がん専門のアドバイザー、本村です。
当記事は岩手県内で癌封じの祈願ができたり、お守りが買えるお寺、神社があるのか?参拝するならおすすめはどこか?を調べたものです。
癌に関しては治療手段が増えてきたものの、闘病期間も増加しており、精神的に「何か大きなものに頼りたい」という心境になります。
お寺、神社に行くことで気持ちが落ち着く方も多く「参拝するならどこがいいですか?」と相談されることも少なくありません。
せっかく行くなら「参拝してよかった」と思えるところを薦めたいので、全国各地のお寺、神社を調べるようになりました。
「癌封じ」とは、どんな意味?
厳密にいえば「癌封じ」とは「(癌でない人が)癌にならないことを願う」ものです。
今はその解釈が拡大され「癌の治療の成功を願ったり、再発や転移がないよう願う」ことも含まれていますが、もともとは「癌でない人」向けです。
現時点で闘病されている人が「癌が治ること」や「手術の成功」などを願う場合は「病気平癒(びょうきへいゆ)祈願」が適しています。
このあたりはあまり厳密にならなくてよく、目的が「癌が治ること」「癌でない状態にすること」であるなら、「癌封じ」か「病気平癒(または当病平癒)」のいずれかで大丈夫です。
以下に岩手県内でおすすすめしたい神社を2つ、お寺を1つ挙げていますので参考にしていただければと思います。
岩手県盛岡市にある盛岡八幡宮で病気平癒祈祷
盛岡八幡宮は1680年に建立された歴史ある神社です。盛岡城の近くにあります。
広い境内、荘厳な社殿があり結婚式を挙げる人も多く、様々なイベントも常に開催されていることから地元では親しまれている神社です。
社殿だけでなく、数多い摂社(境内にある小さな神社)など見どころも豊富です。
祀られている神「八幡神(はちまんのかみ)こと誉田別命(ほむたわけのみこと)」は、応神(おうじん)天皇の名で知られる文武の神です。
八幡信仰は古来から全国各地にあり「八幡さま」と親しまれ、「八幡神社」は全国で30,000社以上あるといわれています。
八幡神は時代によって信仰の形が変化しており、戦前までは主に戦の神として崇められてきましたが、戦後で平和の観念が浸透するなかで文化神としての側面が信仰の中心となりました。
現在では教育や縁結び、安全などの日常生活に根差した諸願成就(しょがんじょうじゅ)の神として篤い信仰を集めています。
八幡神の神徳とされているものは国家鎮護、殖産興業など大きなものから、悪病除け、心身健康などまであります。
また、誉田別命は100歳まで生きられたとされ「長寿の神」でもあります。
人間にとって主な厄災でもある「悪病、疫病除け」にも神威があるとされており、当然のことがら健康長寿、病気平癒のご利益もあるといわれています。
癌や病気に関連すること
デキモノが治るといわれている笠森稲荷神社
盛岡八幡宮境内にある笠森稲荷神社(かさもりいなりじんじゃ)は、デキモノが治ると信仰されています。
昔、徳川家康がデキモノで苦しんでいるとき、江戸の笠森稲荷にお祈りしたところ、回復したことが由来です。
デキモノ=腫瘍ですので癌封じのご利益もあるといわれています。盛岡八幡宮への参拝時には笠森稲荷神社にも立ち寄るとよいでしょう。
同じく境内にある健康神社の「癌神」へ癌封じ祈願
健康神社、と名がつく神社はほとんどなく、とても珍しいです。
その名のとおり、肺神、肝神、腎神、心神、脾神といった五臓の神のほか、癌神、中風神、健康神、生命神、薬神などが祀られているそうです。
癌の平癒にご利益がある、といわれていますので、癌が治ることや手術、治療の成功を祈願したい方は、拝殿への参拝はもちろん、健康神社にも参拝するとよいと思います。
病気平癒の祈祷を受けることができます
盛岡八幡宮では社殿にて祈祷(神職のお祓いを受けること)ができます。
祈願する項目はいくつもありますが、癌の治療(手術、放射線など)の成功や、再発・転移がないことを願うに適しているのは「病気平癒」祈願です。
