転移性腎臓がんには、非常に急速に進行するものと、比較的ゆっくり進行するものがあります。それを予測するためのリスク分類として、世界的によく使われているのが、「MOtzer(モッツァ)スコア」です。
最も進行が速いのがプアリスクで、サイトカイン療法の効果不良が予想されます。MOtzerスコアは現在も薬を選ぶときの参考とされています。
<MOtzerスコア>
①腎臓がん診断から転移が見つかって全身治療が始まるまでの期間が1年以内
②貧血(ヘモグロビン低値)
③高カルシウム血症
④高LDH(乳酸脱水素酵素)
⑤PS(パフォーマンス・ステータス=身の回りのことができるなどの全身症状の指標)不良
※上の5項目を危険因子とし、当てはまる項目がOなら「favorable risk(良好)」、1~2個なら「lntermediate risk(中間リスク)」、3個以上なら「poor risk(プアリスク)」と分類する