03.胃がん

【2025年更新】胃がん手術後にはどんな治療をする?抗がん剤治療・薬物治療について解説

胃がん手術後の抗がん剤治療


【サイト内 特設ページ】

がんを治すためのたった1つの条件

こんにちは。17年間の活動実績を持つ、
「プロのがん治療専門アドバイザー」本村ユウジです。

がんを治すために必要なことは、たった1つです。

詳しくはこちらのページでお伝えさせてください。

がんを治すための「たった1つの条件」とは?


胃がんにおける薬物治療の位置づけ

胃がんは他の多くのがんと比較して、抗がん剤などの薬物が効きにくい特徴を持っています。このため治療の中心は手術となり、手術前に抗がん剤を使用するケースは現在も限られています。

術前補助化学療法という考え方も研究されていますが、2025年時点でも標準的な治療法としては確立していません。

したがって、胃がんで薬物療法が実施されるのは主に以下の3つの状況です。

治療のタイミング 目的と対象
手術後の補助化学療法 再発予防を目的とした治療
再発した場合の治療 手術後に再びがんが出現した場合
転移がんの治療 他の臓器への転移があり手術できない場合

それぞれの状況で選択される薬剤や治療方針は異なります。以下、具体的な治療内容について説明します。

手術後の補助化学療法の実際

TS-1単独療法の基本

手術後の薬物療法では、飲み薬であるTS-1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤)が第一選択として使用されます。

TS-1は経口抗がん剤であり、注射による治療と比べて通院の負担が少ないことが特徴です。標準的な投与方法は以下の通りです。

投与期間 休薬期間 1サイクル
4週間(28日間) 2週間(14日間) 6週間(42日間)

このサイクルを1年間繰り返すことが基本となります。副作用が強く出る場合には、投与スケジュールを調整することもあります。具体的には2週間投与して1週間休薬する方法に変更し、患者さんの体調に合わせた治療を行います。

その他の術後補助化学療法

TS-1単独療法以外にも、いくつかの治療法が試みられています。代表的なものとして「カペシタビン+オキサリプラチン療法」があります。

この併用療法は、カペシタビン(経口抗がん剤)とオキサリプラチン(点滴抗がん剤)を組み合わせたもので、臨床試験で有効性が検証されています。

どの治療法を選択するかは、患者さんの年齢、体力、手術の範囲、病理検査の結果などを総合的に判断して決定されます。


【サイト内 特設ページ】

がんを治すためのたった1つの条件

こんにちは。17年間の活動実績を持つ、
「プロのがん治療専門アドバイザー」本村ユウジです。

がんを治すために必要なことは、たった1つです。

詳しくはこちらのページでお伝えさせてください。

がんを治すための「たった1つの条件」とは?


再発・転移胃がんに対する治療方針

HER2検査の重要性

再発や転移が確認された胃がんの治療では、まずHER2(ハーツー)というタンパク質の発現状況を調べる検査が行われます。

HER2は細胞の表面にあるタンパク質で、がん細胞の増殖に関わっています。この検査結果によって治療方針が大きく変わるため、初期段階で必ず実施されます。

HER2の状態 該当する患者さんの割合 治療の特徴
HER2陰性 約80~85% 従来型の抗がん剤治療
HER2陽性 約15~20% 分子標的薬を併用可能

HER2陽性の場合、トラスツズマブという分子標的薬が使用できるため、治療選択肢が広がります。

HER2陰性の患者さんへの治療

HER2陰性と判定された場合、再発や転移があっても多くのケースでTS-1が使用されます。

患者さんの体調が比較的良好で、内臓機能が保たれている場合には「TS-1+シスプラチン療法」が選択されることが多くあります。この併用療法は2025年時点でも有力な治療法として位置づけられています。

臨床試験のデータでは、がんの大きさが半分以下になる割合(奏効率)は約50%、つまり2人に1人程度とされています。ただし、これは目に見えるがんの縮小を示すもので、生存期間の延長とは別の指標であることに注意が必要です。

