がん治療専門アドバイザーが語る

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31.民間療法の研究

アロマセラピーは癌(がん)に何らかの効果があるのか?

更新日:

がん専門のアドバイザー、本村です。

アロマセラピーとは、芳香性のある精油(エッセンシャル)を用いて、その香りを楽しんだり、リラクゼーションを得たり、さらに病気の治療や症状の緩和などに利用されるものです。

アロマセラピー

具体的な方法としては、香りをかぐ芳香浴、精油を入れたお湯に体を浸けるアロマバス、精油を希釈して直接体に塗ったり湿布を貼ったりする方法、さらには精油を用いたマッサージ(アロママッサージ)などがあります。

また、ティートリーという精油は、うがい液としても利用されたりします。


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アロマセラピーと癌(がん)

アロマセラピーが、がんの治療に用いられる目的としては、がんの進行に伴う症状の緩和効果などが主なものになります。

培養細胞を用いた実験でがん細胞を殺傷する精油もあったという報告がありますがますが、人間に用いた場合、がんが縮小したり消失したりすることはないと考えたほうがよいでしょう。

人間に対する臨床試験による検証に関しても、英国コクランライブラリーや米国立医学図書館のデータベースなどで複数の報告が検索可能です。(コクランライブラリーは、臨床試験関連のさまざまな論文情報が掲載されているデータベースです)

複数の論文、研究報告によりアロマセラピーによるがん患者の心理状態、特に不安感やうつ症状などの精神的症状の改善効果、また、がんに伴う痛みなどの身体的症状の改善効果が臨床試験で証明されています。

まずはアロマセラピーのメカニズムを確認しましょう。

アロマセラピーのメカニズム

アロマセラピーの有効成分である精油(エッセンシャルオイル)は、次の三つの経路か
体内に入り、その薬理作用を発揮します。

1.鼻腔内でにおい・香りとして神経系に作用する。

2.皮膚から直接吸収され局所に作用したり、吸収された成分が血流にのって神経系や内分泌系など全身的に作用したりする。

3.気道などの粘膜から吸収され局所に作用したり、吸収された成分が血流にのって神経系や内分泌系など全身的に作用したりする。

アロマセラピーというと、においや香りをかぐだけと思われている方も多いかもしれませんが、アロママッサージなど直接肌に触れる場合やアロマバスなどを用いてアロマセラピーを行った場合は、皮膚や粘膜からも吸収され効果を発揮することがあります。


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アロマセラピーの「がん患者さんに対する臨床試験」

世界的な論文のデータベースであるPubmed(パブメド)に掲載されている、アロマセラピーのとがんに関連する論文を調べてみました。

実際にアロマセラピーを行って、がん患者さんのQOLや化学療法・放射線・手術の副作用を検討している論文は、7件あります。

ここではアロマセラピーの効果を検証した7件の論文の要点のみを紹介したいと思います。

7件の論文は、すべてアロマセラピーが、がん患者さんのQOL(生活の質)を改善するかどうかを検討した論文でした(このうち、1件のみ放射線治療中の精神症状の軽減効果があるかどうかを検討した論文でした)。

1.上肢のリンパ浮腫に対して、マッサージ(アロマオイルなし)とアロママッサージの効果を比較したところ、ともに改善傾向は認めるものの、マッサージとアロママッサージとの間に効果の差は「認めなかった」とする論文。

2.緩和ケアを受けている進行がん患者さんにアロマバス(足浴)とリフレクソロジーを併用したアロマセラピーを行ったところ、倦怠感が改善したことを認めた論文。

3.緩和ケアを受けている進行がん患者さんに、通常のデイケアのみの場合とアロママッサージを追加して行った場合とでQOLを比較したところ、ともに改善傾向は認めるものの、両群間では効果の差は「認めなかった」とする論文。

