がん専門のアドバイザー、本村です。
当記事では大腸がんの手術時の入院期間について解説しています。
大腸がんの「手術」方法には主に3種類あります。それぞれ体への負担が異なるため、入院期間(日数)には差があります。
どんな手術を受けるかは、ステージ(がんの進行状況)や体の状態によりますが、必ず医師から事前に説明があるので、どんな手術を受けるのか把握しておくことが大切です。
1.内視鏡治療の場合
内視鏡治療はがん腫瘍(ターゲットとするがんの塊)に金属製の輪をかけて、電流を流して焼き切る方法です。これはステージ0~1の早期の大腸がんに対して行われる治療で、大きな傷もなく行えるため基本的には「日帰りの外来」で行われます。
2.開腹手術の場合
早期がんであってもリンパ節転移が疑わる場合や、ステージ2以上の進行がんでは開腹手術が行われます(大腸を超えて転移がある場合は手術ができない場合があります)。
がんのある部分とリンパ節を広く切除するため傷は広く、体へのダメージはありますが、手術を行う医師が目で状態をしっかり把握して切除でき、取り残しや手術のミスが少ないことも特徴の1つです。
開腹手術を行う場合の入院期間はおよそ10日間です。
3.腹腔鏡手術の場合
切除範囲は開腹手術と同じですが、お腹を切開せず、おなかにいくつかの穴を開け、そこから手術に必要な器具を挿入して内視鏡・モニターをみながら手術を行う方法です。
特殊な技術であるため、どの病院・医師でも実施できるわけではなく、熟練度が求められるため経験値は重要な要素です。この腹腔鏡手術は1990年代からはじまり、現在では大腸がんのおよそ30%が腹腔鏡手術で行われています。
腹腔鏡手術を行う場合の入院期間はおよそ一週間です。
以上、大腸がんの手術についての解説でした。