肺の構造
肺は、胸の大きな部分を占める臓器です。肋骨と背骨で囲まれた部屋のなかで、縦隔と肺に分かれています。縦隔とは胸の真ん中の部分で、大血管や気管、心臓、食道などから
できています。
肺は縦隔の左右に位置し、右の肺を右肺、左の肺を左肺と呼びます。気管が左右に分かれ、気管支になるあたりから、肺ははじまります。気管支とは、気管が左右それぞれ20回ほど枝分かれをした気道器官のことです。枝分かれで細くなった気管支は、最終的に肺胞という小さな球状の部屋にたどりつきます。
肺の働き
人間の口と鼻から体内に入った空気は、のどを通って気管や気管支、肺胞へと入っていきます。肺胞は新鮮な酸素を体内に取り入れ、二酸化炭素を体外に排出します(これを「ガス交換」といいます)。
つまり、吸った空気中の酸素は肺胞を通る血液に渡されて、酸素の豊富なきれいな血液が全身をめぐります。逆に、二酸化炭素の豊富な汚れた血液は全身から肺に集まり、二酸化炭素は肺胞に渡され、からだの外に出て行きます。肺がんになると、このガス交換ができなくなってしまいます。
そのため肺がんの進行は命に関わる大きなリスクとなるのです。
以上、肺の構造と肺がんについての解説でした。