があるかどうかを調べる検査は、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の診断に用いられます。日本では条件を満たせば保険適用で検査を受けることができます。保険適用外の場合、検査費用として20~25万円程度が必要になります。

免疫調節系トリプルネガティブ乳がんと免疫チェックポイント阻害剤

4つのサブタイプのうち「Immunomodulatory(免疫調節系)」は、免疫に関わる遺伝子が強く発現しているタイプです。このタイプには、免疫機能に作用してがんを抑制する薬剤の効果が検証されています。

PD-L1と免疫逃避メカニズム

がん細胞の中には、体の免疫反応を起こさせないようにするPD-L1という物質を持つものがあります。PD-L1の働きにより、免疫細胞ががん細胞を攻撃できなくなってしまいます。

この働きを阻害し、免疫細胞にがん細胞を攻撃させる薬が免疫チェックポイント阻害剤です。メラノーマや肺腺がんなどですでに承認されているニボルマブ(商品名オプジーボ)も、この種類の薬剤の一つです。

ペンブロリズマブの臨床試験

トリプルネガティブ乳がんに対しては、ペンブロリズマブ(商品名キートルーダ)という免疫チェックポイント阻害剤の臨床試験が行われています。

また、アテゾリズマブ(商品名テセントリク)という免疫チェックポイント阻害剤と抗がん剤のナブパクリタキセルを併用する治療法が、PD-L1陽性のトリプルネガティブ乳がんに対して承認されています。この併用療法は、化学療法単独と比較して治療効果の向上が示されています。

免疫チェックポイント阻害剤が広く使用できるようになれば、トリプルネガティブ乳がん治療において大きな転機となります。

LAR型トリプルネガティブ乳がんへのアンドロゲン阻害薬

4分類のうち「LAR(Luminal Androgen Receptor)」は、男性ホルモンであるアンドロゲンの受容体遺伝子が多く発現しているタイプです。エストロゲン受容体は陰性ですが、アンドロゲン受容体は持っているという特徴があります。

このタイプには、アンドロゲン阻害薬による治療の研究が進められています。前立腺がんの治療に使用されているアンドロゲン受容体阻害薬が、LAR型のトリプルネガティブ乳がんにも有効である可能性が検討されています。

トリプルネガティブ乳がんの標準治療と最新ガイドライン

現在のトリプルネガティブ乳がんの標準治療は、主に化学療法(抗がん剤治療)が中心となっています。手術が可能な早期の段階では、手術前または手術後に抗がん剤治療を行うことが一般的です。

術前化学療法と術後化学療法

術前化学療法(ネオアジュバント療法)は、手術前に抗がん剤を投与して腫瘍を縮小させる治療法です。トリプルネガティブ乳がんは抗がん剤への反応性が比較的良好であることが知られています。

術後化学療法(アジュバント療法)は、手術後に残存している可能性のあるがん細胞を攻撃し、再発を防ぐ目的で行われます。アンスラサイクリン系やタキサン系の抗がん剤が使用されることが多いです。

進行・再発トリプルネガティブ乳がんの治療

進行した段階や再発した場合には、様々な抗がん剤が使用されます。最近では、前述の免疫チェックポイント阻害剤との併用療法や、PARP阻害薬など、新しい選択肢が登場しています。

患者さんの状態、腫瘍の特性、BRCA遺伝子変異の有無、PD-L1の発現状況などを総合的に判断して、最適な治療法が選択されます。

トリプルネガティブ乳がん治療の今後の展望

トリプルネガティブ乳がんを遺伝子の状態からサブタイプに分類し、それぞれに適した薬剤を探索する取り組みは、まだ始まったばかりです。多くの治療法が研究段階にあります。

しかし、具体的な臨床試験が進行しているため、今後数年の間に新たな治療の選択肢が確立される可能性があります。特にPARP阻害薬や免疫チェックポイント阻害剤は、すでに実用段階に入っており、トリプルネガティブ乳がんの治療において重要な役割を果たし始めています。

個別化医療への道

遺伝子解析技術の進歩により、一人ひとりの患者さんのがんの特性に合わせた治療を選択できる時代が近づいています。トリプルネガティブ乳がんという分類の中でも、より詳細なサブタイプ分類が可能になることで、治療効果の向上が期待されます。

患者さんとしては、自分のがんがどのような特性を持つのかを知るために、遺伝子検査やバイオマーカー検査を受けることが、適切な治療選択につながる可能性があります。主治医とよく相談しながら、利用可能な検査や治療法について情報を得ることが大切です。

トリプルネガティブ乳がん治療における注意点

新しい治療法が登場していますが、すべての患者さんに適用できるわけではありません。それぞれの治療法には適応条件があり、また副作用のリスクも存在します。

免疫チェックポイント阻害剤は、従来の抗がん剤とは異なる種類の副作用(免疫関連有害事象)を引き起こす可能性があります。PARP阻害薬も、骨髄抑制などの副作用に注意が必要です。

治療を受ける際には、期待される効果だけでなく、起こりうる副作用についても十分に理解し、医療チームと密にコミュニケーションを取ることが重要です。

参考文献・出典情報

国立がん研究センター中央病院 - 乳がんの薬物療法

日本乳癌学会 - 乳癌診療ガイドライン

国立がん研究センターがん情報サービス - 乳がん治療

医薬品医療機器総合機構(PMDA) - 医薬品情報

Nature - Comprehensive Molecular Portraits of Invasive Lobular Breast Cancer

The New England Journal of Medicine - Olaparib for Metastatic Breast Cancer

Journal of Clinical Oncology - Immunotherapy in Triple-Negative Breast Cancer

National Cancer Institute - Triple-Negative Breast Cancer

Breastcancer.org - Triple-Negative Breast Cancer

PubMed - トリプルネガティブ乳がん関連研究論文

 

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

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→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

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