様々な検査により膵臓がんと診断されたら、治療に移ることになります。
そこで、まず治療方針を決めるために、がんがどこまで進行しているか、種々の画像診断を駆使して把握します。これを「病期(ステージ)診断」といいます。
進行度によって治療方針が大きく異なってくるため、病期診断はとても大切です。病期診断で重要なことは、がんが膵臓の中にとどまっているか、膵臓周囲の血管や近接した臓器に浸潤をしているか、あるいは膵臓周囲のリンパ節や肝臓などの他臓器に転移があるかを診断することです。
膵臓がんの基本的な治療方法とは?
膵臓がんの主な治療法には、「手術治療」「化学療法(抗がん剤療法)」「放射線治療」の3つの方法があります。これらを組み合わせて治療を行います。治療は「膵癌診療ガイドライン」により治療の標準化が図られています。
それに基づき、まずは病期診断をもとに手術が可能であるかを判断します。手術治療が不能な場合は、化学療法や放射線治療が選択されます。また、手術治療と化学療法、抗がん剤治療と放射線治療を組み合わせることもあります。
いかなる治療でも、きちんと医師より説明を受け納得したうえで治療に入ることが重要です。病期や治療について疑問点があれば医師に積極的に質問しましょう。また、ほかの医療機関の専門医に意見を聞く「セカンドオピニオン」というシステムがありますので、治療方針に納得がいかない場合や、不安が残る場合は医師に申し出ましょう。