25.抗がん剤・分子標的薬

抗がん剤の副作用でなぜ「便秘」が起きるのか~対策・解消法について~

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がん専門のアドバイザー、本村です。

抗がん剤治療中には、薬の副作用によって便秘が起きることがあります。

この記事では、なぜ副作用で便秘が起きるのか?というメカニズム、便秘を起こしやすい抗がん剤、解消法などについて解説します。

抗がん剤の副作用でなぜ「便秘」が起きるのか

便秘とは?

一般的に、便の内容は80%が水分、13%が腸内細菌と剥がれた腸の粘膜、7%が食事の排泄物です。このうち、便中の水分量は便が腸内に留まる時間によって左右されることが分かっています。

つまり便が長く腸内に留まると、大腸で水分が多く吸収されてしまうため便が固くなります。ある程度固くなるのはよいですが、固くなりすぎると排泄しにくくなります。

便秘の感じ方には個人差があり、数日でなくても特に違和感のない人もいれば、毎日出ないとお腹が張ってつらいという人もいます。

排便の間隔だけでなく、量や回数などでなかなか気持ちよく出ないという「不快感」があればその人にとって「便秘」だといえます。

抗がん剤の副作用としての便秘

まず、「便秘を起こしやすい抗がん剤」は次のとおりです。

商品名 一般名
オンコビン ビンクリスチン
エクザール ビンブラスチン
ナベルビン ビノレルビン
タキソール パクリタキセル
タキソテール ドセタキセル

これらの抗がん剤は、腸の動きを支配する自律神経を障害します。腸管の蠕動運動が妨げられて便秘が起こるのです。

上記の抗がん剤のうち、タキソール、タキソテールは様々ながんで使われる薬ですので、副作用としての便秘に苦しむ人も多いです。

また、その他にも関連した原因があります。

それは「制吐剤(せいとやく)」=吐き気止めによるものです。ほとんどの抗がん剤に副作用として「嘔吐や吐き気」がありますので、それに対して制吐剤を使うのが一般的です。この制吐剤が便秘の原因になります。

制吐剤には主にセロトニンとステロイドが使われています。このどちらの薬も腸の蠕動運動を弱らせてしまいます。主な薬にカイトリル、アロキシ、ナゼア、デカドロンなどがあります。

他にも緩和ケアで痛み止めに使うモルヒネも便秘を引き起こします。精神的にダメージを受け、抗うつ剤を処方されると、これも便秘の原因になります。

その他の原因による便秘

がん治療に関連すると、他にも要因があります。例えば吐き気が強くて水分がしっかり摂れなくなっていたり、倦怠感によってほぼ寝ている状態が続いていたり、ストレスで塞ぎ込むようなことが続いたりすると便秘に繋がります。

このような原因から、がん治療と便秘は密接なつながりがあるため、有効な対処法を知り、準備しておくことが大切です。

日常生活でできること。まずは食事の工夫

普段の生活で心がける第一の要素は食事です。

豆類やイモ類、野菜など食物繊維を豊富に含んだ食品を意識的に摂ることが大切です。特に腸内で発酵しやすく、ガスを発生させて腸管に刺激を与える納豆やイモ類は重要です。

その他、脂肪を含む食品も摂るほうがよいです。脂肪には便を柔らかくして腸管内のすべりをよくする働きがあります。また脂肪が分解されてできた脂肪酸は腸壁を刺激します。とはいえ獣肉類は消化が悪いので、魚やナッツ類、植物性の油を積極的に取り入れるようにしましょう。

さらには乳酸菌やじゅうぶんな水分も有効です。特に朝起きたときに水を飲むことで胃腸が刺激され、排便を促しやすくなります。

食事以外では意識的に体を動かすことも大切です。書店に行って店内をブラブラ歩く・・・などでも効果はあります。

医療行為としては便秘薬を処方

便秘に対する薬には、主に腸を刺激して動かす大腸刺激性の下剤と、便の水分を抜きすぎないように調整する緩下剤(かんげざい)の2種類があります。

大腸そのものの働きが悪くなっている場合はラキソベロン、アローゼン、プルセニドといった下剤を使って腸管を刺激し、腸の蠕動運動が活発になるよう促します。

いっぽう、腸は動いているが便が固くて出ない、という場合には酸化マグネシウムなどの緩下剤で便の水分腸を調整して柔らかくします。

どちらの薬を使っていいのか、という判断は主に「オナラ」が出るかどうかです。

オナラが出るということは腸が動いている証拠です。オナラが出るのに便秘だというケースは「腸は動いているが便が固い」と考えられるため緩下剤を使います。

しかし、オナラが出るのに便が固いということは腸管内で食べたものが発酵してガスが発生しすぎている可能性があります。腸内細菌のバランスが崩れており、腸内環境が悪いといえるので食べている内容を見直すことが大切です。

いっぽう、オンコビンなど神経に作用する抗がん剤を使った場合は腸の動きを支配する自律神経を障害するため、蠕動がうまくできずに便秘を起こします。この場合は下剤を使って腸を動かす、という対処法になります。

同じ便秘の症状でも、使っている抗がん剤や便秘の原因によって選ぶべき薬が違うため、自己判断で決めずに必ず医師の診断を受けましょう。間違った対処をすると厳しい腹痛に襲われることもあります。

手術をした人は便秘になりやすい

腸は、一度空気に触れると動きが鈍くなる特徴があります。そのため過去に大腸や胃の切除手術を受けたことのある人は便秘になりやすいのです。

しかし同じ大腸でもS状結腸の切除術を受けた人は逆に下痢になりやすいという特徴があります。どこの手術を受けたのか、使う抗がん剤は何なのか、という情報を医師と共有したうえで、便秘への対処策を選ぶことになります。

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、治ったみたいです。おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、もう10年以上も患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

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