タグリッソの使い方に変化。新薬イミフィンジが発売。オプジーボ、キイトルーダは一次治療から使う動きが出始めている。
タグリッソが一次治療から実施可能に
タグリッソは二次治療かつ、生検をしてT790M変異陽性が確認できないと使えなかった。それがEGFR陽性だけで使えるように。T790Mはどうでもいいことになった、という話。
タグリッソ、 EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん1次治療の適応拡大承認を取得 オンコロ https://t.co/CJKMo4pwNd
— 本村ユウジ (@motomurayuji) 2018年9月20日
今までのタグリッソの位置付けは
【「イレッサ、タルセバ、ジオトリフなど一次治療で使われるEGFR遺伝子変異陽性向けの薬」が効かなくなったとき、T790M変異陽性であれば二次治療として使える薬】。
それが【EGFR遺伝子変異陽性なら一次治療で使える。その他の条件はない(T790M変異陽性でなくても構わない】ということにルール変更になった、ということですね。
T790M変異を調べるのは結構大変で、辛い思いをして気管支鏡検査などを実施して細胞診をする必要があったのですが、その苦労も必要ない、と。今まで辛い思いをしてきた患者さんにとっては「アレは何だったの?」です。
新しい免疫疫チェックポイント阻害剤、イミフィンジ
非小細胞肺がん、ステージ3用の「維持療法」のための免疫チェックポイント阻害剤、イミフィンジ。 https://t.co/74tWABxolI
— 本村ユウジ (@motomurayuji) 2018年9月17日
抗PD-L1抗体「イミフィンジ(デュルバルマブ)」が発売。ステージ3の非小細胞肺がんの「維持療法」に適応となりました。
維持療法とは、簡単にいえば「現状維持を目的とした治療」ですね。一般の抗がん剤のように強い作用はないが、副作用も軽微であることが免疫チェックポイント阻害剤の特徴といえます。
小細胞肺がんに対するオプジーボ承認。
FDAが小細胞肺がんに対するオプジーボ承認。効けば効果が長い、という特徴だが全奏効率12%というのはかなり低い。引き換えに2%で重篤な副作用が起きる。よい治療とは言えないね。#がん #癌 #肺がん #肺癌
FDAが転移小細胞肺がんに対する三次治療にニボルマブを迅速承認 https://t.co/JVVYv7ZgzR
— 本村ユウジ (@motomurayuji) 2018年9月8日
非小細胞肺がん向けの薬だったオプジーボ(ニボルマブ)が、小細胞肺がんにも使えるようになりました、というニュース。
非小細胞肺がんでも奏効率は20%程度と低いのが問題でしたが、小細胞肺がんは12%。
これは承認してもいいレベルなのか?というくらい低い。
キイトルーダが初回治療で利用可能に
キイトルーダを初回から支える、というのは悪くないが、抗がん剤との併用が必要か。そもそも副作用を軽減したい薬なのに。#癌 #がん #肺癌 #肺がん https://t.co/yldcWUz113
— 本村ユウジ (@motomurayuji) 2018年9月4日
→現時点ではアメリカでの承認。
EGFRもALK遺伝子も陰性の転移性非扁平上皮非小細胞肺がん向けの初回治療薬として、ぺムブロリズマブ(キイトルーダ)をペメトレキセド+白金製剤との併用療法で承認。
そもそも、免疫チェックポイント阻害剤というのは「抗がん剤のように強い副作用がなく、がんに効果を示す」ことが存在意義のはず。
それが「抗がん剤と併用することを条件に承認」というのは、いよいよ目的がズレてきて何でもいいから効果があればいい、みたいな感じになっていますね。
何が問題かというと免疫チェックポイント阻害剤単独での奏効率の低さが問題。