毎日祈祷は実施されていますが(9:00~17:00)、事前の連絡が必要です(社務所:019-652-5211)
初穂料は他の神社と比べると少し高額で、13,500円目処、となっています(他の神社は5,000円程度から)。
傷病平癒守
盛岡八幡宮はお守りやお札などの授与品が非常に多いことで有名で、450種類以上もあるとされています。
これだけたくさんのお守りから選べる神社はあまりないので好きなものを選ぶのがよいですが、癌封じ、癌平癒などを願ってお守りを購入する場合は「傷病平癒守」がよいと思います。
盛岡八幡宮の住所と地図
住所:岩手県盛岡市八幡町13-1
盛岡八幡宮の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):参拝自由。9:00~17:00(祈祷受付)
・電話番号:019-652-5211
・最寄り駅:R盛岡駅から茶畑行きバス約15分 八幡宮前下車
・駐車場:無料駐車場あり
盛岡八幡宮のおすすめ度:B。【A>Eの5段階】
祭神が諸願成就の神ということで癌封じや病気に特別強いわけでない、という点を少し気にされる人がいるかもしれませんが、整えられた境内、立派な社殿で祈祷を受けられることなどたくさんメリットもあります。
家族や友人と楽しく参拝できる場所だと思います。
岩手県奥州市 駒形神社の病気平癒祈願とお守り
駒形神社(こまがたじんじゃ)は桜と紅葉の名所、水沢公園の隣にある神社です。
公園同様に桜や樹齢を重ねた風情ある木々が多く見られる落ち着いた場所です。
神社としての格(社格)は、岩手県内では一番上の国幣小社(こくへいしょうしゃ)です。
※社格とは?
明治維新以降に神社を等級化した制度で、第二次世界大戦後に廃止されましたが今日でも「旧社格」などの名称で神社を表す目安とされています
格として一番上なのが「官社」で国から奉幣を受ける神社になります。官社の中でも最も上位なのが「官幣大社」という等級で島根の出雲大社、東京の明治神宮などがあります。なお、三重の伊勢神宮は「すべての神社の上にある」とされており、社格はありません。国幣小社は国や都道府県から幣帛料(金銭など)を受け取る神社です
古い神社のため、詳細な創建は不明ですが、477年に京都から宇賀御魂大神を勧請して駒形山頂に祀ったのが由来とされています。
以後、坂上田村麿や慈覚、源義家など歴史に名を遺す人物が祈願したという伝承が残っています。歴史的な成り立ちやその後の信仰からみても岩手で最も格式のある神社の1つだといえます。
癌や病気との関連
特に癌やその他の病気と直接関連がある神社ではないですが、祀られている主祭神は天照大神(あまてらすおおかみ)です(その他六柱の神を祀っています)。
天照大神はかの伊勢神宮(日本で一番の神社)の主祭神であり、生まれながらの神で世界の隅々までその光で照らす統治者、といわれています。皇室の祖神でもあり、日本国民の総氏神とされています。
天照大神の光のエネルギーは地球上の生命にとって必要不可欠であることから「生命を守る神徳」があるといわれています。
また、祭神の一柱である國狭槌尊には生命力の向上のご利益がある、とされています。
長寿桜
また、駒形神社の境内には長寿桜があり、桜の時季にはとくに多くの人が立ち寄っています。
病気平癒の祈祷を受けることができます。
駒形神社では、神職によるお祓い=祈祷を受けることができます。
祈願項目は数多くあり、そこから1つ選ぶのが基本ですが、癌が治ることを祈願する場合は「病気平癒」を選ぶとよいです。
祈祷受付時間は9:30~16:30。受付後少し待って実際に祈祷を受ける流れになります。
他の行事と重なる日は制限がある場合があるので、参拝日が決まっていれば事前に確認するのがおすすめです。
初穂料(祈祷の値段)は5,000円~15,000円以上となっています。
病気平癒守があります
桐箱入りの病気平癒のお守りがあります。
