
こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。
口の中の粘膜にできるがんを総称して口腔がんと呼びます。日本では年間約7,000人が口腔がんに罹患し、死亡者数は3,000人を超えています。
注目すべきは、日本での口腔がんによる死亡率が近年増加傾向にあるという点です。アメリカなど他の先進国では口腔がん検診の普及により死亡率が減少しているのに対し、日本では逆に増加しています。
これは口腔がん検診の体制が十分に整っていないことが要因の一つとされています。口腔がんは目で見て触れることができる部位に発生するため、早期発見が可能な疾患です。
口腔がんとは何か
口腔がんは、発生部位によって舌がん、口腔底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、硬口蓋がんなどに分類されます。
最も多いのが舌がんで、口腔がん全体の約55~60%を占めています。好発部位は舌の側縁部、舌の下面、舌のつけ根の順です。
組織学的には約90%が扁平上皮がんです。頭頸部のがんの中では喉頭がんと並んで多いがんとされています。
口腔がんは全がんの約2%程度ですが、生命にかかわることはもちろん、食べる、飲む、話す、呼吸するといった生活の質に直接深く結びついている口の働きが妨げられ、生活の質が低下してしまう疾患です。
口腔がんの原因
口腔がんの原因は完全には解明されていませんが、いくつかの危険因子が知られています。
喫煙と飲酒
喫煙は口腔がんにおける最大の危険因子と考えられています。タバコを吸う人は吸わない人の約7倍口腔がんが発生しやすいという調査があります。
飲酒も危険因子です。日本人を対象とした報告では、非飲酒者と比べて飲酒者(1日平均2合以上)の口腔がんの罹患リスクは3.8倍とされています。
飲酒と喫煙の影響が重なると、罹患リスクがさらに上昇することが分かっています。飲酒量が少なく喫煙なしの人と比べて、飲酒量が多く喫煙する人の口腔・咽頭がんの罹患リスクは4.1倍といわれています。
アルコール自体に発がん性はありませんが、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドに発がん性があると報告されています。
口腔内の慢性刺激
合わない入れ歯による慢性的な刺激、治療していないむし歯の尖った部分、壊れたかぶせものなどの長期間の刺激も危険因子とされています。
また、口腔内の不衛生、歯磨きをしていない、口の中が乾燥している、治療していないむし歯があるなど、口腔内が細菌などで汚染されていると口腔がんを発症しやすくなります。
その他の要因
ウイルス感染(ヒトパピローマウイルスやヒト免疫不全ウイルスなど)、加齢などが挙げられますが、疫学的あるいは実験的裏づけのあるものは少ないのが現状です。
口腔癌診療ガイドライン2023年版では、これらの危険因子について「いずれも科学的根拠が乏しい」としており、50歳を過ぎたら定期的な口腔内チェックが重要であると強調されています。
口腔がんの症状
口腔がんの初期症状は、口内炎と見間違えられやすいことが特徴です。
小さな潰瘍やかたいしこりが徐々に大きくなっていく型と、白いまだらの病変からやがてがん化していく型があります。
自覚症状としては、飲食物がいつもしみる場所がある、ヒリヒリする痛みを感じる、などが挙げられます。初期にはほとんど痛みや出血を伴わないため、口内炎と思い込んで放置してしまうケースも少なくありません。
2週間しても治らない口内炎がある場合は、注意が必要です。進行すると口が開けにくい、食事が飲み込みにくい、話しにくいなどの症状があらわれます。
首のリンパ節に転移すると、首にしこりができます。あごの下や首筋にできた無痛性のしこりはリンパ節転移である可能性があるため、要注意です。
口腔がんの検査と診断
受診する診療科
耳鼻咽喉科、がん専門病院などにある頭頸科、口腔外科を受診します。視診と触診でほぼ診断がつきます。
確定診断のための検査
