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34.診断用語

【2025年更新】脈管侵襲とは?病理診断書のly, vの意味と予後への影響を解説


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【2025年更新】病理診断書に書かれた「脈管侵襲」の意味がわからず不安な方へ

がんの手術を終え、ようやく手にした病理診断報告書。その中に「脈管侵襲 陽性」や「ly(1+)」「v(+)」といった、見慣れない言葉や記号を見つけ、これが一体何を意味するのか、ご自身の今後に関わることなのかと、大きな不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に「侵襲」という言葉の響きから、何か良くないことが書かれているのではないかと、心配になるのは当然のことです。この記事では、そうした方々の不安を和らげ、ご自身の病状を正しく理解していただくための一助となるよう、2025年現在の最新の知見に基づき、「脈管侵襲」とは何か、そしてそれが「予後」にどう影響するのかを、できるだけ分かりやすい言葉で解説していきます。

正しい知識は、漠然とした不安を具体的な理解へと変える力になります。今後の治療について主治医と話し合う上でも、非常に重要な情報となりますので、ぜひご一読ください。

脈管侵襲とは?がんの転移ルートを理解する

まず、「脈管侵襲」という言葉を分解して考えてみましょう。

「脈管(みゃっかん)」とは、私たちの体中に網の目のように張り巡らされている管(くだ)のことで、主に「血管」と「リンパ管」の2種類を指します。それぞれの役割を、私たちの身近なインフラに例えると、以下のようにイメージできます。

  • 血管:全身の細胞に酸素や栄養を届けるための、いわば「高速道路網」。動脈と静脈があります。
  • リンパ管:細胞から出た老廃物や異物を回収して運ぶ、いわば「下水道網」。途中にはリンパ節という関所があります。

次に「侵襲(しんしゅう)」とは、「ある領域に侵入し、襲い、害を与えること」を意味します。

つまり、「脈管侵襲」とは、発生したがん細胞が増殖する過程で、この「血管」や「リンパ管」の壁を突き破り、管の中に侵入した状態を指します。がん細胞が、全身につながる高速道路や下水道という「乗り物」に、無理やり乗り込んできた状態、と考えると分かりやすいかもしれません。

これがなぜ問題になるかというと、一度これらの管に入り込んだがん細胞は、血液やリンパ液の流れに乗って、もともと発生した場所から遠く離れた場所へと運ばれてしまう可能性があるからです。これが「転移」の始まりであり、脈管侵襲は、がんが全身に広がるための最初の、そして非常に重要なステップと考えられています。


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病理診断書の略語「ly」「v」の意味とは?

病理診断報告書では、「脈管侵襲」は、がん細胞がどちらの管に侵入したかによって、さらに細かく分けて記載されます。それが「ly」と「v」という略語です。

略語 正式名称 (英語) 日本語名 意味
ly lymphatic invasion リンパ管侵襲 がん細胞がリンパ管に侵入している状態。
v venous invasion 血管侵襲 (主に静脈) がん細胞が血管に侵入している状態。

報告書には、これらの略語と、侵襲の有無や程度を示す記号が組み合わされて記載されます。

  • 陽性(侵襲あり)の場合:「ly(+)」「ly(1)」「v(+)」「v(1)」などと表記されます。
  • 陰性(侵襲なし)の場合:「ly(-)」「ly(0)」「v(-)」「v(0)」などと表記されます。

さらに、侵襲の程度が評価されることもあります。例えば「ly(1+)」は軽度のリンパ管侵襲、「ly(3+)」は高度なリンパ管侵襲、といった具合に、プラスの数や1, 2, 3といった数字でその強さが示されることがあります。一般的に、侵襲の程度が強い(数や記号が多い)ほど、転移のリスクはより高いと判断されます。

脈管侵襲と予後の関係:なぜ再発リスクが高まるのか?

「脈管侵襲が陽性である」という事実は、残念ながら、がんの「予後不良因子」の一つとされています。ここで言う「予後」とは、病気の経過や結末についての医学的な見通しのことです。つまり、脈管侵襲があると、ない場合に比べて、将来的に再発や転移が起こる可能性が高まる、ということが多くの研究で示されています。

では、なぜ脈管侵襲が予後に影響を与えるのでしょうか。それは、「ly」と「v」が、それぞれ異なる転移のルートに関わっているからです。

リンパ管侵襲 (ly) とリンパ節転移

リンパ管に侵入した(ly陽性)がん細胞は、リンパの流れに乗って運ばれます。リンパ管の途中には、細菌や異物をチェックする「リンパ節」という関所があります。がん細胞は、この関所にたどり着いて定着し、増殖を始めることがあります。これが「リンパ節転移」です。リンパ管侵襲は、このリンパ節転移を引き起こす直接的な原因となります。

