神奈川県で乳がんの乳房同時再建手術(切除と同時に再建する)が受けられる病院を、実績(年間の手術数)順にの形でまとめています。手術件数は公式サイトの情報などを元に2016年以降のデータを掲載しています。
なお、「メモ」にはどのような形での再建を行っているのか、などを記載しています。
以下上位10施設をランキングの形で掲載します。
1.聖マリアンナ医科大学病院の乳がん同時再建手術
【所在地】神奈川県川崎市宮前区菅生
【同時再建手術件数】2016年は80件。2017年は111件。
【メモ】乳房再建術は人工物あるいは自家組織を用いる。乳がんの切除+同時再建手術での所要期間は約2週間の入院(手術前日に入院し、術後のケアに2週間)。後日に病理検査結果をもとに治療計画を伝える。
2.東海大学医学部附属病院の乳がん同時再建手術
【所在地】神奈川県伊勢原市下糟屋
【同時再建手術件数】2016年は60件。2017年は67件。
【メモ】乳腺外科と形成外科が連携し腹直筋、広背筋皮弁再建やインプラント再建を行っている。薬物療法の専門医が4名在籍し、新規薬剤の開発試験や世界規模の臨床試験にも参加している基幹病院でもある。
3.横浜労災病院の乳がん同時再建手術
【所在地】神奈川県横浜市港北区小机町
【同時再建手術件数】63件(2016年)
【メモ】人工乳房(シリコンインプラント)再建だけではなく、形成外科専門医による顕微鏡下血管吻合技術を用いた自家組織(腹部脂肪皮弁)再建も積極的に実施している。リンパ浮腫療法士によるリンパ浮腫外来も設置。
4.神奈川県立がんセンターの乳がん同時再建手術
【所在地】神奈川県横浜市旭区中尾
【同時再建手術件数】62件(2016年)
【メモ】一次再建(乳癌の手術と同時に再建)、二次再建(乳癌の手術後しばらくしてからの再建)を形成外科と連携して実施。再建の方法としては人工物(エキスパンダーやシリコン)を用いた再建のみ実施。自家組織(腹部の脂肪など)を用いた再建は実施していない。
5.横浜市立大学附属 市民総合医療センターの乳がん同時再建手術
【所在地】神奈川県横浜市南区浦舟町
【同時再建手術件数】50件(2016年)
【メモ】形成外科による一次再建手術(乳癌の手術と同時に再建)を積極的に実施。脂肪を血管吻合によって移植する乳房再建術は、自然な形を保持できると評価が高い。
6.湘南記念病院の乳がん同時再建手術
【所在地】鎌倉市笛田
【同時再建手術件数】49件(2016年)
【メモ】乳がんには2009年に設立した乳がんセンターで対応している。再建手術は形成外科と連携して実施。センター長の土井卓子医師はイラストレータ川野すみれさんとの共著「ただいま乳房再建中!」を出版。
7.大和市立病院の乳がん同時再建手術
【所在地】神奈川県大和市深見西
【同時再建手術件数】39件(2016年)
【メモ】再建手術は形成外科で実施。原則として二次再建としているが、切除と同時にエキスパンダーを入れる手法が多くなっている。
8.横浜市立みなと赤十字病院の乳がん同時再建手術
【所在地】神奈川県横浜市中区新山下
【同時再建手術件数】37件(2016年)
【メモ】2013年に乳腺外科を開設。再建手術は自家移植(広背筋皮弁・腹部遊離皮弁)、エキスパンダー、インプラントによる再建を実施できる。がんサロン、 乳がん患者会「ひまわりの会」など手術後のコミュニケーション手段も豊富。
9.聖マリアンナ医科大学研究所ブレストアンドイメージング先端医療センター附属クリニック
【所在地】神奈川県麻生区万福寺
【同時再建手術件数】31件(2016年)
【メモ】一次二期再建(乳房切除後すぐにエキスパンダーと呼ばれる生理食塩水を注入する袋状の人工物を埋め込む)方法と、二次再建(後日エキスパンダーを挿入する)方法が主な手段となる。乳頭乳輪を切除している場合は乳頭乳輪再建も実施。
10.北里大学病院の乳がん同時再建手術
【所在地】 神奈川県相模原市南区北里
【同時再建手術件数】17件(2016年)
【メモ】乳腺・甲状腺外科と形成・美容外科が連携して再建手術を実施。様々な状況に対応するため放射線治療科、緩和ケア科、精神科、形成外科などと連携して治療やケアにあたっている。
まとめ
上記10施設が手術実績上位ですが、その他にも再建手術を受けられる病院はあります。
再建すべきかどうか、などの判断や術後のケアや再発防止もとても重要です。
また、がんと闘ううえで必要なのは治療選びだけではありません。詳しくはこちらのページで。