癌の治療をされている人や、闘病されている方のお見舞いの品としてはこちらがよいと思います。
駒形神社の住所と地図
住所:岩手県奥州市水沢中上野町1-83(水沢公園内)
駒形神社の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):時季によって多少異なる。5:30~17:30までは開門しています。お守りや御朱印の授与は9:00~17:00。
・電話番号:0197-23-2851
・最寄り駅:水沢駅から徒歩10分
・車でのアクセス:東北自動車道 奥州スマートIC、水沢ICより10~15分
・駐車場:無料駐車場あり
駒形神社のおすすめ度:A。【A>Eの5段階】
静かで厳かな境内、社殿があり、格式としても岩手で最上位の神社です。病気平癒の祈祷を受けられることや、立派なお守りもあるなど、癌封じや癌が治ることを祈願するには適している神社だと思います。
信じる神はひとそれぞれですが、祭神として祀られているのは日本での最高神ともいえる天照大神ですし、お寺のように「家の宗派」に左右されることもありません。車でもアクセスしやすい場所です。
岩手県西磐井郡 毛越寺で病気平癒祈願
毛越寺(もうつうじ)は850年に円仁(慈覚大師)が創建したといわれる天台宗のお寺です。
奥州藤原氏が戦乱で亡くなった人を救うために仏の世界を具現的に表したのが、近くにある中尊寺や毛越寺です。
毛越寺でも藤原氏によって多くの伽藍(がらん。建物)が造られましたが、度重なる戦火で焼失し、境内には「跡地」として保存されているものが多いです。
毛越寺で有名なのは美しい庭園です。
専門職人によって整備されており、気持ちが癒される場所です。
「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」として世界遺産に登録されており、国内外から多くの人が参拝に訪れています。
癌や病気との関連
毛越寺の山号は医王山(いおうざん)といいます。正式な呼び方は医王山毛越寺です。
医王とは名のとおり「医薬の王」を意味します。これは医薬の仏である薬師如来を指します。
毛越寺の本尊は薬師如来立像でこれは平安時代後期の作とされており、本堂(20世紀後半の再建)にて祀られています。
薬師如来は薬の壷を手に持った仏像で、医薬の仏、病気平癒の仏とされています。日本では古くより「病気のなれば薬師如来に平癒を願う」という信仰がありました。
病気平癒、当病平癒の祈祷が受けられます。
毛越寺では本尊薬師如来の前で祈祷が受けられます。
世界遺産の敷地内にある薬師如来の目の前で病気平癒の祈祷を受けられる寺、というのは類をみないので、癌の治療成功や治ることを祈願するなら毛越寺は適していると思います。
病気平癒のお守り
毛越寺のお守りはたくさんありますが、身体健康、病気平癒のお守り「薬師御守」があります。
毛越寺の住所と地図
住所:岩手県西磐井郡平泉町字大沢58
毛越寺の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):年中無休。拝観時間は3月5日~11月4日 8:30~17:00。11月5日~3月4日 8:30~16:30。
・拝観料:大人500円
・電話番号:0191-46-2331
・最寄り駅:平泉駅から徒歩7分
・車でのアクセス:一関ICより15分、平泉・前沢ICより10分
・駐車場:あり。有料(300円)
毛越寺のおすすめ度:A~B。【A>Eの5段階】
歴史の深いお寺であり、世界遺産、国の特別史跡・特別名勝です。しかも本尊が薬師如来なので癌を含む病気平癒に参拝するお寺としては非の打ち所がない・・・のですが、境内に建物があまりなく、お寺というよりも庭園を訪れている感があるのが少しマイナスです。
とはいえ、祈祷を受けるなら立派な社殿にて受けられレますし、お守りもきちんと入手できるので岩手県内で参拝を検討するなら優先的な候補に入ると思います。