組織の一部を切除して調べる組織検査(生検)で診断が確定します。局所麻酔を行い、病変の一部をメスで切り取り採取し、その組織の構造を顕微鏡で観察してがんか否かを診断します。
画像検査
腫瘍の深部への広がりやリンパ節・肺への転移を調べるため、X線CT、MRI、超音波などの画像検査が行われます。
パノラマX線検査で歯肉がんなどが骨に浸潤していないかを調べます。CT検査ではがんの位置や大きさ、周囲への広がり、リンパ節への転移の有無を確認します。
MRI検査では骨や歯以外の軟組織の状態を細かく診断することができます。必要に応じてPET検査も行われます。
口腔がんのステージ分類
病期は、がんの広がり、リンパ節や遠隔臓器への転移の有無によって分類されます。
TNM分類
口腔がんの病期(ステージ)は、腫瘍の大きさと症状(T)、リンパ節転移の有無(N)、遠隔転移の有無(M)によって分類するTNM分類が国際的に一般的です。
| 分類 | 内容 |
|---|---|
| T分類 | がんの原発部位の大きさ、進展の状態を示す。口腔がんでは腫瘍の大きさで分類する。 |
| N分類 | 所属するリンパ節への転移の進み具合を示す。頸部リンパ節への転移について表記する。 |
| M分類 | 原発部位および頸部リンパ節から離れた臓器への転移の進み具合を示す。 |
病期の分類
病期は、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、ⅣA期、ⅣB期、ⅣC期の6期に分けられます。
| 病期 | 腫瘍の状態 | リンパ節転移 | 5年生存率の目安 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ期 | 腫瘍は2cm以下(T1) | リンパ節転移なし(N0) | 80~90% |
| Ⅱ期 | 腫瘍は2cmを超えるが4cm以下(T2) | 頸部リンパ節転移なし(N0) | 70%台 |
| Ⅲ期 | 腫瘍は4cm以上の大きさ(T3)または頸部に3cm以下のリンパ節転移が腫瘍と同じ側に1つある(N1) | N1まで | 40~60% |
| Ⅳ期 | さらに進行したがんまたは遠隔転移あり | N2以上または遠隔転移 | 30~40% |
Ⅰ期、Ⅱ期のがんを早期がん、Ⅲ期、Ⅳ期のがんを進行がんといいます。ステージが早いほど生存率や治癒率が高くなります。
口腔がんの転移
口腔がんは、あごの下や首のリンパ節に転移しやすいのが特徴です。
とりわけ舌がんは、舌がリンパ管に富むため、診断時にはすでに半数近い患者さんがリンパ節転移を起こしているといわれています。
口腔がんの治療方法
治療の基本方針
口腔がんの治療法は、がんができた場所やがんの種類、進行の度合いなどによって異なります。
ほとんどの口腔がんで外科治療(手術)が標準治療となります。進行度によっては、放射線治療や化学療法(抗がん剤)を術後に併用したり、痛みなどの症状を和らげる目的で緩和治療も行います。
口腔がんの場合、ほかのがんに比べて、抗がん剤による化学療法や放射線治療が効きにくいという特徴があるため、治療は手術が中心になります。
手術療法について
原発巣の切除
がんが発生しているところ(原発巣)を手術によって取り除く方法で、ステージ0~ⅣBでは標準治療となります。
確実にがんを取り除くために、がん周辺の正常組織も一緒に切除します。がんが骨まで広がっている場合は、骨組織も切除する場合があります。
正常と思われる部分を多く付ければ付けるほど、がんを取り残す可能性は低くなりますが、舌の場合、取れば取るほど食べたり、飲んだり、話したりする機能が低下してしまいます。
一般的には10~15mmほどの正常部分を付けて切除することが多いです。
頸部郭清術
リンパ節への転移がある場合、リンパ節を周囲の組織ごと手術で取り除きます。
T1、T2の口腔がんでリンパ節転移がなくても、今後リンパ節転移が明らかになってくる可能性がある程度高いと判断された場合、予防的に郭清を行うこともあります。
がんの状態によって郭清を行う範囲や温存できる臓器(血管・神経・筋肉など)が異なります。
再建手術