初回治療が効かなくなった場合

TS-1を中心とした初回治療が効果を示さなくなった場合、または副作用で継続できなくなった場合には、2次治療として別の薬剤が選択されます。

主な選択肢は以下の2つです。

薬剤の種類 代表的な薬剤名 奏効率
タキサン系 パクリタキセル、ドセタキセル 20~30%
トポイソメラーゼI阻害剤 イリノテカン 20~30%

どちらの薬剤を選択しても奏効率に大きな差はないため、患者さんの全身状態、副作用のプロファイル、通院の利便性などを考慮して決定されます。

タキサン系の薬剤は末梢神経障害や脱毛などの副作用があり、イリノテカンは下痢や骨髄抑制が主な副作用として知られています。

HER2陽性の患者さんへの治療

初回治療の標準的アプローチ

HER2陽性と判定された患者さんの初回治療では「トラスツズマブ+XP療法(カペシタビン+シスプラチン)」が標準治療として選択されます。

この治療法の有効性は、TOGA試験と呼ばれる国際共同臨床試験で実証されました。この試験では、HER2陽性の進行胃がん患者さんを2つのグループに分けて比較しました。

治療群 投与内容 結果
対照群 カペシタビン(または5-FU)+シスプラチン 標準的な効果
トラスツズマブ併用群 カペシタビン(または5-FU)+シスプラチン+トラスツズマブ 全生存期間と無増悪生存期間が延長

この試験結果により、HER2陽性の進行胃がんに対してトラスツズマブを加えることの意義が明確になりました。投与は3週間ごとに行われます。

2次治療以降の選択肢

トラスツズマブ+XP療法は初回治療でのみ有効性が証明されており、2025年時点では2次治療以降でのトラスツズマブの有用性は十分に確立されていません。

そのため、初回治療が効かなくなった場合の2次治療では、HER2陰性の患者さんと同様の治療が選択されます。具体的にはイリノテカン単独療法、またはパクリタキセル単独療法が標準的な選択肢となります。

ただし、一部の医療機関では研究的な取り組みとして、トラスツズマブをTS-1やパクリタキセルと併用する治療も実施されています。これらの併用療法については臨床試験が進行中で、今後のエビデンスの蓄積が期待されています。


【サイト内 特設ページ】

がんを治すためのたった1つの条件

こんにちは。17年間の活動実績を持つ、
「プロのがん治療専門アドバイザー」本村ユウジです。

がんを治すために必要なことは、たった1つです。

詳しくはこちらのページでお伝えさせてください。

がんを治すための「たった1つの条件」とは?


薬物治療における副作用管理

胃がんの薬物治療では、薬剤ごとに特徴的な副作用があります。治療を継続するためには、これらの副作用を適切に管理することが重要です。

TS-1の主な副作用

TS-1は経口抗がん剤として広く使用されていますが、以下のような副作用が知られています。

副作用の種類 特徴と対応
消化器症状 吐き気、食欲不振、下痢など。制吐剤や整腸剤で対応
色素沈着 手足の皮膚が黒ずむことがある
骨髄抑制 白血球や血小板の減少。定期的な血液検査で監視
涙道閉塞 涙が出やすくなる症状

これらの副作用は個人差があり、すべての患者さんに出現するわけではありません。症状の程度によっては投与量の調整や休薬期間の延長が検討されます。

シスプラチンの副作用

シスプラチンは効果的な抗がん剤ですが、腎機能への影響や強い吐き気が問題となることがあります。十分な水分補給と制吐剤の使用により、これらの副作用を軽減する努力がなされています。

トラスツズマブの副作用

トラスツズマブは分子標的薬であり、従来の抗がん剤とは異なる副作用プロファイルを持っています。最も注意が必要なのは心機能への影響です。

投与前と投与中には定期的に心機能検査が実施され、心臓への負担がないか確認されます。その他、infusion reaction(点滴による反応)として、発熱、悪寒、頭痛などが初回投与時に出現することがあります。

