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10.肝臓がん

肝臓がん治療で積極的に行われるせているラジオ波焼灼療法(RFA)とは

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肝臓がんの治療の第1選択肢は、手術と共に内科的局所療法が広く行われています。内科的局所療法には「ラジオ波焼灼療法」「エタノール注入療法」「マイクロ波凝固療法」の3つが挙げられます。とりわけ、中心的治療として行われているのがラジオ波焼灼療法(RFA)です。RFAは1988年に米国で開発され、日本に導入されたのは99年。04年に健康保険が適用されています。

治療方法は次の通りです。まず、患者を治療ベッドに横たわらせて、腹部に局所麻酔をし、超音波(エコー)画像をモニターで見て、がんの位置をしっかりと確認しながら直径1.5ミリ程度の電極針を皮膚から直接肝臓がんに刺します。そして肝臓がんの中心部に入ったところで通電します。

AMラジオ並みの周波数で460kHzもしくは480kHzの高周波で、患部を70~100度にして焼灼します。時間は1回の治療に10分程度です。

比較的おだやかな焼灼になるのがラジオ波の特徴だといえます。炭化させないので比較的広い範囲を対象とすることができます。また、合併症の少ないのも大きな特徴です。そのため、内科的局所療法の中心的治療として支持されているといえます。

ただし完全に安全というわけではありません。肝臓は動脈、門脈、胆管の3つが伴走しています。合併症で最も怖いのが胆管をキズつける「胆管障害」です。RFAと同じく皮膚から直接電極針を刺す「マイクロ波凝固療法」は周波数が2450MHzと高いので、すぐに組織が炭化してしまいます。つまり、強力すぎて胆管もダメージを受けてしまうのです。

一方、ラジオ波は弱い熱ですので胆管のそばを走る血管によってクーリングされ、胆管に障害を与える危険は少なくなります。

RFAの特徴は、比較的広い範囲をゆっくりと焼灼し、胆管障害などの合併症を軽減する治療法といえます。

この治療法が適応となる肝臓がんは、基本的には肝障害度がAの「自覚症状がない」かBの「たまに症状を自覚する」状態で、「がんの肝臓内の血管への広がりがない」場合です。ただし、肝障害度がCの「いつも症状がある」状態でも、治療が可能になるケースもあります。加えて、肝臓がんの個数は3個以下で3センチ以下とされています。

3個以下、3センチ以下というのはエビデンス(科学的根拠)があって決められたものではありません。エタノール注入療法を開発したグループが、その治療を始めたときに3個以下、3センチ以下の基準を作り、RFAはそれを踏襲しているにすぎません。

ただし、RFAのガイドラインに適応基準として記載されていますので、がんは3センチ以内だけれども4個あると対象からはずれてしまうことになります。一般的な医師はその適応を守りますので、機械的にRFAの対象ではないと判断します。しかし、ガイドラインは参考資料なので、医師によっては柔軟に対処する人もいます。

ただ、がんの大きさや数が多いなかでRFAを行うと、肝臓に与えるダメージも大きくなり、合併症のリスクが格段にアップします。出血のリスクや大腸、小腸といった隣接臓器の損傷、胆管の損傷などのリスクです。患者のQOL(生活の質)に寄与するか否かを考えると3センチ以下3個以下というのは妥当な線だといえるのです。

以上、肝臓がんのラジオ波焼灼療法(RFA)についての解説でした。

がんと診断されたあと、どのような治療を選び、日常生活でどんなケアをしていくのかで、その後の人生は大きく変わります。

納得できる判断をするためには「正しい知識」が必要です。

⇒ がんを治すための「たった1つの条件」とは?


 

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