切除して欠損した部分を補うための手術です。再建手術では、患者さんの体の別の部分を使って組織移植を行うのが一般的ですが、金属などの人工材料を用いて再建する場合もあります。
進行した舌がんの手術によって、舌の広い範囲を切除した場合などは、患者さん自身の太ももやおなか、腕などから採取した皮膚や筋肉などの組織を移植して、切除した部分の再建手術も併せて行います。
1982年に前腕皮弁が報告されてからは微小血管吻合による遊離組織移植が導入されたことにより進行口腔がんの治療成績が向上しました。
手術のメリットと後遺症
早期がんで2cm以下の舌がんでは、80~90%は舌を残したまま完全に治すことができます。
がんがまだ小さく部分切除で済んだ場合には大きな後遺症が残らないこともありますが、切除する範囲が大きければ大きいほど、会話機能や、ものを食べたり、飲み込んだりといった嚥下機能に影響が及ぶことになります。
放射線治療について
放射線治療の種類と適応
早期なら放射線療法単独か化学療法との併用で治癒が期待できる場合もあります。
口腔がんに対する放射線療法は、体外照射療法単独または密封小線源治療単独を実施できますが、多くの部位ではこの両者を併用して実施します。
体外照射療法
体の外から放射線をあてる治療です。舌がんでは、手術のあとに再発のリスクが高いと判断された場合などは、術後補助療法として外部照射が行われます。
多くの場合、薬物療法(細胞障害性抗がん剤)と併用した化学放射線療法が行われます。
小線源治療(組織内照射)
放射線を放出する物質を用いてがん組織やその周辺の組織に管や針などを挿入して照射する治療法です。
主にT1、T2症例や表在性のT3症例に対して適応とされていますが、治療できる施設が限られているため、選択されることは少ないのが現状です。
イリジウム(Ir-192)を用いた高線量率小線源治療では、1回あたりの治療時間は概ね20分前後で、1日のうち朝夕の2回照射を行います。全10回の照射で治療は終了します。入院から退院までの期間はおおよそ2週間程度となります。
放射性金粒子(Au-198)を用いた低線量率小線源治療では、病変に7~15個程度の金粒子を刺し込み、そのまま留置する方法です。入院から退院までの期間はおおよそ5~7日程度となります。
早期の舌がんでは手術を行った場合と同じくらい治る効果が期待できます。
IMRT(強度変調放射線治療)
最新のコンピューター制御のテクノロジーを駆使することで、がん病巣の形に合わせて放射線照射量を制御し、病巣に集中的に照射し、周囲の正常組織への照射を抑えるようにできる治療法で、健康保険が適用されています。
サイバーナイフ
定位放射線治療を行う放射線照射装置の一つで、精密に放射線を照射できる最新鋭器です。
がん病巣にターゲットを絞り、あらゆる方向、角度からピンポイントで放射線をあてることができるため、正常細胞を傷つけることが少なく、副作用も少ないといわれています。
健康保険は、口腔がんを含む頭頸部がんについて適用されています。
放射線治療のメリット
手術によって切らずに治癒が望めることから、患者さんへの身体の負担が少なくてすみます。周りの正常組織を守りながら治療できることが特徴です。
放射線治療の副作用と後遺症
放射線治療中や治療後は、以下のような副作用があらわれることがあります。治療後も長期間、症状が残る場合があります。
| 副作用 | 内容 |
|---|---|
| 口腔乾燥症 | 唾液の量の減少、口腔乾燥が生じる。うがいをして乾燥を防ぐ必要がある。人工唾液を用いることもある。 |
| 味覚障害 | 味が分からなくなる症状。改善に時間がかかる。 |
| 口腔粘膜炎 | 痛みを伴う粘膜の炎症。治療開始から3~4週目から起こり始め、5~6週目ころに最も強くなる。 |
| 皮膚炎 | 皮膚の炎症による痛み。治療終了後1~2カ月くらいで改善することが多い。 |
| 嚥下障害 | ものを食べたり、飲み込んだりする機能が低下する。 |
| 放射線性顎骨骨髄炎 | あごの骨の骨髄が炎症を起こす。治療後かなり経ってからあらわれることもある。 |
