人気コンテンツ累計150,000名以上に読まれています。無料ガイドブック「がんを完治させるための5つのルール」プレゼント中です。

05.肺がん

非小細胞肺がんで分子標的薬(イレッサ、タルセバ、ジオトリフ、タグリッソ)が使える条件は?

非小細胞肺がんで分子標的薬が使える条件

がんに対する薬として、従来は毒性をもってがんを殺す「抗がん剤」が主力でしたが、非小細胞肺がんで使われる薬物の中心は「分子標的薬(イレッサ、タルセバ、ジオトリフ、タグリッソ)」や「免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボ、キイトルーダ)」に軸が移ってきています。

簡単にいえば、「分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤が使えるタイプならこれを優先する。これらが使えないときは従来の抗がん剤を使う」という方針です。

この記事では2018年~2019年時点において、「分子標的薬」を使えるタイプはどういったタイプなのか?

遺伝子変異とは何なのか?について平易な言葉を使って解説したいと思います。


【サイト内 特設ページ】




がんに関する情報は、世の中に溢れています。

「何を信じていいのか分からない」と不安なら。

こちらのページに解決策があります。

がんを治すための「たった1つの条件」とは?.


がんの発生に関連する遺伝子=「ドライバー変異」

近年、がんの発生に関連する遺伝子のことを「ドライバー変異」と呼ぶようになりました。

肺がん、中でも非小細胞肺がんにおいてこのドライバー変異の有無は後の薬の選定で大きな意味を持つようになってきています。

まず、非小細胞肺がんでは治療開始前に、腫瘍組織の情報として「組織型(扁平上皮がんか、非扁平上皮がんか)」、「ドライバー変異の有無(現時点=2018~19年時点ではEGFR、ALK、ROS-1を検査)」、PD-L1の発現強度を調べるのが基本的なプロセスになっています。

この中でもドライバー変異の情報が最も重要視されています。例えば、ドライバー変異とPD-L1≧50%の両方を有する場合には、ドライバー変異をターゲットとした薬剤の投与を優先します。

(※ただ、PD-L150%の腫瘍にはドライバー変異陽性となるものは少ないという報告があります)

また、ドライバー変異は排他的であり、重複することはかなり少ないとされています。

非小細胞肺がんの組織型

がん細胞の組織型が重要な要素となるのは、非扁平上皮がんに対して効果の高いペメトレキセド(PEM)、および扁平上皮がんに対しては使用できない(致死的な喀血の頻度が高くなるため)ベバシズマブ(BEV)という要注意事項があることが第一です。

また、ドライバー変異の多くは肺腺がんで発見されるためです。

非扁平上皮がんのほとんどは肺腺がんであるため、治療レジメン(薬の組み合わせや投与計画のこと)を選択する場合の組織型は、扁平上皮がんと非扁平上皮がんに区別されます。

ただし十分な組織量が採取できていない場合には、扁平上皮がんと非扁平上皮がんを見誤る場合があるため、特に非喫煙者や若年者などで扁平上皮がんと診断された場合は、ドライバー変異の有無をしっかり調べることが推奨されています。


【サイト内 特設ページ】




がんに関する情報は、世の中に溢れています。

「何を信じていいのか分からない」と不安なら。

こちらのページに解決策があります。

がんを治すための「たった1つの条件」とは?.


ドライバー変異の陽性とは

1.EGFR遺伝子変異陽性の例

EGFR遺伝子変異は、ドライバー変異の中で最も起りやすい変異です。

EGFR遺伝子変異を持つ非小細胞肺癌患者さんの90%は、さらに細分化された具体的な遺伝子でいうと「エクソン19」欠失か「エクソン21のL858R点変異」かその両方です。(これをcommon mutationsといいます)。

イレッサ(ゲフィチニブ)、タルセバ(エルロチニブ)、ジオトリフ(アファチニブ)の主な治療対象はこれらの遺伝子変異です。

イレッサ、タルセバ、ジオトリフはEGFR遺伝子変異陽性の進行非小細胞肺がんに対して、プレチナ併用療法(従来の抗がん剤治療)との比較試験が実施され、いずれも奏効率、PFS(無増悪生存期間)で2~3倍の有意な改善を認めたため、ファーストライン(第一の選択肢)での標準的な治療法として位置づけられています。

その他の遺伝子変異はcommon mutationsに対してminor mutationsと呼ばれています。

この場合はイレッサ、タルセバの効果は乏しいか不明です。ジオトリフはminor mutationsに対しても一定の効果があることが示唆されていますが、ファーストラインで使えるほどのエビデンスがありません。

