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02.がんについて

遺伝子解析によってがん治療薬を決める。プレシジョンメディシン(精密医療)とは?|NHK特集

2016年11月20日のNHKの番組で「がん治療革命。プレシジョンメディシン(精密医療)」が特集されていました。これはがん治療の動きとしてはとても画期的なことです。番組内容を振り返りつつ、費用、注意点、治療を受けるために必要なことなどを解説したいと思います。


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遺伝子を解析し、その変異をみてがん治療薬を決める、とはどういうことか?

まず、がん治療で使われる薬には大きくわけて3種類あります。ホルモン剤、抗がん剤、分子標的薬です。

ホルモン剤はホルモンの働きに作用してがんの進行を抑えようとするものです。ホルモンが原因となる前立腺がんや乳がんなどで使われています。

抗がん剤には色んなタイプがありますが、シンプルにいうと「その毒性をもってがん細胞を殺す」という薬です。がん細胞を殺しますが正常細胞もダメージを受けるため副作用が強いことが難点です。

いっぽう、分子標的薬とは、がん細胞が持つ固有の特徴(たんぱく質の遺伝子変異など)を分析し、その特徴に作用することでがん細胞の活動を止めたり、阻害したりする薬です。

「このタイプならこの薬が効く」と分析して投与するため、高い効果を発揮することが多いです。副作用もありますが抗がん剤と比べると軽微であることが特徴です。

この「分子標的薬」は1つの「プレシジョンメディシン(精密医療)で使われる薬」だといえます。また実際にいくつかの薬が保険適用され使われています。肺がんで使われているイレッサ、タルセバ、ザーコリなどがそれに当たります。これらは実際に広く使われている分子標的薬です。

例えばイレッサは、肺がんの患者さんのうちEGFR遺伝子変異が陽性の人を対象に使われる薬ですが何年も前から「遺伝子検査⇒使える人には使う」というプロセスを経て医療現場で使われています。

つまり分子標的薬はすでにたくさん医療現場で使われているのです。ではなにが「革命的」なのでしょうか?

何が「がん治療革命」なのか?

プレシジョンメディシン(Precision Medicine=精密医療)には2つポイントがあります。1つが上記のとおり「遺伝子解析によって薬を決める」ということです。それ自体は以前から実施されてきたことです。

革命的といえるのはもう1つのポイントである「これまで臓器ごとにどんな薬を使うか決めてきたが、今後は遺伝子変異の特徴をみて(臓器に関わらず)薬を決める」という点にあります。

つまり「臓器の縦割りではなく、遺伝子変異によって使える薬をみつける」ということです。

NHKの番組内では、ステージ4の肺がん患者さんが登場していました。この方のがん細胞の遺伝子変異を調べると「RET遺伝子」が変異していました(=陽性)。

この方に「甲状腺がんの分子標的薬(おそらくレンバチニブ。これはRET遺伝子変異に有効な薬。番組内では薬品名は明かされていないので私の予想です)を使って、がん腫瘍が半減した」というケースを紹介していました。

このような「肺がんの患者さんに(肺がんでは使われていない)甲状腺がんの薬を使う」ということは今まで一切なかったことでした。このケースを扱った医師も「初めてプレシジョンメディシンで結果がでたケースなのでとても嬉しい」と発言していたように、2016年頃になって動き出した取り組みだといえます。


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プレシジョンメディシン(精密医療)はどこで受けられるのか?

「臓器の縦割りではなく、遺伝子変異によって使える薬をみつける」という仕組みは、まだ臨床試験の段階です。

臨床試験の段階ですので、まだ実際の医療現場では保険適用となっていません。そのため「がん治療ガイドライン」にも掲載されていないのです。ガイドラインに掲載されていない、ということは標準治療ではないので、「どこに行ってもプレシジョンメディシン(精密医療)が受けられる」というわけではありません。

プレシジョンメディシン(精密医療)を拡げよう、という取り組みは、SCRUM-Japan(スクラムジャパン)というプロジェクトによって推進されています。

現在は全国で235の医療機関、15の製薬会社によるプロジェクトチームとなっています。医療機関の中心は国立がん研究センター東病院で、その他にも北海道大学病院や慶応大学病院など日本の基幹病院が参加しています。製薬会社もアステラスやファイザーなど大手薬品会社ばかりです。

小さな研究プロジェクトではなく、国を挙げた巨大プロジェクトであり、これまでの投薬の仕組みや臨床試験の在り方なども変えていこうという取り組みになっています。

ですので、もし患者として「プレシジョンメディシン(精密医療)」を受けたい、と希望する場合はSCRUM-Japanに参加する病院を受診することが最初のステップになります(SCRUM-JapanのHPには参加病院が一覧で掲載されています。なお、全ての参加病院で遺伝子解析を実施できるわけではありません)。

遺伝子検査にかかる費用と検査における注意点

SCRUM-Japanに参加する病院では、遺伝子解析の検査を受けることができます(がんの部位や進行状態、体調面などにもよります。必ず受けられるというわけではないです)。