4.緩和ケアを受けている進行がん患者さんに、マッサージ(アロマオイルなし)のみを行った場合とアロママッサージを行った場合とで、痛み、睡眠、不安やうつ症状の改善効果を比較したところ、睡眠の改善効果は認めたもののそれ以外の評価項目では、アロママッサージの効果を「認めなかった」とする論文。

5.放射線治療を受けている患者さんに、精油が含まれていないオイルでアロマセラピーを行った場合と精油を含んだオイルでアロマセラピーを行った場合とで、不安やうつ症状などの精神症状の改善効果を比較したところ、両群間で効果の差を「認めなかった」とする論文。

6.緩和ケアを受けている進行がん(脳腫瘍)患者さんに、アロママッサージを行ったところ、不安やうつ症状などの精神症状の改善は認めなかったものの、身体的症状の改善を認めたとする論文。

7.緩和ケアを受けている進行がん患者さんに、マッサージ(アロマオイルなし)のみを行った場合とアロママッサージを行った場合とで、精神症状や身体症状の改善効果を比較したところ、アロママッサージのほうがマッサージのみよりもより改善効果を認めたとする論文。

以上の結果から、種々のがん患者さんにおいて、アロマセラピーを行うことによって、患者さんの生活の質を改善する可能性があることがわかります。

しかし、有効性を認めなかったとする報告もある、という状況です。

アロマセラピーの注意点

アロマセラピーを利用する場合、いくつか気をつけたい点があります。

まずひとつは、アロマセラピーで用いる精油に関することです。

精油のなかには女性ホルモンのエストロゲン様作用をもっている特殊なものがあります。そう強い作用ではありませんが、女性ホルモンが悪影響を及ぼす可能性のある乳がんや子宮体がんの患者さんは、念のためにそのような精油の利用を避けたほうがよいでしょう。

アロマセラピーで用いる精油によっては、稀に皮層の障害が起きることがあります。アロマセラピーを行ったとき、皮層が上リヒリしたり赤くなったり痒くなったりした場合は、利用を控えたほうがよいでしょう。

もうひとつは、アロママッサージに関することです。

アロママッサージでは、通常、体を強く押さえたりするようなことはありませんが、がんが骨に転移している場所へのマッサージや、抗がん剤の副作用やがんの進行によって血が止まり難くなっている場合のマッサージは慎重に行うべきです。

いずれにしても、治療目的にアロマセラピーを利用する場合は、専門知識・技術のある人に相談しながら行う必要があるかと思います。

アロマセラピーは癌に効果があるのか?まとめ

【QOL(生活の質)を改善するか?】

種々のがん患者さんにおいて、アロマセラピーを行うことによって、QOL(生活の質)を改善できる可能性があります。しかし、有効性を認めなかったとする報告もあるので確実な効果があるとはいえません。

【手術、抗がん剤、放射線治療の副作用や後遺障害を軽減するか?】

アロマセラピーを行うことによって、手術、抗がん剤、放射線治療の副作用を軽減することを人間の臨床試験で証明した報告は、現段階ではありません。

【再発を予防したり、生存期間を延長したりするか?】

アロマセラピーを行うことによって、再発を予防したり、生存期間を延長したりすることを人間の臨床試験で証明した報告は、現段階ではありません。

【気を付けるべきこと】

アロマセラピーの精油などにアレルギーがある人は注意が必要です。また、アロママッサージでは、出血しやすい状態の場合には、内出血の危険があるので慎重に行ったほうがよいでしょう。

・・・

がんに関する情報は、世の中に溢れています。

そのなかで、外してはいけない重要なポイントは1つだけです。

詳しくはこちらのページで。

⇒がんを治すための「たった1つの条件」とは?.

 

本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、治ったみたいです。おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、もう10年以上も患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

共存(引き分け)を望んでも、相手はそれに応じてくれないからです。

幸せな日々、夢、希望、大切な人を守るには勝つしかないのです。

では、がんに勝つにはどうすればいいのか?

最初の一歩は『治すためのたった1つの条件』を知ることからです。

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