yuji-motomura

私は「がん」という病気に、大切なものをたくさん奪われました。無知で、情報に翻弄されるだけだった若い頃の私は、がんに立ち向かうことすらできず、大事な命が消えていくのを黙って見ていることしかできませんでした。
詳しいプロフィールはこちら。

2025/8/18

【2025年更新】がん性リンパ管症による呼吸困難の進行とリンパ流閉塞の病態メカニズム

がん性リンパ管症(lymphangitic carcinomatosis)は、がん細胞が肺のリンパ管内に入り込んで詰まりを起こし、重篤な呼吸困難を引き起こす病態です。この記事では、がん性リンパ管症の病態と症状の進行について、最新の医学的知見をもとに詳しく解説いたします。 がん性リンパ管症とは - リンパ流閉塞の基本的な仕組み がん性リンパ管症とは、進行したがんの細胞が肺周辺のリンパ管に入り込み、リンパの正常な流れを阻害する病態です。この状態では、リンパ流閉塞により肺の換気機能と酸素交換機能が低下し、息切れ ...

BRCA遺伝子変異

2025/8/17

【2025年更新】BRCA1・BRCA2遺伝子変異とは?判明した時の選択肢と遺伝性乳がん・卵巣がんの最新治療

はじめに:BRCA遺伝子変異とは BRCA1およびBRCA2遺伝子は、私たちの体内で重要な役割を担う遺伝子です。これらの遺伝子に病的な変異があると、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC: Hereditary Breast and Ovarian Cancer)と診断されます。現在、日本人女性は生涯のうち約11%が乳がんを、約1%が卵巣がんを発症するとされていますが、BRCA遺伝子に変異をお持ちの方では、これらのがんを発症するリスクが一般の方よりも高くなることが知られています。 BRCA遺伝子変異が見つ ...

がんと貧血

2026/2/5

【2025年更新】がん患者に貧血はなぜ起きる?原因と貧血の種類(鉄欠乏性・慢性疾患性)、血液データの見方を詳しく解説

がんと貧血の密接な関係 がん患者さんの多くが経験する貧血は、単なる体調不良ではありません。がんやがんの治療、栄養不足など、さまざまなことが原因で貧血が起こります。2025年現在、がん治療を受けている患者さんは約394万人に上り、その多くが治療過程で貧血を経験しています。 貧血とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が少なくなった状態をいいます。ヘモグロビンは、酸素を全身に運ぶ働きがあるタンパク質です。がん患者さんにとって、貧血は治療の継続や生活の質に大きく影響する重要な問題です。 がん患者さんに貧血 ...

抗がん剤治療

2026/2/8

【2025年更新】手術前の抗がん剤治療と、手術後の抗がん剤治療の違いとは?:目的と効果について

がん治療において、化学療法をいつ行うかは治療成果に大きな影響を与える重要な決定です。 術前化学療法(NAC:ネオアジュバント化学療法)と術後化学療法(ACT:アジュバント化学療法)は、それぞれ異なる目的と効果を持つ治療戦略です。この記事では、これらの治療法の違い、適応、メリット・デメリットについて、患者さんにも分かりやすく詳しく解説します。 術前化学療法(NAC)とは:ネオアジュバント療法の基本概念 術前化学療法(NAC:Neoadjuvant Chemotherapy)は、手術前に行う化学療法のことです ...

2025/8/17

【2025年更新】がん組織の分化度って何?高分化型・中分化型・低分化型と悪性度、予後との関係を詳しく解説

がんと診断された患者さんやそのご家族にとって、病理診断書に記載された専門用語の理解は治療を進める上で非常に重要です。その中でも「分化度」という概念は、がんの性質や今後の治療方針を決める重要な指標となります。この記事では、高分化型、中分化型、低分化型といった分化度の分類と、それらが悪性度や予後にどのような影響を与えるのかについて、分かりやすく解説します。 分化度とは何か:がん細胞の「顔つき」を理解する 分化度とは、がん細胞が本来の正常な細胞の形態や機能をどれくらい維持しているかを示す指標です。専門医は、がん ...

2025/8/17

【2025年更新】がん遺伝子変異(EGFR・KRAS・BRAF)の意味は?対応する分子標的薬の最新薬剤の解説

がん治療において、遺伝子変異に基づいた個別化医療が急速に発展しています。特にEGFR、KRAS、BRAFといった重要な遺伝子変異に対する分子標的薬は、従来の抗がん剤治療とは大きく異なる治療効果をもたらしています。この記事では、これらの遺伝子変異に対応する最新の分子標的薬について、分かりやすく解説します。 分子標的薬とは何か 分子標的薬は、がん細胞の特定の分子だけを標的として攻撃する新しいタイプの治療薬です。従来の抗がん剤が正常な細胞にも影響を与えるのに対し、分子標的薬はがん細胞に特徴的な分子を狙い撃ちする ...