治療効果の判定と治療方針の見直し

薬物治療を開始した後は、定期的にCT検査や腫瘍マーカーの測定を行い、治療効果を評価します。

効果判定の基準として、がんの大きさの変化、新しい病変の有無、患者さんの症状の変化などが総合的に評価されます。治療が効果を示していない場合や、副作用が強く継続困難な場合には、別の治療法への変更が検討されます。

患者さんが理解しておくべきポイント

胃がんの薬物治療を受けるにあたり、いくつかの重要な点を理解しておくことが役立ちます。

まず、薬物治療の目的が「根治を目指すもの」なのか「症状の緩和や延命を目指すもの」なのかを明確にすることです。手術後の補助化学療法は再発予防が目的ですが、転移がある場合の治療は主に延命と症状コントロールが目的となります。

次に、HER2検査の結果は治療方針を決める重要な情報であるため、検査結果を確認し、自分がどちらのグループに該当するのか把握しておくことが大切です。

また、副作用は必ず出現するものではなく、個人差があることを理解しておくことも重要です。副作用が出た場合には、我慢せずに医療チームに伝えることで、適切な対応が可能になります。

治療選択における考え方

胃がんの薬物治療では、複数の選択肢がある場合があります。どの治療を選ぶかは、医学的な根拠だけでなく、患者さんの価値観や生活状況も考慮されるべきです。

たとえば、TS-1は飲み薬であるため自宅で服用できますが、シスプラチンとの併用では点滴のための通院が必要になります。通院の負担と治療効果のバランスをどう考えるかは、患者さんによって異なります。

また、副作用のプロファイルも治療選択の要素となります。脱毛を避けたい、末梢神経障害のリスクを減らしたいなど、個々の事情に応じた選択が可能な場合もあります。

担当医との十分な話し合いを通じて、自分にとって最も適切な治療を選択することが大切です。

今後の治療開発の動向

胃がんの薬物治療は現在も研究が続けられており、新しい治療法の開発が進んでいます。

免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれる新しいタイプの薬剤も、一部の胃がん患者さんに使用されるようになってきました。これらの薬剤は、患者さん自身の免疫システムを活性化してがんと闘う仕組みを持っています。

