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11.腎臓がん

腎臓がん 薬物療法の最新治療薬と使われる順序について

腎臓がんの薬物療法は、分子標的薬(スーテントなど)や免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボなど)を中心的な位置づけとしていることに特徴があります。

他の部位のがん(乳がんや大腸がん、胃がんなど)では、いわゆる「抗がん剤」が薬物療法の中心です。

毒性の強い抗がん剤は厳しい副作用と隣り合わせですが、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬は抗がん剤よりも副作用が軽微で、効果が表れやすい薬です(とはいえ重篤な副作用もあります)。

では、どんな薬があり、どのような順序で使われるのでしょうか?

この記事では2017年時点での「腎臓がんで使われる薬と、使用される順序・根拠」について解説していきます。


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腎臓がんで使われる薬の一覧

まず、実際の医療現場で腎臓がんに対して使われる薬は次のとおりです。10年ほど前は分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬がなく、「インターフェロン」「インターロイキン」を使ったサイトカイン療法が中心でした。

使える手段が少なく、腎臓がんは非常に治療成績の悪いがんでしたが、様々な新薬が登場し続け、治療成績も大きく改善しています。

薬のタイプ 薬剤名
分子標的薬 チロシンキナーゼ阻害薬 スーテント(スニチニブ)、ネクサバール(ソラフェニブ)、インライタ(アキシチニブ)、ヴォトリエント(パゾパニブ)
mTOR阻害薬 アフィニトール(エベロリムス)、トーリセル(テムシロリムス)
免疫チェックポイント阻害薬 オプジーボ(ニボルマブ)
サイトカイン系治療薬 インターフェロン、インターロイキン2

どの治療薬をどういった順序で使うのか

腎臓がんで薬物療法を実施するのは、転移を有するものなど進行した腎臓がんです。

通常、転移があるがんに対しては原発部位(がんが発生した臓器や器官)を切除することはありませんが、腎臓がんは転移があっても原発部位である腎臓を切除することが多いです。

これは切除した場合としない場合を比較して、切除したほうがやや生存期間が長い、という研究報告があったことが理由です。ただ腎臓を切除すること自体が命のリスクを伴うため、実施判断は患者さんの状況(進行状態や年齢、体調など)によります。

さて、一覧で紹介した薬をどういった順序で使うかというと、患者さんの体調から「低・中リスク」と「高リスク」に分けて、それぞれに応じた薬を使っていくことになります。
現在主に使用されているリスク分類の方法は次のとおりです。

【Hengリスク分類】

□全身状態(PS)< 80%(※)
□診断~治療1年未満
□ヘモグロビン < 正常値下限
□補正カルシウム > 正常値上限
□好中球 > 正常値上限
□血小板 > 正常値上限

上記6項目について該当するものをチェック。チェックした数を以下に当てはめて分類します。

低リスク  0個
中リスク  1~2個
高リスク  3~6個

※全身状態(パフォーマンス・ステータス)のパーセンテージの評価方法

100% 正常。臨床症状なし
90% 軽い臨床症状はあるが、正常の活動可能
80% かなり臨床症状があるが、努力して正常の活動可能
70% 自分自身の世話はできるが、正常の活動・労働は不可能
60% 自分に必要なことはできるが、時々介助が必要
50% 病状を考慮した看護および定期的な医療行為が必要
40% 動けない

【リスク分類結果と標準治療】

状況・リスク 標準治療(第一選択) 他の選択肢
未治療 低・中リスク ・スーテント
・ヴォトリエント
・インターフェロン+アバスチン
・インターロイキン2
・ネクサバール
高リスク ・トーリセル ・スーテント
既治療 サイトカイン耐性 ・ネクサバール
・インライタ
・スーテント
・アバスチン
血管新生阻害薬(アバスチンなど)耐性 ・アフィニトール
・インライタ
未定

ASCO(米国臨床腫瘍学会)の腎細胞がん治療アルゴリズム2013(日本でもこのアルゴリズムに沿って治療が行われている)