ですので、EGFR遺伝子変異陽性であったとしてもcommon mutationsかどうかを確認することが重要なポイントです。

第三世代の分子標的薬「タグリッソ(オシメルチニブ)」

イレッサ、タルセバ、ジオトリフがEGFR遺伝子変異陽性時のファーストラインですが、これらを使って治療した後に増悪した場合(つまり薬が効かなくなった場合)の約50%にT790Mという耐性遺伝子が顕在化することが分かっています。

タグリッソはT790Mに対して有効な薬であり、簡単にいうと「イレッサ、タルセバ、ジオトリフ」が効かなくなった場合の次の手段として検討される薬です。

T790M陽性となった進行非小細胞肺がんを対象として、抗がん剤との比較試験が実施され、PFS(無増悪生存期間)を延長することが証明されています。

そのため、現時点(2018~2019時点)では、イレッサ、タルセバ、ジオトリフ治療後のT790M陽性例ではタグリッソを使うことが標準治療とされています。

2016年末にT790M変異の確認方法として、従来の組織採取(肺に気管支鏡を入れて針で採取するなどの方法)より低侵襲な手段として、血液の検査(リキッドバイオプシー)が承認され、遺伝子変異の確認がやりやすくなってきました。

なお、T790M陽性の場合には、プラチナ系抗がん剤+ペメトレキセド(PEM)を使用します。
というわけで、EGFR遺伝子変異陽性例については、分子標的薬であるイレッサ、タルセバ、ジオトリフ、タグリッソなどが主流となる薬になっています。

ただ最近の報告では、再発時にプラチナ系抗がん剤+ペメトレキセド(PEM)などの抗がん剤治療を実施することでも生存期間の延長には寄与するという意見も根強くあります。

2.ALK融合遺伝子変異陽性の例

ALK遺伝子変異が陽性のタイプに対しては、第3相試験において、ザーコリ(クリゾチニブ)がプラチナ系抗がん剤+ペメトレキセド(PEM)に対する有意なPFSの改善を示したことなどにより、ファーストラインの治療薬として承認されました。

その後、日本で実施された第3相試験では、アレセンサ(アレクチニブ)がザーコリよりもPFSが上回ったことから、2016年版の肺がん診療ガイドライン(日本肺癌学会による)では、ALK遺伝子変異例に対するファーストラインはアレセンサ、ザーコリとも投与することが推奨されています。

ただ、推奨度はアレセンサがA、ザーコリがB(Aのほうが推奨度が強い)となっています。

なお、ザーコリ投与後に増悪した場合はジカディア(セリチニブ)、アレセンサともに高い有効性が分かっており、投与が推奨されています。

ただ、アレセンサ投与後の増悪例に対するザーコリ、ジカディアの効果は明確ではなく、また現時点ではジカディアはザーコリ投与後にしか適応症がない、という状態です。

このためALK遺伝子陽性例に対しては、フォーストラインにアレセンサを投与するか、ザーコリを投与するかによってその後の治療戦略に大きな違いが生じています。(ザーコリを先に使ったほうが、後の手段が明確で多い)

また、ALK遺伝子陽性例にはペメトレキセド(PEM)の効果が高いことも示唆されており、プラチナ系抗がん剤+ペメトレキセドに関しても治療手段として重要視されています。

3.ROS1融合遺伝子変異陽性の例

ROS1遺伝子変異陽性の患者さんに限定した第3相試験は実施されていません(肺腺がんのうち数%と患者数が少ないことも理由)。

このタイプに対しては、ザーコリの第2相試験が実施されており、ALK陽性患者さんに対するザーコリの効果よりも高い有効性が示されました(mPFS=無増悪生存期間中央値が19,2か月、奏効率72%)。

日本を含むアジア諸国で同様の試験が行われ、同じような有効性が再現されています。

 

・・・・・・・・・・

 

がんに関する情報は、世の中に溢れています。

そのなかで、外してはいけない重要なポイントは1つだけです。

詳しくはこちらのページで。

 

がんを治すための『たった1つの条件』とは?

 

本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

共存(引き分け)を望んでも、相手はそれに応じてくれないからです。

幸せな日々、夢、希望、大切な人を守るには勝つしかないのです。

では、がんに勝つにはどうすればいいのか?

最初の一歩は『治すためのたった1つの条件』を知ることからです。

\ 無料ガイドブック、プレゼント中 /

がんを治すための「たった1つの条件」とは?

