
抗がん剤治療中の人の多くが訴える症状の1つが、倦怠感です。
倦怠感とは、エネルギーの減少にともなう疲労や重苦しい感覚のことです。身体的なもの(だるい、疲れたなど)や、精神的なもの(集中できない、やる気が起きないなど)があります。症状が強まると起きていることが困難になり、日常生活に支障をきたします。
抗がん剤による倦怠感は、薬の作用が正常な細胞も破壊することで起こります。がんの進行度や患者さんの全身状態なども影響します。また治療回数を重ねるごとに、症状が重くなる傾向があるようです。
倦怠感に対しては、治療薬がなく、原因を取り除くことが唯一の方法になります。最近では、じっと横になっているより、軽く体を動かす方が、倦怠感が軽くなることが分かっています。できるだけ体を動かすよう努めることが大事です。

