乳がんの放射線治療は、乳房温存療法の場合に行われます。つまり乳房の温存手術のあと、再発予防として行われる放射線治療です。
乳房内のがん病巣を摘出した後に対向2門接線照射法がおこなわれます。
総線量50グレイ、1回線量2グレイで25日間照射されます。その後に電子線照射で総線量10グレイ、1回2グレイで5日間にわたり追加照射がおこなわれます。
乳がんの放射線治療に関わる治療費は次のとおりです。
放射線治療管理料が3100点、体外照射料は非対向2門照射法ですので、1320点×25回=3万3000点、医療機器安全管理料2が1100点、放射線治療専任加算料が330点です。合計3万7530点、つまり治療費は37万5300円になります。
これにがん病巣を切除した断端にがんが残っていれば、電子線照射が追加されます。この場合、放射線管理料の2700点が新たに必要になります。
また、照射は1門照射法でおこないますので、体外照射料は840点×5回=4200点が追加で必要です。すなわち、入院の場合の治療費は44万4300円です。
外来治療の場合には、この費用に加えて、外来放射線治療加算料100点が体外照射料に加わります。これには保険診療が適用されます。