経験15年以上。プロのアドバイザーによる徹底解説。

闘病ブログはとても参考になると思います。
にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村

サポートを受けた患者さんの声

大腸がん(腹膜播種)遠藤さん|患者さんの声

遠藤です。 お世話になっております。 先週4/10(金)に両親と、妻との4人で病院へ行き、担当医に会ってきました。 本村さんが言われていたように、話がどういった展開になるか、少々心配していましたが、私たち子供が立ち会ったことも功を奏したのか、担当医は明朗に現在の状況を説明してくれました。 ガンの転移であるのかについては、今までの抗がん剤治療での経過の中で、部位が多少なりとも小さくなっていることにより、ガンであると判断するしかない、更に突き詰めるには、やはり腹腔鏡手術・開腹手術を行うしかないが、前回母が手術 ...

続きを読む

直腸がん(手術後経過)桑島さん|患者さんの声

長い間本当にありがとうございました!!! 昨年10月にご相談をしてから、早くも6ヶ月が過ぎました。 昨年1月に大腸がん(直腸)の再発に始まり、手術をし人工肛門にするか、肛門の温存又は経過観察にするべきか、悩み迷い、先生のアドバイスを受けました。 結果経過観察を選び、4月1日に6ヶ月目の検査を受診しました。 検査結果担当医より「良かったですね。肝臓に転移も無く、術後も綺麗ですね。」と先生の笑顔を初めて拝見しました。 私もとても嬉しかったです。10月の検査予約をして参りました。 本村先生へのお礼とご報告が遅く ...

続きを読む

子宮体がん(肝臓転移あり5㎜以下で2個~4個)佐藤さん|患者さんの声

(1)患者は私本人です (2)48歳 (3)北海道○○市 (4)肝臓癌 (5)10/23、CT検査。多分再発だろうと医師に言われました。 (6)2012年婦人科で「子宮内膜増殖症 異型」と診断され、ガンに移行するタイプなので設備の整っている病院を紹介され、そこで検査の結果、初期の子宮体癌と診断されました。 (7)2012年子宮、卵巣、リンパ節手術 半年位は、毎月血液検査、その後3ヵ月ごとになりました。CT検査半年ごと。今年の7月のCT検査で、微かな影(?)のようなものが認められ、10月にもう一度CT検査を ...

続きを読む

スキルス胃がん(手術前)本間さん|患者さんの声

本村さま お返事ありがとうございました。 本村さんのおっしゃる通り、知識をしっかり身につけようと思います。誰に聞けば良いのかわからない質問にまで丁寧に答えてくださり、ありがとうございます。 先日両親にガイドブックを渡しました。がんのことを家族で勉強したいと思います。これからもよろしくお願いします。 本間 【続き】 こんばんは。先日はメールをありがとうございました。 本村さんのおっしゃる通りでした。 それでも諦めきれず、以前から気になっていた食事療法の本を出されている先生のクリニックへ。 検査結果の資料一式 ...

続きを読む

肺がん(ステージ4)堀内さん|患者さんの声

本村さん こんばんわ 報告ですが○○病院の緩和病棟(外来)に行ってきました。とにかく今の吐き気が辛い事などを伝えましたが、大変親切に対応いただきました。 ○○病院の話も聞きたい旨を伝えましたが、快く賛成頂きました。結果的には、新しい吐き気止めを頂きました。(本村さんのおっしゃるとおりでした。) その薬を妻が飲み、吐き気はなくなったようです。本日(金曜日)、体調が良く吐き気がないので出社して経理の仕事をこなしていました。 ただ、車で30分。会社に着いてすぐもどしました。また退社寸前まで元気でしたが、帰る車内 ...

続きを読む

人気の記事

1

私(本村ユウジ)は身内をがんで亡くしてから、プロとして10年以上活動している、がん治療専門のアドバイザーです。

このページでは、がんを治すための「たった1つの条件」について明らかにしています。

2

標準治療(手術、放射線、化学療法)を批判する意見は多く、書籍も多く出版されています。 特に問題視されることが多いのが、抗がん剤などの薬物を使う「化学療法」です。 ...

3

2019年6月1日より、がんゲノム医療に関する「がん遺伝子パネル検査」が保険適応となりました。 テレビのニュースなどでは「がんゲノム医療が保険適応に」などとテロ ...

4

日本で最初に免疫チェックポイント阻害剤が使われたのは「2014年7月にメラノーマで承認されたオプジーボ(ニボルマブ)。 それ以来、様々な免疫チェックポイント阻害 ...

5

近年、話題になっている「がんゲノム医療」とは何か、というテーマの記事です。 専門用語、難解な言葉が登場しやすく「いまいち、理解できない」という人が多いので、でき ...

-05.肺がん
-

© 2025 がん治療専門のアドバイザー 本村ユウジ公式サイト・ブログ