がん細胞は、発生した組織・器官の性質や構造などにより異なります。がん細胞の分類は、病理学の専門医が顕微鏡で見て、基本的にはその形態(組織型)により行います。
子宮体がんの組織型は以下の種類があります。
類内膜腺がん(るいないまくせんがん)
がん細胞の形態が子宮内膜細胞に似ているタイプです。分化度の高低により、高分化型と低分化型に分かれます。子宮体がんの約8割以上を占めます。
漿液性腺がん(しょうえきせいせんがん)
卵巣にできる漿液性腺がんと似たタイプで、がん細胞は漿液を産生します。漿液は、無色から薄黄色の透明な液体です。卵巣の漿液性腺がんと異なり、化学療法に抵抗し(効きにくい)、摘出できないと、予後は厳しいものになります。
明細胞腺がん(めいざいぼうせんがん)
卵巣にできる明細胞腺がんと似たタイプで、顕微鏡で見ると、明るい色調の細胞質、あるいはびょう釘(ホブネイル)型の細胞から構成されるがんです。化学療法に抵抗し、摘出できないと、予後は厳しいものになります。
以上、子宮体がんの組織型についての解説でした。
がんと診断されたあと、どのような治療を選び、日常生活でどんなケアをしていくのかで、その後の人生は大きく変わります。
納得できる判断をするためには正しい知識が必要です。