07.乳がん

乳がんの化学療法の内容を決める5つのタイプ

2015/05/21

nyugan_kusuri

乳がんのがん細胞が全身に広がっていると思われる浸潤がんの場合は、化学療法(薬物療法)が行われます。薬のタイプは3種類(抗がん剤、ホルモン療法、分子標的薬)あり、その中から有効なものを選択し、単独あるいは併用で行うことになります。

乳がんの場合には、がん細胞の性質が治療法選びの重要なポイントとなり、患者に適した治療ができるように、個別化治療が進んでいます。

がん細胞の性質は、いくつかの視点でみます。ホルモン受容体が陽性か陰性か?がん細胞の表面にHER2タンパクがついているのか、いないのか(つまりHER2陽性か陰性か)?などです。

具体的には5つのタイプに分類できます。患者の乳がんがどのタイプに入るかによって、選択する薬が違ってくるのです。

■5つのタイプ

①ルミナールA
ホルモン受容体陽性、HER2受容体陰性でがん増殖能は低い。

②ルミナールB(HER2陰性)
ホルモン受容体陽性、HER2受容体陰性でがん増殖能は高い。

③ルミナールB(HER2陽性)
ホルモン受容体陽性、HER2受容体陽性。

④トリプルネガティブ
ホルモン受容体陰性、HER2受容体陰性。

⑤HER2タイプ
ホルモン受容体陰性、HER2受容体陽性。

5つに分類されたタイプに合う治療法は、それぞれ決まっています。それによって、効かない薬を使って必要のない副作用に苦しめられることがなくなります。その点でも個別化治療は体にダメージの少ない治療といえます。そして、最も日本人に多いのが①と②のタイプで、合わせると60%程度になります。

一般的には、①のタイプはホルモン剤を使った「ホルモン療法」。②はホルモン剤と抗がん剤の併用。③はホルモン剤、抗がん剤、分子標的薬を併用します。④は抗がん剤による「化学療法」。そして、⑤は抗がん剤と分子標的薬の併用で治療が行われます。

ただし、ステージ(病期)によっては①のタイプもホルモン剤と抗がん剤の併用もあるので、応用もあります。画一的に決められたものではありません。

【分子標的薬とは?】

乳がんの術前、術後補助療法に使われている分子標的薬がハーセプチンです。

がん細胞の表面にあるHER2タンパクはがん細胞の増殖を促す物質を受けとります。ハーセプチンはその受容体をターゲットとしてがん細胞の増殖を抑えます。

もちろん、すべてのがん細胞にHER2タンパクがあるわけではありません。

HER2タンパクの量を調べ、それが多いと「HER2陽性乳がん」といいます。乳がんの中の約20%を占めているといわれ、このタイプにはハーセプチンは有効です。当初ハーセプチンは転移性乳がんの治療薬でしたが、2008年から再発を防ぐ術後補助療法として標準治療になりました。そして、11年からは術前療法に使う薬としても認められています。

ただし、ハーセプチンのみを使うのではなく、抗がん剤と併用することが基本です。これまでHER2陽性の乳がんはあまり抗がん剤の効果がありませんでいたが、ハーセプチンによって効果が出やすくなりました。

なお、ハーセプチンの副作用としては、間質性肺炎や心機能の低下などがあります。

以上、乳がんの化学療法についての解説でした。

ステージが進行してくると、病院でできる治療法の選択肢は少なくなります。しかし、病院で受ける治療法は、がんと闘うための手段の一部にすぎません。

乳がんを克服するためには、病院での治療より重要なことがあります。詳しくはこちらのガイドブックにまとめました。
がん治療で「絶対に」やってはいけないことは?

興味がある方は読んでみてください。

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