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34.診断用語

【2025年更新】がん治療におけるリンパ節郭清レベル(D1・D2・D3)の違いとは?術式選択の基準を解説

がん治療において、リンパ節郭清は重要な要素になっています。近年、リンパ節郭清レベル(D1・D2・D3)の概念が確立され、患者さんの病期や状態に応じて術式が選択されるようになりました。この記事では、最新の治療ガイドラインに基づいて、リンパ節郭清レベルの違いと選択基準について詳しく解説します。


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リンパ節郭清とは何か

リンパ節郭清とは、悪性腫瘍の手術において、がんが転移している可能性のあるリンパ節を系統的に切除する外科的治療法です。がん細胞は血液やリンパ液の流れに沿って転移するため、原発巣の摘出と同時にリンパ節の郭清を行うことで、取り残しのリスクを最小限に抑えることができます。

リンパ節郭清には診断的意義と治療的意義の両方があります。切除したリンパ節を病理検査することで、がんの進行度を正確に判定し、術後の治療方針を決定する重要な情報を得ることができます。また、転移したがん細胞を物理的に除去することで、再発リスクを低減させる効果も期待されます。

郭清レベル(D1・D2・D3)の基本的な定義

日本のがん治療において、リンパ節郭清レベルは「D-number」として体系的に分類されています。この分類は、がんの種類や発生部位、病期に応じて適切な郭清範囲を決定するための重要な指標となっています。

D1郭清の特徴

D1郭清は最も基本的な郭清レベルで、原発巣に近接したリンパ節群を対象とします。胃がんの場合、胃の周囲にある領域リンパ節(No.1~7)を切除し、大腸がんでは腸管の近くにある腸管傍リンパ節を切除します。早期がんやリンパ節転移のリスクが低い症例に適用されることが多く、手術時間が短く、合併症のリスクも相対的に低いという特徴があります。

D2郭清の詳細

D2郭清は定型手術として位置づけられ、D1郭清に加えて、がんのある臓器に栄養を送る血管周囲のリンパ節(中間リンパ節)も切除します。胃がんでは胃全摘術または幽門側胃切除術とD2リンパ節郭清が標準的な術式とされており、リンパ節転移が疑われる症例や進行がんに対して行われます。大腸がんでも、がんのある腸管に流入する血管に沿ったリンパ節を切除することで、より広範囲な郭清が可能となります。

D3郭清の適応と注意点

D3郭清は最も広範囲な郭清レベルで、血管の根元にあるリンパ節(主リンパ節)まで切除します。大腸がんにおいて、リンパ節転移が確認された症例や進行がんに対して実施されることが多く、根治性の向上が期待される一方で、手術時間の延長や合併症リスクの増大というデメリットもあります。胃がんにおいては、D2を超える拡大郭清として非定型手術に分類され、慎重な適応判断が求められます。


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がんの種類別郭清レベル選択基準

胃がんにおける郭清レベルの決定

胃がん治療ガイドライン第6版では、腫瘍の深達度とリンパ節転移の有無に基づいて郭清レベルを決定することが推奨されています。cT1N0腫瘍(早期がんでリンパ節転移なし)に対してはD1またはD1+郭清が適応され、cN陽性またはT2以深の腫瘍に対してはD2郭清が原則として行われます。

特に注目すべきは、胃の切除範囲とリンパ節郭清範囲がリンクして捉えられるようになったことです。胃全摘術のD2郭清では、D1(No.1~7)にNo.8a、9、10、11p、11d、12aを追加し、幽門側胃切除術のD2郭清では、D1(No.1、3、4sb、4d、5、6、7)にNo.8a、9、11p、12aを追加します。

大腸がんでの郭清レベル判断

大腸がんにおけるリンパ節郭清は、がんの進行度と部位に応じて決定されます。基本的に、画像検査上でリンパ節転移が疑われる場合(N1以上)にはD3郭清が推奨され、転移がない場合でも、粘膜下層から筋層への浸潤(SM~MP浸潤)があればD2郭清、筋層を超える浸潤(MP浸潤以上)があればD3郭清が行われることが一般的です。

大腸がんの特徴として、リンパの流れる方向に沿って血管の根元に向かって段階的に郭清範囲を決定することがあります。結腸がんでは、がんから口側・肛門側にそれぞれ約10センチメートル、直腸がんでは口側10センチメートル、肛門側2~3センチメートルの範囲で腸管を切除することが標準的です。