また、遺伝子検査によって個々の患者さんのがんの特徴を詳しく調べ、それに合わせた治療を選択する「精密医療」の考え方も広がりつつあります。

2025年以降も、臨床試験の結果に基づいて治療法は更新されていくため、最新の情報を得ることが重要です。

参考文献・出典情報

```

・・・・・・・・・・

本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

共存(引き分け)を望んでも、相手はそれに応じてくれないからです。

幸せな日々、夢、希望、大切な人を守るには勝つしかないのです。

では、がんに勝つにはどうすればいいのか?

最初の一歩は『治すためのたった1つの条件』を知ることからです。

\ 無料ガイドブック、プレゼント中 /

がんを治すための「たった1つの条件」とは?

経験17年以上。プロのアドバイザーによる徹底解説。

闘病ブログはとても参考になると思います。
にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村

サポートを受けた患者さんの声

大腸がん(腹膜播種)遠藤さん|患者さんの声

遠藤です。 お世話になっております。 先週4/10(金)に両親と、妻との4人で病院へ行き、担当医に会ってきました。 本村さんが言われていたように、話がどういった展開になるか、少々心配していましたが、私たち子供が立ち会ったことも功を奏したのか、担当医は明朗に現在の状況を説明してくれました。 ガンの転移であるのかについては、今までの抗がん剤治療での経過の中で、部位が多少なりとも小さくなっていることにより、ガンであると判断するしかない、更に突き詰めるには、やはり腹腔鏡手術・開腹手術を行うしかないが、前回母が手術 ...

続きを読む

直腸がん(手術後経過)桑島さん|患者さんの声

長い間本当にありがとうございました!!! 昨年10月にご相談をしてから、早くも6ヶ月が過ぎました。 昨年1月に大腸がん(直腸)の再発に始まり、手術をし人工肛門にするか、肛門の温存又は経過観察にするべきか、悩み迷い、先生のアドバイスを受けました。 結果経過観察を選び、4月1日に6ヶ月目の検査を受診しました。 検査結果担当医より「良かったですね。肝臓に転移も無く、術後も綺麗ですね。」と先生の笑顔を初めて拝見しました。 私もとても嬉しかったです。10月の検査予約をして参りました。 本村先生へのお礼とご報告が遅く ...

続きを読む

子宮体がん(肝臓転移あり5㎜以下で2個~4個)佐藤さん|患者さんの声

(1)患者は私本人です (2)48歳 (3)北海道○○市 (4)肝臓癌 (5)10/23、CT検査。多分再発だろうと医師に言われました。 (6)2012年婦人科で「子宮内膜増殖症 異型」と診断され、ガンに移行するタイプなので設備の整っている病院を紹介され、そこで検査の結果、初期の子宮体癌と診断されました。 (7)2012年子宮、卵巣、リンパ節手術 半年位は、毎月血液検査、その後3ヵ月ごとになりました。CT検査半年ごと。今年の7月のCT検査で、微かな影(?)のようなものが認められ、10月にもう一度CT検査を ...

続きを読む

スキルス胃がん(手術前)本間さん|患者さんの声

本村さま お返事ありがとうございました。 本村さんのおっしゃる通り、知識をしっかり身につけようと思います。誰に聞けば良いのかわからない質問にまで丁寧に答えてくださり、ありがとうございます。 先日両親にガイドブックを渡しました。がんのことを家族で勉強したいと思います。これからもよろしくお願いします。 本間 【続き】 こんばんは。先日はメールをありがとうございました。 本村さんのおっしゃる通りでした。 それでも諦めきれず、以前から気になっていた食事療法の本を出されている先生のクリニックへ。 検査結果の資料一式 ...

続きを読む

肺がん(ステージ4)堀内さん|患者さんの声

本村さん こんばんわ 報告ですが○○病院の緩和病棟(外来)に行ってきました。とにかく今の吐き気が辛い事などを伝えましたが、大変親切に対応いただきました。 ○○病院の話も聞きたい旨を伝えましたが、快く賛成頂きました。結果的には、新しい吐き気止めを頂きました。(本村さんのおっしゃるとおりでした。) その薬を妻が飲み、吐き気はなくなったようです。本日(金曜日)、体調が良く吐き気がないので出社して経理の仕事をこなしていました。 ただ、車で30分。会社に着いてすぐもどしました。また退社寸前まで元気でしたが、帰る車内 ...

続きを読む

人気の記事

1

私(本村ユウジ)は身内をがんで亡くしてから、プロとして10年以上活動している、がん治療専門のアドバイザーです。

このページでは、がんを治すための「たった1つの条件」について明らかにしています。

2

標準治療(手術、放射線、化学療法)を批判する意見は多く、書籍も多く出版されています。 特に問題視されることが多いのが、抗がん剤などの薬物を使う「化学療法」です。 ...

3

2019年6月1日より、がんゲノム医療に関する「がん遺伝子パネル検査」が保険適応となりました。 テレビのニュースなどでは「がんゲノム医療が保険適応に」などとテロ ...

4

日本で最初に免疫チェックポイント阻害剤が使われたのは「2014年7月にメラノーマで承認されたオプジーボ(ニボルマブ)。 それ以来、様々な免疫チェックポイント阻害 ...

5

近年、医療関係者や患者さんの間で注目を集めている「がんゲノム医療」について、分かりやすく解説します。 専門用語が多く「いまいち理解できない」という方も多いこの分 ...

-03.胃がん

© 2025 がん治療専門のアドバイザー 本村ユウジ公式サイト・ブログ