2026/2/5

【2025年更新】がん性胸水・腹水の成分分析で分かることは?細胞診・蛋白濃度・LDH検査の重要性

がん性胸水・腹水とは何か?基本的なメカニズムを理解する がん性胸水・腹水とは、がん細胞が体内に広がることによって生じる体液の異常な貯留を指します。正常な状態では、胸腔(胸の中の空間)には10~20ml程度、腹腔(お腹の中の空間)には20~50ml程度の体液が存在しています。これらの体液は、臓器の動きを滑らかにする潤滑液の役割を果たしています。 しかし、がんが進行すると、この体液のバランスが崩れてしまいます。がん性胸水は、肺がんが胸腔に広がった結果として生じる「がん性胸膜炎」の一症状です。がん性腹水は、卵巣 ...

2026/2/8

【2025年更新】がんの骨転移診断に必要な血液検査項目(ALP、Ca値、LDH、腫瘍マーカー)と数値について分かりやすく解説。

骨転移診断のための主要な血液検査項目 がんの進行とともに心配されるのが骨転移です。骨転移の診断において血液検査は欠かせない検査の一つであり、特定の数値が重要な情報を提供します。今回は、骨転移の診断に使われる血液検査項目について、分かりやすく解説します。 ALP(アルカリフォスファターゼ)の意味と役割 ALPは骨転移診断において最も重要な検査項目の一つです。この酵素は肝臓、胆道、骨、小腸などに多く含まれており、骨芽細胞が新しい骨を造る際に血液中に放出されます。 2025年現在の基準値は成人男女で38~113 ...

がんの治験とは?

2025/8/15

【2025年更新】がんの治験・臨床試験・先進医療の意味は?何が違う?完全解説

治験とは何か?薬事承認を目指す医学研究の第一歩 治験とは、新しい医薬品や医療機器が厚生労働省から承認を得るために実施される臨床試験です。薬の候補となる物質について、人を対象として安全性と有効性を科学的に検証する重要な過程となります。 治験は「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)」という厳格な規則に従って実施されます。この規則は国際的に統一された基準であり、参加される患者の人権、安全性、福祉の保護を最優先に定められています。 治験の実施段階と特徴 治験は通常、第I相、第II相、第III相の3つ ...

2025/8/15

【2025年更新】がんの病理グレード(G1・G2・G3)の意味は?予後も合わせて解説

がんと診断された際、医師から「病理グレードG2です」「悪性度はグレード1で低めです」といった説明を受けることがあります。この病理グレードは、がんの治療方針や予後を判断する上で極めて重要な指標です。 本記事では、WHO(世界保健機関)分類に基づく病理グレードG1、G2、G3の具体的な意味と、それぞれの予後への影響について、2024年から2025年にかけての最新データを含めて詳しく解説します。 病理グレードとは何か 病理グレードは、がん細胞の悪性度の高さを示す重要な指標です。顕微鏡下でがん細胞の形態や増殖の速 ...

RECIST

2025/8/15

【2025年更新】がん治療 - CR・PR・SD・PDの意味は?RECIST基準によるがん治療効果判定の完全解説

はじめに:なぜRECIST基準が重要なのか がん治療を受ける患者さんにとって最も気になることの一つは、「治療が効いているのか」ということでしょう。医師から「腫瘍が縮小しています」や「病気の進行が止まっています」といった説明を受けたとき、その背景にはRECIST(レシスト)という国際的な基準が使われています。 受領した診断書にCR・PR・SD・PDなどの表示が記載されていて「これはどんな意味だろう?」と気になったことがあるかもしれません。この記事では、がん治療の効果判定に欠かせないRECIST基準について、 ...

2025/8/15

【2025年更新】がん治療におけるリンパ節郭清レベル(D1・D2・D3)の違いとは?術式選択の基準を解説

がん治療において、リンパ節郭清は重要な要素になっています。近年、リンパ節郭清レベル(D1・D2・D3)の概念が確立され、患者さんの病期や状態に応じて術式が選択されるようになりました。この記事では、最新の治療ガイドラインに基づいて、リンパ節郭清レベルの違いと選択基準について詳しく解説します。 リンパ節郭清とは何か リンパ節郭清とは、悪性腫瘍の手術において、がんが転移している可能性のあるリンパ節を系統的に切除する外科的治療法です。がん細胞は血液やリンパ液の流れに沿って転移するため、原発巣の摘出と同時にリンパ節 ...

2025/8/15

【2025年更新】CT・MRI検査でのがん診断における重要所見:低吸収域・spiculated margin等の用語解説

がんの診断において、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)は欠かせない検査です。これらの検査では、医師が使う専門用語があり、患者さんにとって理解しにくい場合があります。本記事では、がんの画像診断で頻繁に用いられる「低吸収域(low density area)」や「spiculated margin」といった重要な用語について、最新の情報を含めて詳しく解説いたします。 CT検査におけるがん診断の基本概念 CT検査は、X線を使用して体の断面画像を撮影する検査です。がんの診断において、CT画像では ...