センチネルリンパ節生検の最新動向

近年、リンパ節郭清の縮小化を目指す取り組みとして、センチネルリンパ節生検が注目を集めています。この手法は、がん細胞が最初に到達する可能性が高いリンパ節(センチネルリンパ節)を特定し、そこに転移がなければ他のリンパ節にも転移がないと判断して、不要な郭清を避ける方法です。

乳がん治療においては、センチネルリンパ節生検が標準的な手術方法として確立されており、偽陰性率は5~10%程度と報告されています。さらに、ACOSOG Z0011試験の結果では、センチネルリンパ節転移が2個以下であれば、追加のリンパ節郭清を行わなくても治療成績に差がないことが示され、より多くの患者さんに適用される可能性が広がりました。

2025年以降、婦人科悪性腫瘍においても、日本婦人科腫瘍学会主導の後方的臨床研究が進行予定であり、センチネルリンパ節生検の適応拡大が期待されています。

手術合併症とリスク管理

リンパ浮腫の発生機序と対策

リンパ節郭清の主要な合併症として、リンパ浮腫があります。リンパ系は組織液を心臓に還す役割を担っているため、リンパ節郭清を行うとリンパ液の流れが滞り、手術部位の浮腫が生じることがあります。乳がんの腋窩リンパ節郭清後の上肢リンパ浮腫の発症率は11~27%と報告されており、患者さんの生活の質に大きな影響を与える可能性があります。

リンパ浮腫の予防には、術後早期からの適切なリハビリテーション、感染予防、重い物を持つことの制限、圧迫療法などが効果的です。早期発見のためには、術前と比較して腕回りが10mm以上太くなった場合にリンパ浮腫の発症を疑い、専門医に相談することが重要です。

その他の合併症と管理方法

リンパ節郭清に伴う合併症には、術後感染症(5~14%)、神経障害による疼痛やしびれ感(80%)、肩関節の運動障害(17%)などがあります。これらの合併症を最小限に抑えるため、手術手技の向上、術前・術後の適切な管理、早期リハビリテーションの導入が重要です。

特に注意すべき合併症として蜂窩織炎があります。リンパ浮腫により循環が悪化した部位に細菌感染が起きると、急速に炎症が広がり、高熱や皮下組織の腫脹を来すことがあります。この場合、速やかな医療機関受診と抗生物質による治療が必要となります。

術式選択における個別化医療の重要性

現代のがん治療において、画一的な治療ではなく、患者さん一人ひとりの病状、年齢、併存疾患、生活の質への影響を総合的に考慮した個別化医療が重視されています。リンパ節郭清レベルの選択においても、治癒率の向上と術後の生活の質のバランスを慎重に検討することが求められます。

術前の画像診断技術の向上により、リンパ節転移の予測精度が高まっていますが、依然として術中の迅速病理診断や術者の経験に基づく判断が重要な役割を果たしています。疑わしい場合には、より確実な郭清を行うことが原則とされています。

最新の研究動向と将来展望

リンパ節郭清の分野では、分子生物学的手法を用いた転移リスクの予測、ロボット支援手術による精密な郭清、術中ナビゲーション技術の活用など、様々な技術革新が進んでいます。また、免疫療法や分子標的治療の発展により、外科的治療と薬物療法の最適な組み合わせについても活発な研究が行われています。

今後は、がんの生物学的特性をより詳細に解析し、患者さんごとに最適化された治療戦略の確立が期待されます。リンパ節郭清においても、必要最小限の範囲で最大の効果を得るための個別化アプローチがさらに発展していくものと考えられます。

患者さんとご家族へのアドバイス

がんの診断を受けた際、リンパ節郭清レベルについて担当医と十分に話し合うことが重要です。手術の目的、期待される効果、起こりうる合併症、術後の生活への影響について詳しく説明を受け、不明な点があれば遠慮なく質問しましょう。

また、術後のリハビリテーションや合併症の予防についても、医療チームと連携して取り組むことが大切です。定期的な経過観察を受け、異常を感じた場合には早めに相談することで、より良い治療結果を得ることができます。

まとめ

がん治療におけるリンパ節郭清レベル(D1・D2・D3)は、がんの種類、進行度、患者さんの状態に応じて慎重に選択される重要な治療要素です。

センチネルリンパ節生検をはじめとする低侵襲手術の発展、術後合併症の予防・管理技術の向上により負担の少ない治療選択肢が増えています。

参考文献・出典情報

 

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

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なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

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