検査にかかる費用は保険適用外で自由診療となるため、およそ40万円~100万円の費用がかかります。

検査では「どんな遺伝子変異があるか」が分かるのですが、結果として「現時点では特にこれといった遺伝子変異がない」と診断される可能性もあります。

がん細胞に関する遺伝子変異が全て解明されているわけではなく、まだ研究の途上です。10年後には明らかになっている遺伝子変異も現在は不明、ということもあります。

最も遺伝子変異の研究が進んでいるのは肺がんです。肺がんの原因となる遺伝子はEGFR、ALK、KRAS、MET、ROS1、RETなどが挙げられますが、これほど見つかっているのは肺がんくらいです。なお、肺がんでもまだどんな影響がある遺伝子か分かっていないものもあります。

「遺伝子変異をみつけ、それに応じた薬を使う」と一言にいっても、それは簡単なことではないのです。

がん細胞の遺伝子変異は通常1つだけではなく、複数の変異が同時多発的に起きることがあります。そうすると原因が特定できず、どんな薬を使えば効果を示すのかはっきりと分からない場合があります。

ですので検査を受けさえすれば遺伝子変異が全て分かり、使える薬が必ず見つかる、と考えるのは誤りです。慌てず焦らずまずは主治医に相談してみるなど情報を集めましょう。
使える薬が見つかっても、自身のがん部位とは別の部位で使われている薬を使う場合(自分は肺がんだが甲状腺がんの薬を使う、といった場合)は、薬の費用も保険適応外になります。

月に数十万、というケースも珍しくありません。「薬さえ見つかれば」とは考えずに家計や予算なども頭に入れて対応していくことが大切です。

アメリカではプレシジョンメディシン(精密医療)を強く推進

世界情勢をみると、特にアメリカがプレシジョンメディシン(精密医療)を強力に推し進めています。オバマ大統領は2015年に「国を挙げて推進していく」とコメントを出しており、その動きは全米に広がっています。

NHKの番組内では、グリオブラストーマという非常に珍しい脳腫瘍に罹患した患者さん(アメリカ人の女性)が登場していました。希少ながんは症例も少ないため、どんな薬がどのくらい効くのかというデータや情報も少ないのです。

脳はそもそも薬がほとんど届かない部位なので、手術や放射線しか選択肢がなく、それらが実施できない部分に腫瘍があれば「手の出しようがない」と全く治療できないことも多いのです。

しかし上記のグリオブラストーマの患者さんに対して、腫瘍を採取して遺伝子変異を調べると「BRAF(ビーラフ)」という遺伝子に変異があることが分かりました。

BRAFの変異に対応している「脳腫瘍の薬」はありませんでしたが、メラノーマ(悪性黒色腫)の薬にBRAFの変異に対応しているものがあったのです。

その薬を使ったその女性は投与後2年経過しても脳腫瘍が進行しておらず元気に生きていらっしゃる様子が紹介されていました。

脳腫瘍なのにメラノーマの薬を使う、ということ自体が、従来のがん治療ではありえなかったことですが、このような動きが広がることで治療手段が少なかった希少がんに対しても有効な手段を講じることができると期待されています。

アメリカでは人工知能まで活用している

先にも少し触れましたが、がん細胞の遺伝子変異は1つではなく複数起きることが多いのです。複数の変異が起きると「どの遺伝子変異が決定的にがんの要因になっているのか?」が分かりません。

膨大な遺伝子解析データや膨大な数の研究論文を照らし合わせれば「これが原因で、この薬が効くのではないか」と確率を上げることができますが、とても人の力で分析できるものではありませんでした。

ところがその問題を解決する手段としてIBMはワトソンというAI(人工知能)を開発。

通常の遺伝子解析では特定できなかった変異をみつけたり、膨大な量の論文を解析し、照らし合わせて、最も可能性の高い薬を特定したりすることに成功しています。

ある膀胱がんの患者さんに対して、ワトソンはPTCH1という膀胱がんではまれな遺伝子変異が原因であることを見つけ出しました。その変異に有効な薬もワトソンが示したのです。

何万人分もの遺伝子解析情報や何千という論文の内容といった「ビッグデータ」は非常に複雑で人間が答えを導くには限界があります。ワトソンは人間では対処できないものに答えを出すことに成功したのです。

このように化学や情報処理技術の向上によって遺伝子変異と薬の関係がわかってくれば効果が期待できない薬は使わずに済みます。国家的な問題である保険医療費の増大を抑制する側面もあり、日本でも近年のうちにプレシジョンメディシン(精密医療)の動きは加速度的に広がっていくと思います。

・・・とはいえ、がんが薬で「治る」ところまでいかないのはどんな薬を使っても同じです。

「どのようにしてがんと闘うのか」については医療だけではなく総合的なアプローチが必要です。

 

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

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