口腔内はあごの骨に近いので、骨の骨髄が炎症を起こしたりする可能性があります。また、将来放射線の影響でがんが出てくることが稀にあります。
抗がん剤治療(化学療法)について
化学療法の位置づけ
化学療法は通常、術後の補助的療法や、遠隔転移した場合の治療に用いられます。
進行がん、また再発や転移のリスクが高いとされるものに対してプラチナ製剤を含む化学療法が用いられることがあります。
術後補助療法としての化学放射線療法
手術でがんが取りきれなかった場合や、頸部のリンパ節に転移がみられる場合、術後化学放射線治療が推奨されています。
術後化学放射線治療とは、放射線治療と薬物療法(抗がん剤治療)を併用する治療法で、口腔がんの治療では、手術後の再発予防を目的として局所進行がんで行われることがあります。
超選択的動注化学療法
がんを育てる動脈(栄養血管)に大量の抗がん剤を流してがんをやっつけるのと同時に、抗がん剤の解毒剤を全身に流して副作用を軽減させる方法です。
がんの栄養血管だけに抗がん剤を流すために、その血管の中にカテーテルという細い管を通します。多くの施設で放射線療法を同時に行って治療の効果を高めています。
1990年代からは超選択的動注化学療法によるシスプラチンの大量動注化学療法に放射線治療を併用することにより、手術不能口腔がんでも治療が可能となりました。
抗がん剤治療のメリット
この治療法を行って癌が小さくならないことはほとんどありません。手術もできないような進行したがんがこの治療で治る場合もあります。
抗がん剤治療の副作用
抗がん剤によっては量を増やせば効果が上がるものがありますが、体の負担も大きくなります。
治療の合併症に脳梗塞(3%くらい)があります。これは血管の中にカテーテルを通すときに、血管の中の血の塊が飛んで脳の血管に詰まることがあるためです。
また、後から出てくるかもしれない肺転移などの遠隔転移の予防には効果がないといわれています。
新しい薬物療法
近年では、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤、さらには光免疫治療の出現により、生活の質を高く維持したままで病気と向き合うことができるようになってきました。
ステージ別の治療選択
早期がん(Ⅰ期・Ⅱ期)の治療
早期は放射線療法または外科療法が選択されます。
最も多い舌がんでは、食事や会話で重要な役割を担う舌の機能を温存し、かつ根治させるために、さまざまな工夫がされています。
2cm以下の舌がんでは、80~90%は舌を残したまま完全に治すことができます。
進行がん(Ⅲ期・Ⅳ期)の治療
進行がんには外科療法が行われます。外科療法と化学療法の併用で、良好な治療成績が得られています。動注療法や放射線療法が追加されることもあります。
歯肉がんは早期から周辺組織に浸潤するので、外科療法が行われます。歯肉がんは、隣接するあごの骨に転移が起こりやすく、予後不良とされています。
治療後の生活とリハビリテーション
機能回復のためのリハビリテーション
口腔がんの治療後は、食べ物を噛んだり(咀嚼)、飲み込んだり(嚥下)、言葉を発音する(構音)などの機能が障害されてしまうことがあります。
これらの機能を回復させるために、さまざまなリハビリテーションが必要になる場合があります。
担当医や看護師はもちろん、発声や嚥下などの訓練を行う言語聴覚士、栄養状態の管理や食事形態の検討などを行う管理栄養士、口腔ケアや噛み合わせ調整、口腔内補助装置の製作を担う歯科口腔外科医や歯科衛生士といった多くの専門家が協力します。
個人差が大きいため、患者さん一人ひとりの状態に合わせたリハビリプログラムにそって、できるだけ術後早期から訓練を進めていきます。
定期的な診察の必要性
再発の早期発見と治療のために、定期的な診察が必要です。
治療後1年間は1~2ヵ月に1回程度、その後受診間隔は広がっていきますが、完治には5年間の継続的な受診が必要です。
重複がんへの注意
口腔がんでは、再発以外にも、新しいがん(2次がん)が発生する確率が高いと報告されています。
