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34.診断用語

【2025年更新】がんの「グレード」と「ステージ」は何が違う?悪性度と予後との関係を解説

がんと診断されると、医師から「ステージⅠ」や「グレード3」といった用語を聞くことがあります。これらの言葉は似ているように感じられますが、実際にはまったく異なる意味を持っています。この重要な違いについて分かりやすく解説します。


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がんの「ステージ」とは?進行度を示す重要な指標

がんのステージ(病期)は、がんがどの程度の範囲に広がっているかを示す指標です。国際的な基準である「TNM分類」に基づいて、ステージ0からステージⅣまでの5段階に分類されます。

TNM分類の構成要素

ステージの判定は、以下の3つの要素を組み合わせて行われます。

  • T(Tumor):原発腫瘍の大きさや、臓器の壁をどこまで深く浸潤しているかを評価
  • N(Node):リンパ節への転移の有無と程度
  • M(Metastasis):他の臓器への遠隔転移の有無

各ステージの特徴

ステージ 特徴 治療方針
ステージ0 がん細胞が粘膜内に留まっている状態。リンパ節転移なし 内視鏡的切除や手術で根治が期待
ステージⅠ がんが少し広がっているが筋肉層の範囲内。リンパ節転移なし 手術療法が第一選択
ステージⅡ 筋肉層を超えて浸潤、または軽度のリンパ節転移 手術と術後化学療法の組み合わせ
ステージⅢ がんが浸潤し、リンパ節への転移が認められる 集学的治療(手術+化学療法+放射線療法)
ステージⅣ 離れた他の臓器への転移がある 化学療法や緩和治療が中心

がんの「グレード」とは?がん細胞の悪性度を表す指標

一方、がんの「グレード」は、がん細胞そのものの性質、つまり悪性度の高さを示す指標です。顕微鏡で観察した際のがん細胞の特徴を評価して決定されます。

グレードの評価項目

グレードは以下のような観点から評価されます。

  • がん細胞の形や構造が正常細胞とどれくらい異なるか
  • 細胞分裂の頻度や増殖スピード
  • 組織の分化度合い(正常な構造をどの程度保っているか)
  • 核分裂像の頻度

グレードの分類

グレード 特徴 悪性度
グレード1(高分化) 正常細胞に近い構造を保持。増殖スピードが遅い 低い
グレード2(中分化) 中間的な性質 中程度
グレード3(低分化) 正常細胞との違いが大きい。増殖スピードが速い 高い

ただし、がんの種類によって分類方法は異なります。例えば、前立腺がんでは「グリーソンスコア」、脳腫瘍では「WHOグレード1-4」といった独自の分類システムが使用されています。


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ステージとグレードの根本的な違い

ステージとグレードの最も重要な違いは、評価している対象が異なることです。

  • ステージ:がんがどこまで広がっているか(範囲・進行度)
  • グレード:がん細胞がどれくらい悪性か(性質・攻撃性)

例えば、同じステージⅡのがんでも、グレード1とグレード3では、がん細胞の増殖スピードや転移のしやすさが大きく異なります。グレードが高いがんは、同じステージでも再発のリスクが高くなる傾向があります。

予後との関係:ステージとグレードが治療方針に与える影響

がんの予後を正確に予測するためには、ステージとグレードの両方を総合的に評価することが重要です。

2025年最新の生存率データ

国立がん研究センターが2025年2月に公表した最新データによると、がん全体の10年実測生存率は46.6%となっています。ステージ別の特徴は以下の通りです。

  • ステージ0-Ⅰ期:多くのがん種で80-90%以上の高い生存率
  • ステージⅡ期:がん種により差があるが、全がんで約73.5%
  • ステージⅢ-Ⅳ期:進行期でも適切な治療により予後改善の傾向

サバイバー生存率の新知見

2025年に初めて公表された「サバイバー5年生存率」の研究では、進行がんの患者さんでも診断後1年を乗り切ると、その後の5年生存率が改善することが明らかになりました。これは治療法の進歩により、進行した段階で見つかっても適切な治療を受ければ予後に期待できることを示しています。

がん種別にみるグレードとステージの重要性

乳がん

乳がんでは、ステージとグレードに加えて、ホルモン受容体やHER2の状態も重要な予後因子となります。同じステージでもグレードや分子マーカーにより治療方針が大きく変わります。

前立腺がん

前立腺がんでは、TNM分類、グリーソンスコア、PSA値を組み合わせたリスク分類が治療選択に使用されます。グリーソンスコアは、最も面積の大きい組織型と2番目に大きい組織型のグレードを足して算出します。

子宮体がん

子宮体がんでは、組織型とグレードによって術後の再発リスク分類が行われます。類内膜がんはグレード1-3に分類され、漿液性がんや明細胞がんは悪性度が高いとされています。

治療方針決定におけるステージとグレードの役割

現代のがん治療では、ステージとグレードを組み合わせた「リスク分類」に基づいて治療方針が決定されます。

早期がん(ステージ0-Ⅰ)

  • グレードが低い場合:手術のみで経過観察
  • グレードが高い場合:手術後に追加治療を検討

進行がん(ステージⅡ-Ⅲ)

