09.子宮体がん 18.卵巣がん

卵巣がんや子宮体がんタイプ1と関わりのあるエストロゲンとプロゲステロン

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エストロゲンとプロゲステロン

卵巣や子宮をはじめ人間の細胞には、分裂して数が増える増殖の時期と、それぞれの組織や器官としての機能が発達する分化の時期があります。

増殖期には分化は抑えられ、分化期には増殖が止まるのがふつうです。エストロゲンは、各種細胞を増殖させ、子宮内膜を厚くします(増殖)。いっぽう、プロゲステロンには、細胞を分化させるはたらきがあり、子宮内膜の分泌腺を発達せ、粘液を分泌させます(分泌期)。

プロゲステロンは、結果的にエストロゲンの増殖作用を抑エストロゲン、プロゲステロンの分泌が正常であれば、月経が規則的に起こり、周辺組織へ特殊な影響は与えません。しかしときに、精神的ストレスや肥満、過度なダイエット、多嚢胞性卵巣症候群(両側の卵巣に排卵しない卵胞(閉鎖卵胞)が多くなり、多嚢胞となります。

排卵障害、生理異常、不妊、不育、肥満、多毛などの症状が出る病気の総称)などのように、排卵が起きなくなることもあります。

その結果プロゲステロンが分泌されず、相対的にエストロゲンの作用が大きくなり、子宮内膜の増殖などが起きやすくなります。エストロゲンは少量でも細胞を増殖させる力があり、これが長く続くと子宮内膜増殖症やがんなどの一因になると考えられています。

逆に、妊娠、分娩した人は多量のプロゲステロンに妊娠期間中長い間さらされたために、子宮体がんや乳がんなどのホルモンに影響されて起こるがんにはなりにくいといえます。

なおホルモン依存性のタイプ1の子宮体がんは、閉経の前後の発症が多くなります。これは若いころからの、エストロゲンの異常分泌の影響が、45歳前後より顕在化するためです。

またメタボリック症候群で、高血圧、糖尿病、高脂血症などの人も、タイプ1の子宮体がんになりやすい傾向があります。これは脂肪組織でエストロゲンがつくられ、それが子宮内膜のがん化に関与するためです。

■閉経後もエストロンは脂肪組織で作られる

若い人に発症するがんだけでなく、閉経後のがんにも、女性ホルモンが関与すると見られています。閉経により卵巣は機能を停止し、卵胞とともに性索間質細胞は消失します。したがって、ここから分泌されていた、エストロゲン(卵巣でつくられるものは主としてエストラジオール)やプロゲステロンは、産生されなくなります。

では、なぜ閉経後にがんができるのでしょうか。

それは脂肪組織でも、エストロゲンが産生されるからです。これは副腎が産生する男性ホルモンのアンドロゲンを材料にした、エストロンというエストロゲンの一種です。

エストロンは、エストロゲンの中では、細胞を増殖させる力は多少弱めです。しかし、生理周期と関係なく常時産生され、プロゲステロンの影響もないため、がん化を促進する効力は十分あるといえます。

したがって、肥満の人はエストロンの量が多くなるため、閉経後に卵巣がんやタイプ1の子宮体がんの発症リスクが高くなります。さらに乳がんのリスクの一つにもなるので太りすぎには注意が必要です。反面、骨粗しょう症症にはなりにくいといえます。

エストロンやエストラジオールなどのエストロゲンは、少量でもがん化を促進させる物質です。とはいえ、これらの女性ホルモンは、女性の健康や女性らしさを維持する上で、欠かすことのできない物質でもあります。

女性ホルモンは、細胞を活性化し、肌をきれいにし、髪を豊かにするはたらきも果たしています。また以下のような、機能も担っています。

1.血管を拡張させ、血流をよくする。
2.骨の代謝にかかわり、骨塩量の調整をする。
3.子宮、卵巣、乳房、膣を発育させ、機能を活性化する。
4.コラーゲンの合成を促進する。
5.脳のはたらきを助ける。アルツハイマーにはエストロゲン投与が有効。

肌がつややかで血色もよく、60~70歳代なのに、40歳前後にしか見えない人もいます。これは主にエストロゲンの効果ですが、異常にエストロゲンが多いのは良いこととはいえません。

逆に、エストロンやエストラジオールなどのエストロゲンが不足すると、血管、骨、内臓などの機能が低下し、コラーゲンも少なくなり、各種障害が起きてきます。閉経前後から始まる更年期障害はその代表で、女性ホルモンの分泌が不足し、ホルモン環境がそれまでと変わることで、ほてり、動悸、肩の凝り、耳鳴りなどの症状が起きます。

以上、女性ホルモンについての解説でした。

がんと診断されたあと、どのような治療を選び、日常生活でどんなケアをしていくのかで、その後の人生は大きく変わります。

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