口腔がんの患者さんは、咽頭がんや食道がん、肺がんなどを併発しやすく、治療から数年たって再発するケースもあります。
とくに喫煙や飲酒を原因とする食道がんが多いようです。再発や併発のリスクを減らすためにも、治療中はもちろん、治療後も禁煙し、飲酒を控えるなど、生活習慣に注意してください。
口腔がんの予後
ステージ別の5年生存率
早期の段階では80%以上に根治が期待でき全体でも60%前後と比較的良好です。
治療施設にもよりますが、病期別の5年生存率は、Ⅰ期で80~90%、Ⅱ期で70%台、Ⅲ期で40~60%、Ⅳ期で30~40%といわれています。
腫瘍が小さく、頸部リンパ節転移のない早期がんの予後は良好であり、早期舌がんでの5年生存率は約80%となっています。
早期発見の重要性
口腔がんは簡単に見つけられるのに、発見機会が少ないがゆえに発見された時点で進行がんになっていることが多いという問題があります。
進行がんでは顔貌が変化する、食事は取りづらい、しゃべることが困難になるなど、生活の質が低下してしまいます。
初期がんでは90%以上の生存率も報告されており、早期発見が最も重要です。
口腔がんの検診と予防
定期的な口腔内チェックの重要性
50歳を過ぎたら定期的な口腔内チェックが重要です。
近年では各歯科医師会主導の集団検診や人間ドックのオプションとして口腔がん検診を選択することができます。
口腔がん検診は目に見えるため容易に行えるほか、前がん病変、口腔扁平苔癬などの発見にもつながります。
自己チェックのポイント
口腔内は、ご自分で観察することができ、日々の変化にも気づきやすい場所です。
明るい場所で鏡をみながら、舌や頬の裏側、口の底など、お口の中の粘膜のチェックをしてみましょう。
2週間しても治らない口内炎、なかなか治らない口の中のできもの、3~4週間以上続く気になる症状があれば、早めに耳鼻咽喉科、頭頸部外科医、歯科医などに相談しましょう。
予防のための生活習慣
喫煙や飲酒などの生活習慣を改善し、口の中を清潔に保つことで、予防することができるがんでもあります。
合わない入れ歯、治療していないむし歯などの尖った部分、壊れたかぶせものなどは放置せず、治療することが大切です。
かかりつけ歯科医をもち、定期的にお口のケアやチェックを行いましょう。
治療を受ける医療機関の選択
診療体制の重要性
口腔がんの治療には、外科手術・化学療法・放射線治療などの集学的アプローチを行う必要があります。
口腔がんはたとえ早期がんであっても、全身疾患と考えるべきであり、耳鼻咽喉科医・頭頸部外科医が中心になって、それぞれの専門知識をもった形成外科医、腫瘍内科医、放射線科医、歯科医、理学療法士や言語聴覚士、看護師、管理栄養士、ソーシャルワーカーなどと多職種チームを形成して、互いに連携しあいながら患者さんの治療にあたることが重要です。
頭頸部キャンサーボード
多くの医療機関では、歯科口腔外科医・耳鼻咽喉科頭頸部外科医・放射線科医・形成外科医・病理診断医などの関連各科で連携し、一つの症例を多角的に協議し患者さん一人一人にあった最適な治療プランを立案しています。
まとめ
口腔がんは、早期発見・早期治療により機能障害をほとんど残さずに治療できる疾患です。
治療の基本は手術ですが、ステージや患者さんの状態によって放射線治療や抗がん剤治療を組み合わせることで、より良い治療成績が得られるようになっています。
近年では治療技術の進歩により、進行がんでも社会復帰が可能となってきました。
好発年齢は40~60歳代ですが、20歳代でもかかることがあります。男性に多くみられます。
治療途中の歯は決して放置せず、定期的に歯科医院を受診するなどして、きれいな口腔環境を保つことが大事です。
もしも2週間以上治らない口内炎がある場合や、できものが気になる際には、速やかに耳鼻咽喉科や歯科医院を受診してチェックしてもらいましょう。
参考文献・出典情報
国立がん研究センター がん情報サービス「口腔がんの原因・症状について」
国立がん研究センター がん情報サービス「口腔がんの治療について」
ケアネット「日本人で増加傾向の口腔がん、その最大要因とは―診療ガイドライン改訂」