2025/8/15

【2025年更新】PET検査のSUVmax値とは?その他意味も解説。偽陽性・偽陰性を理解しよう

PET検査とSUVmax値の基本概念 PET検査(Positron Emission Tomography:陽電子放出断層撮影)は、がんの診断や治療効果の判定に欠かせない検査として、現代医療において重要な役割を果たしています。この検査で得られるSUVmax値(Standardized Uptake Value maximum:標準化最大集積値)は、がんの診断における重要な指標として広く活用されています。 FDG-PET検査では、ブドウ糖に似た性質を持つFDG(フルオロデオキシグルコース)という放射性薬剤を ...

2025/8/15

【2025年更新】脈管侵襲とは?病理診断書のly, vの意味と予後への影響を解説

【2025年更新】病理診断書に書かれた「脈管侵襲」の意味がわからず不安な方へ がんの手術を終え、ようやく手にした病理診断報告書。その中に「脈管侵襲 陽性」や「ly(1+)」「v(+)」といった、見慣れない言葉や記号を見つけ、これが一体何を意味するのか、ご自身の今後に関わることなのかと、大きな不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 特に「侵襲」という言葉の響きから、何か良くないことが書かれているのではないかと、心配になるのは当然のことです。この記事では、そうした方々の不安を和らげ、ご自身の病 ...

2025/8/15

【2025年更新】断端陽性とは?断端陰性との違いと再発リスクについて解説

【2025年更新】手術後の病理診断で「断端陽性」と言われた方へ がんの手術が無事に終わり、ほっと一息ついたのも束の間。後日、医師からの説明で「病理検査の結果、断端陽性(だんたんようせい)でした」という言葉を耳にし、頭が真っ白になった、という方もいらっしゃるかもしれません。「断端」とは?「陽性」とはどういう意味なのか?「がんは取りきれなかったということ?」など、次々と不安が押し寄せてくるのは当然のことです。 この記事では、そうした不安を少しでも和らげ、ご自身の体の状態を正しく理解していただくために、2025 ...

2025/8/15

【2025年更新】リンパ節転移とは?病理診断書のpN0, pN1, pN2,

【2025年更新】がんの診断と「リンパ節転移」という言葉 がんの診断を受け、手術後に渡された病理診断書。そこに並ぶ専門用語の中に、「リンパ節転移」や「pN1」「pN2」といった記載を見つけ、心臓がどきりとした経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。これらの言葉が、がんの進行度を示す重要な指標であることは知っていても、具体的に何を意味するのか、自分の状態がどうなのかが分からず、大きな不安を感じてしまうのは当然のことです。 この記事では、2025年現在の最新情報に基づき、がんの進行度を理解する上で避けて ...

2025/8/15

【2025年更新】病理診断書の見方は?pap, tub1, tub2, por, muc, NECとは?意味をわかりやすく解説

病理診断書とは?【2025年最新情報】 ご自身の、あるいはご家族の病理診断書を手に取った時、そこに並んだ多くの専門用語や略語に戸惑い、不安を感じた方も少なくないのではないでしょうか。特に「pap」「tub1」「por」といった見慣れない文字列は、一体何を示しているのか分からず、インターネットで検索を繰り返しているかもしれません。 この記事では、そうした不安を少しでも和らげ、ご自身の体の状態を正しく理解するための一助となるよう、病理診断書、特にがんの診断で用いられる重要な略語について、2025年現在の最新情 ...

no image

2026/2/6

【2025年更新】がんの飲尿療法の科学的根拠を検証 - 問題点と健康リスク

飲尿療法とは何か - 基本的な理解 飲尿療法とは、自分の尿を飲むことで病気を治したり健康を増進したりしようとする民間療法の一つです。1990年に『奇跡が起きる尿療法』(中尾良一著)の出版によって日本で広く知られるようになりました。 この療法では、排泄したばかりの朝一番の尿をコップ2杯分摂取するのが標準とされています。 しかし、現代医学の発展した今日において、この療法の科学的根拠について詳しく検証する必要があります。特に、一部の医療従事者がこの療法を推奨していることについて、医学的・倫理的観点から問題提起を ...

2025/7/30

【2025年最新】食道がん治療の最新情報:ステージ別新薬と治療法のすべてを解説

この記事では、2025年現在の食道がん治療の最新情報について、専門的な情報をできるだけ分かりやすくお伝えします。ご自身やご家族がこれからどのような治療の選択肢に臨むのか、その全体像を理解し、医師との対話をより深めるための一助となれば幸いです。 第1章:まずは診断の理解から:治療計画の土台を知る 最適な治療法は、まずご自身の「がんの個性」を正確に知ることから始まります。食道がんの治療計画は、主に「がんの種類(組織型)」と「がんの進行度(ステージ)」という2つの大きな柱によって決まります。 1.1 食道がんの ...