ピーマンの特徴
ピーマン、パプリカ、シシトウはどれも兄弟です。ピーマンは、トウガラシの中の甘トウガラシを品種改良した野菜です。よく見かける緑色のピーマンは、花が咲いて20~30日で収穫する若い実です。黄色、オレンジ、赤と色づいて熟すにつれ、ビタミンA、C、Eを多く含むようになります。旬は6~8月です。
大きめのピーマンならレモン1個以上のビタミンCを含んでいます。また、ビタミンPの一種であるルチンを含み、血管をしなやかにする効果もあります。
粘膜を強化するβカ口テンや、美肌効果・風邪予防効果の高いビタミンCと、それを助けるルチンを含んでいます。また、ルチンには動脈硬化や高血圧を予防する効果もあるとされています。
【がん(癌)に作用されると言われている成分】
赤ピーマンには「カプサンチン」という、抗がん作用があるといわれている成分が含まれています。京都府立医科大学が、マウスの皮膚に発がん物質と力プサンチンを塗る試験を行ったところ、発がん物質とともに力プサンチンを塗ったマウスでは、発がんを抑制する効果が認められたという報告がありました。
また、ピーマンの緑色は葉緑素によるものです。葉緑素=クロロフィルはポリフェノールの一種で抗酸化作用があり、動脈硬化だけでなくがんを予防する働きがあるといわれています。
旬の夏になると、この作用が強まり、血液浄化作用なども加わるといわれます。
【調理方法のコツ】
ピーマンは生か、妙めるのが効果を引き出す食べ方です。独特の香りが苦手な人は湯通しなどで加熱すると抑えられます。油と相性がよく、妙めたり焼いたりしても美味しいのはよく知られています。
ビタミンCが壊れにくい特徴があるので、βカ口テンの吸収も高まる油での加熱調理(オリーブオイルなど熱に強い油を使用)がよい組み合わせです。加熱することで苦みも和らぎます。
【良いピーマンを選ぶポイント】
肉厚でツヤとハリがあるもの、へ夕が黒ずんでいないものを選びましょう。
・保存法
穴のあいたポリ袋に入れて野菜室で保存するのが最適です。ただし、あまり長くなると種が黒ずむので注意しましょう。
【主な栄養成分】(100gあたり)
エネルギー 22kcal
たんぱく質 0.9g
脂質 0.2g
炭水化物 5.1g
ナトリウム 1㎎
カリウム 190㎎
カルシウム 11㎎
マグネシウム 11mg
リン 22mg
鉄 0.4㎎
亜鉛 0.2mg
銅 0.06mg
マンガン 0.10mg
ビタミンA:α-カロテン 6マイクログラム
ビタミンA:β-カロテン 400マイクログラム
ビタミンA:β-クリプトキサンチン 3マイクログラム
ビタミンE 0.8mg
ビタミンK 20マイクログラム
ビタミンB1 0.03mg
ビタミンB2 0.03mg
ナイアシン 0.6mg
ビタミンB6 0.19mg
葉酸 26マイクログラム
パントテン酸 0.30mg
ビタミンC 76mg
飽和脂肪酸 0.02g
不飽和脂肪酸 0.05g
水溶性食物繊維 0.6g
不溶性食物繊維 1.7g
以上、がん(癌)とピーマンについての解説でした。