04.大腸・直腸がん

大腸という器官の働きとがん発生のメカニズム

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大腸という器官の働き

大腸は消化管の一部であり、その末端に位置する器官です。簡単にいえば食物の最終処理を行っています。小腸が5メートルあまりなのに比べ、大腸は約150~160センチとそう長い器官ではありませんが、太さが小腸にくらべて数倍あることから大腸といわれるようになりました。

大腸は、大きく結腸と直腸に分けられます。結腸はさらに5区分に分かれて、口側から時計回りの方向に盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸と名前がついています。

では具体的にそれらの部位はどんな働きをしているのでしょうか。

口から入った食べ物は胃と小腸で消化・吸収されます。栄養が吸収されたあと、その残りが大腸に送りこまれると大腸の右半分で大量の水分が吸収され、液状性のものがしだいに泥状化されていきます。

泥状化されたものはが右結腸(上行・横行結腸) から左結腸(下行・S状結腸) に送りこまれます。その途中、水分をさらに吸収することで3~4倍に濃縮され、これに腸粘膜から分泌された粘液、大量の腸内細菌(死菌をふくめて糞便の約3分の1を占めます)が一塊(ひとかたまり)となって便となり、S状結腸、下行結腸に徐々に溜まって半固形の状態になります。

そこで一定の量が溜まると一気に直腸に送りこまれて直腸内の圧力が高まります。圧力が高まると便意が脳に伝わり、脳からの指令(腹筋、骨盤筋を収縮させて腹圧を高める)と自動的な直腸・肛門反射が起こって直腸が収縮し、同時に肛門括約筋がゆるみ、肛門からの排便となります。

通常は、食後数時間から12時間以内にほとんどが小腸から大腸に送りこまれ、12~16時間でS状結腸、直腸に達して排便が起こります。これがおおまかな大腸の働きです。

■大腸にできる悪性腫瘍とは?

大腸がんは、先に述べた部位に合わせて結腸がんと直腸がんに分けられます。なお、結腸がんはその発生部位によって盲腸がん、上行結腸がん、横行結腸がん、下行結腸がん、S状結腸がんにさらに分類されます。

直腸がんは(S状結腸直腸)境界部がん、さらに上部直腸と下部直腸の直腸がんに分けられますが、患者に伝わるときはここまでの区分はされず、どの部位であっても「直腸がん」と診断されることになります。

大腸がんのうち、直腸のがんが一番多く約半数を占めます。その次に多いのがS状結腸がんで3割あまりを占めます。

悪性腫瘍にはがんのほかに「肉腫」と呼ばれるものがあります。同じ悪性でも一般に「がん」と呼ばれるものと「肉腫」と呼ばれるものは別です。

肉腫は大腸の粘膜でないリンパ腺や筋肉、血管などの非上皮性の組織から出たもので悪性リンパ腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫などがありますが、数は「がん」よりも少ないです。
また、肛門に近いところに黒色肉腫(メラノーマ)というものができることがあります。ほくろのがんと似たものですが、非常に悪性度が強く治りにくい腫瘍であることが特徴です。

このほかにカルチノイドというものがあります。直径が0.5~2センチくらいのもので、直腸によく見られます。非常にゆっくり成長して大きくなると、がんのように転移するものがあり、悪性腫瘍=「がん」に近いものです。直径が1センチを超えるように成長するとがんとみなして切除が必要です。

■大腸がんはどのようにして発生するのか

まず、ほとんどの大腸がんは腸の表面にある粘膜に起こります。粘膜は上皮細胞という細胞で構成されていますが、細胞にはDNAがあります。そのDNAの一部が損傷されたり、異常が起きたりすることで細胞の異常増殖が起こります。このように変化した細胞ががん細胞です。ふつうの細胞は異常な増殖はしません。

がん細胞は抑制がきかず、細胞が限りなくどんどん増え、腫瘍を形成し、時間とともに大きく発育し、これが周辺の組織に侵入していきます。またこの細胞がリンパ管や血管の中に入ってそこから身体の他の部分へどんどん飛び火して定着し、そこで増悪します(これを転移といいます)。

■大腸がんの特徴

大腸がんは「がん細胞」であっても、さほど悪性度が高くない腺がんであることが多いです。他の消化器(胃や膵臓、肝臓など)のがんとくらべて発育が遅いので、大きくなるのに1~2年かかるものが少なくありません。

また最初から広い範囲に広がることはなく、一か所で大きくなる傾向が強いので、その部分を切除すれば、がんの細胞を全部取りきれる可能性が高いことから、外科的に治療しやすいがんと認識されています。

しかし、もちろん例外もあり、1~3パーセントの大腸がんは非常に発育が早く周囲に広がる悪性度の強いものがあって、がんを発見して手術をしても半年から1年で死に至るものもあります。

大腸がんは1O歳代にもまれに見られますが、5O歳代から急に増え、年齢とともに増加します。4O歳代から急増する胃がんにくらべて、やや高年齢者に多く見られます。なお、近年、大腸がんはとても増えていますが、その多くはS状結腸がんで、食事の内容の影響が考えられます。

便は普通、S状結腸にたまっていき、ある程度たまると一気に直腸に送りこまれて便意を催し、排便反射が起こって排便となります。したがってS状結腸は便が一番長く接触するところだといえます。ここで便が腐敗しやすい状況だと粘膜もダメージを受けやすいのです。このようなことから食事内容と関係が深いことは間違いありません。

以上、大腸がんについての解説でした。

がんと診断されたあと、どのような治療を選び、日常生活でどんなケアをしていくのかで、その後の人生は大きく変わります。

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