このガイドラインによると「低・中リスク」の場合はスーテントあるいはヴォトリエントが最初が選択肢になります。(「インターフェロン+アバスチンの併用療法」については、日本ではアバスチンが腎臓がんに対して承認されておらず、使用不可となります)

いっぽう「高リスク」の場合はトーリセルがファーストチョイスです。

このようにリスクに応じて使うべき薬はガイドラインで示されていますが、日本国内では高リスクでもスーテント、ヴォトリエントを使うケースが多いようです。

トーリセルは「進行を止める」という作用が中心で、腫瘍が縮小して患者の生活の質が改善されることが少ないことが理由です。


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スーテントとヴォトリエントはどう違うか?

治療成績や効果はほぼ同じですが、副作用に違いがあります。

スーテント

骨髄抑制が出やすく、白血球や血小板が低下しやすい。結果として感染症や出血が止まらないなどの影響が出る。吐き気も起きやすい。投与サイクルは「4週投与して2週休む」というサイクルで継続されるが、これらの副作用の影響で4週連続の投与が困難になることが多く「2週投与して1週休む」サイクルで実施する病院もある。

ヴォトリエント

下痢や脱毛、手足症候群など日常生活に影響がある副作用があり、重篤なものとしては間質性肺炎などがある。悪心や吐き気、倦怠感はスーテントよりも軽微であることが多く、生活の質の総合的な評価ではスーテントよりやや良いとされている。

最初に使われる「スーテント」と「ヴォトリエント」の次の薬は?

スーテント、ヴォトリエントの効果が薄れた場合や、副作用が厳しくて継続できない場合は二次治療に移ります。

ヨーロッパの腎臓がん治療ガイドライン2016(EAU=欧州泌尿器学会議のガイドライン)では、二次治療として免疫チェックポイント阻害薬であるオプジーボが第一候補として推奨されています。

(注:カボザンチニブは日本国内で未承認。臨床試験中)

日本国内でもこのガイドラインは参考指標とされ、オプジーボの使用を推奨する医師・施設が多いですが、オプジーボはどんなタイプの人に効果が出るのかがはっきり分かっていません。

すでに先行して使用されている「非小細胞肺がん」の場合は、PD-L1というたんぱくの発現率によって効果が左右されることが分かっています。しかし腎臓がんにおいてはPD-L1による差が明らかでないのが現状です。

オプジーボは人体の免疫システムを正常に(がんを攻撃するように)働きかける作用がある薬です。毒性によってがんを攻撃するわけではないので副作用は比較的軽微です。そのため二次であれ三次であれオプジーボは試すべき、と考えられています。

オプジーボ以外の薬としては、インライタ、アフィニトールが候補になります。

インライタはスーテント、ヴォトリエントと同じ「チロシンキナーゼ阻害薬」です。同タイプの薬なので「同じタイプの薬を使ってもあまり効果はないのでは」という議論があります。

実際にはスーテント、ヴォトリエントの後にインライタを使用したときでも腫瘍抑制効果があったという報告もありますが、「違う作用のある薬のほうが期待できる」としてオプジーボを使うべきという意見もある、ということです。

アフィニトールはオプジーボよりも効果がやや薄い(臨床試験による全生存期間の中央値の比較で、オプジーボが25か月、アフィニトールが19.6か月という結果がある)ため、オプジーボを優先的に使うケースが多いです。

今後承認が期待される薬剤

腎臓がんでは2006年~2013年の間で分子標的薬が次々と開発・登場した後に、2016年には免疫チェックポイント阻害薬であるオプジーボが使えるようになりました。

ここ10年ほどで飛躍的に使える薬が増えている腎臓がんですが、今後もいくつかの薬が承認されるだろうと言われています。

欧州で使われている分子標的薬「カボザンチニブ」や、アフィニトールとの併用で承認が期待されている「レンビマ(レンバチニブ)」などです。

 

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

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