マグネシウムとは?
マグネシウムは酵素の活性化や筋肉の収縮に関与するミネラルです。人間の体内においては骨や筋肉に多く含まれるミネラルです。
体内に含まれる量はさほど多くありませんが、ほぼすべての細胞に含まれており、細胞の働きには欠かせないミネラルだといえます。
ストレスの多い人、激しい労働をする人、多量飲酒の人は不足しがちになります。特にアルコールによる利尿作用ではマグネシウムがたくさん排出されてしまいます。
【がんとマグネシウムの関係性とは】
国立がん研究センターの研究によると、マグネシウムの摂取量の多い男性はそうでない男性と比べて大腸がんのリスクが低いことが報告されています。特に飲酒量や肥満度が高い人によりリスクが高い傾向がみられています。
女性の場合は直接的な因果関係は認められませんでした。これは大腸がんに関連する原因の男女差、性ホルモンの影響などがあると考えられています。
【マグネシウムの働き】
マグネシウムは酵素の働きに関係し、酵素反応と連動してエネルギーを産出したり、たんぱく質の合成をサポートしたりします。
そのほか、筋肉の動きを制御したり、神経の興奮を抑え安定させることや血圧の正常化、体温調整ののメカニズムなどにも関係しています。
またマグネシウムは体内のカルシウムとのバランスが大切です。カルシウム1に対してマグネシウムの割合が2のときが最もバランスがよいとされています。
バランスがとれているときに上記の働きをより効率的に行えます。
マグネシウムがよく摂れる食品
魚介類や海藻類、ごまやアーモンドなどの種や大豆に豊富に含まれています。穀物には胚芽の部分に含まれていますので、玄米は胚芽精米ではマグネシウムは摂れますが白米や精製された小麦粉などでは摂れません。
数年前、ミネラル成分が豊富ということで、にがりブームがあり、にがりを水に溶かして飲む健康法が流行しましたが、体によいからといって過剰にとるのは禁物です。
マグネシウムは下剤としても使われている物質で、にがりのとりすぎによって下痢や塩分過多になる可能性があります。普通に豆腐や納豆などの大豆製品を摂るのがよいです。
以上、がん(癌)とマグネシウムに関する解説でした。