血管侵襲 (v) と遠隔転移

一方、血管に侵入した(v陽性)がん細胞は、血液の流れに乗って高速道路を移動するように、一気に全身へと運ばれます。そして、肺、肝臓、骨、脳など、元の場所から遠く離れた臓器に流れ着き、そこで新たな病巣を作ることがあります。これが「遠隔転移」です。血管侵襲は、治療がより困難になる遠隔転移のリスクを著しく高める、非常に重要なサインです。

ただし、ここで絶対に誤解してはいけないのは、「脈管侵襲があるから、必ず転移・再発する」というわけではない、ということです。血流やリンパ流に乗ったがん細胞のすべてが、生き延びて転移巣を作れるわけではありません。多くは、体の免疫細胞によって攻撃されたり、流れ着いた先の環境に適応できずに死滅したりします。脈管侵襲は、あくまで統計的に「リスクが高まる」ということを示しているのであり、過度に悲観する必要はありません。

脈管侵襲陽性と言われたら?今後の治療への影響

脈管侵襲の有無は、今後の治療方針、特に手術後の「補助療法」を行うかどうかを決定する上で、極めて重要な判断材料となります。

補助療法とは、手術で目に見えるがんを全て取り除いた後、再発を予防する目的で行われる治療のことで、化学療法(抗がん剤)などがこれにあたります。

例えば、手術でがんをきれいに取り除き、リンパ節への転移もなかった(pN0)とします。この場合、一見すると「がんは全て取りきれた」と考えられます。しかし、もし病理診断で「高度な脈管侵襲(lyやvが陽性)」が認められた場合、医師は「目には見えないけれど、すでにがん細胞が血液やリンパの流れに乗って、体のどこかに潜んでいる(微小転移)可能性が高い」と判断します。

この「潜んでいるかもしれない敵」を叩くために、術後の補助化学療法が強く推奨されることになるのです。つまり、脈管侵襲の情報は、目に見えるがんだけでなく、目に見えないリスクを評価し、それに対して先手を打つ治療を行うべきかどうかを決めるための、重要な手がかりなのです。

もちろん、最終的な治療方針は、脈管侵襲の有無だけでなく、がんの進行度(ステージ)、組織型(がんの顔つき)、患者さんご自身の年齢や体力などを総合的に考慮して、主治医と相談の上で決定されます。

検査でどのようにして脈管侵襲を見つけるのか?

このような重要な情報である脈管侵襲は、どのようにして見つけられるのでしょうか。これは、手術で切除された組織を、病理医という専門の医師が顕微鏡を使って丹念に調べることで初めて明らかになります。

通常のH&E染色という方法だけでは、がん細胞が本当に管の中に入っているのか、それとも単に管を外から圧迫しているだけなのか、判断が難しい場合があります。特に、組織が炎症を起こしていたり、手術の影響で潰れていたりすると、その判別は困難を極めます。

そこで、より正確な診断を下すために、「特殊染色」や「免疫染色」といった、さらに高度な技術が用いられます。

  • 特殊染色:血管の壁には「弾性線維」というゴムのような線維が含まれています。この弾性線維だけを黒紫色に染め出す特殊な染色(エラスティカ・ワン・ギーソン染色など)を行うと、血管の輪郭がくっきりと浮かび上がります。これにより、がん細胞が血管の壁を破って内側にいるのか、外側にとどまっているのかを正確に判断できます。
  • 免疫染色(免疫組織化学):リンパ管の内側を覆っている細胞(内皮細胞)だけが持つ、特殊なタンパク質(D2-40など)に反応する抗体を使います。この抗体を作用させると、リンパ管だけが茶色などに染まり、その存在が明確になります。これにより、リンパ管内にがん細胞があるかどうかを確実に診断できます。

こうした病理医による緻密で専門的な作業によって、私たちの治療方針を左右する重要な情報である「脈管侵襲」の診断が、正確に下されているのです。

まとめ:脈管侵襲は、リスクを知り、未来へ備えるための重要な情報

今回は、病理診断書に登場する「脈管侵襲」、そして「ly」「v」という略語について、その意味と予後への影響を解説しました。

脈管侵襲が陽性であるという事実は、がん細胞が転移への第一歩を踏み出したことを示す、重みのある情報です。それが再発リスクを高める予後不良因子であることも事実です。しかし、それは決して絶望を意味するものではありません。

むしろ、それは「あなたの体には、こういうリスクが潜んでいますよ」ということを、科学的な根拠に基づいて教えてくれる、極めて重要な情報なのです。この情報を元に、主治医はあなたにとって最適な治療法、つまり再発のリスクを最大限に抑えるための「次の一手」を考えることができます。

ご自身の診断結果を正しく理解し、分からないことは主治医に質問し、納得した上で治療に臨むこと。それが、がんと向き合う上で何よりも大切なことです。この記事が、その一助となれば幸いです。


参考文献・出典情報

この記事を作成するにあたり、以下の信頼できる情報源を参考にしました。より専門的で詳細な情報については、各サイトをご参照ください。

 

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

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なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

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