  • ステージとグレードに応じて、手術、化学療法、放射線療法の組み合わせを決定
  • グレードが高い場合は、より積極的な術後治療が選択される

転移がん(ステージⅣ)

  • グレードよりも分子標的治療薬の適応となる遺伝子変異の有無が重要
  • 免疫療法の適応も含めて総合的に判断

2025年におけるがん治療の最新動向

がん医療は「量から質」へと大きく舵を切り、2020年代後半は各患者さんのゲノムや生活背景に合わせた個別化医療(プレシジョン・メディシン)が実用段階に入っています。

ゲノム医療の進歩

全ゲノム解析コストの低下により、遺伝子検査が保険適用内で実施可能になりました。がんの組織学的なグレードに加えて、遺伝子変異の情報も治療選択の重要な要素となっています。

免疫療法の発展

免疫チェックポイント阻害薬やCAR-T細胞療法などの免疫療法が、従来の治療法に加わり、ステージⅣの進行がんでも長期生存が期待できるケースが増えています。

患者さんとご家族が知っておくべきポイント

医師とのコミュニケーション

がんの診断を受けた際は、以下の点について医師に確認することが重要です。

  • がんのステージ(TNM分類の詳細を含む)
  • がんのグレード(悪性度)
  • 組織型や分子マーカーの情報
  • これらの情報に基づいた予後予測
  • 治療選択肢とそれぞれのメリット・デメリット

セカンドオピニオンの重要性

ステージとグレードの判定が治療方針に大きく影響するため、重要な治療決定の前にはセカンドオピニオンを求めることも検討しましょう。病理診断の見直しにより、より適切な治療法が見つかる場合もあります。

最新の予後予測ツール

2025年現在、がんの予後予測はより精密になっています。従来のステージとグレードに加えて、以下の要素も考慮されるようになりました。

  • 分子マーカー(ホルモン受容体、HER2、Ki-67など)
  • 遺伝子変異プロファイル
  • 腫瘍内微小環境の状態
  • 患者さんの全身状態(パフォーマンスステータス)
  • 併存疾患の有無

がん検診と早期発見の重要性

ステージとグレードの概念を理解することで、がん検診の重要性もより明確になります。早期ステージ(0-Ⅰ期)で発見されたがんは、グレードにかかわらず治癒の可能性が高くなります。

2025年の最新データでは、がん全体の5年相対生存率は約68.9%となっていますが、早期発見により90%以上の治癒率が期待できるがん種も増えています。

病理診断の重要性

ステージとグレードの正確な判定には、病理医による病理診断が不可欠です。病理医は、手術で摘出された組織や生検で採取された組織を顕微鏡で詳細に観察し、以下の情報を提供します。

  • がんの組織型の確定
  • グレード(悪性度)の評価
  • 浸潤の深さや範囲の測定
  • リンパ管侵襲や血管侵襲の有無
  • 切除断端の状態
  • 分子マーカーの発現状況

これらの情報は、術後の追加治療の必要性を判断する上で極めて重要です。

がん治療における多職種連携

現代のがん治療では、ステージとグレードの情報を基に、多職種のチームが連携して最適な治療プランを策定します。このチームには以下の専門家が含まれます。

  • 腫瘍内科医(化学療法の専門家)
  • 外科医(手術療法の専門家)
  • 放射線腫瘍医(放射線療法の専門家)
  • 病理医(診断の専門家)
  • 薬剤師(薬物療法の管理)
  • 看護師(患者ケア)
  • ソーシャルワーカー(社会的支援)

将来展望:がん医療の進歩

がん医療は急速に進歩しており、従来のステージとグレードに基づく分類に加えて、新たな要素が治療選択に影響するようになっています。

人工知能(AI)の活用

AIを活用した画像診断や病理診断により、より正確で迅速なステージ・グレード判定が可能になりつつあります。

リキッドバイオプシー

血液検査によりがん細胞由来のDNAを検出する技術により、より低侵襲でのモニタリングが可能になっています。

がんの「ステージ」と「グレード」は、それぞれ異なる重要な意味を持つ指標です。ステージはがんの広がりを、グレードはがん細胞の悪性度を示し、両方の情報を総合的に評価することで、最適な治療方針の決定と予後予測が可能になります。

参考文献・出典情報

    1. 国立がん研究センター がん情報サービス「がんの統計 2025」
    2. 国立がん研究センター「院内がん登録2012年10年生存率集計 公表 サバイバー5年生存率を初集計」2025年2月13日
    3. オリンパス おなかの健康ドットコム「がんのステージ(病期)はどのように決まる?」
    4. 株式会社サリバテック「がんのステージ(病期)はいくつまで?分類の決め方や治療方法について解説」2025年3月7日
    5. 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮体がん(子宮内膜がん) 治療」
    6. サノフィ株式会社「前立腺がんの病期と悪性度の分類」
    7. 国立がん研究センター 希少がんセンター「脳腫瘍」2025年4月1日更新
    8. Science Portal「進行がん、診断早期を乗り切るとその後の生存率上昇 初の『サバイバー5年生存率』」

 

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本村ユウジ
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