27.がんと食事・食材

【2026年更新】がん(癌)とキュウリの関係は?成分と作用はがん予防に効果があるか?

がん(癌)とキュウリ

こんにちは。がん治療専門アドバイザー、本村ユウジです。

キュウリは夏野菜の代表格として親しまれていますが、「世界で最もカロリーが低い果実」としてギネス記録に登録されていることから、栄養がないと誤解されがちです。

しかし近年の研究により、キュウリに含まれる成分にがん細胞の増殖を抑制する作用があることが明らかになってきました。この記事では、キュウリとがんの関係について、最新の科学的知見をもとに解説していきます。


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キュウリとがんの関係を考える視点

がん予防において重要なのは、単一の食品に頼るのではなく、バランスの取れた食生活全体を考えることです。その中で、キュウリは95%が水分であるという特性を持ちながら、いくつかの注目すべき成分を含んでいます。

アメリカ国立がん研究所が1980年代に発表した「デザイナーフーズ・ピラミッド」では、約40種類のがん予防効果が期待できる食品がリストアップされましたが、キュウリ自体は上位には入っていません。しかし、同じウリ科の野菜に含まれる成分として、ククルビタシンという物質が注目を集めています。

重要なのは、キュウリを含む野菜を日常的に摂取することで、体内の抗酸化環境を整え、がん細胞が発生しにくい状態を維持することです。厚生労働省は1日350gの野菜摂取を推奨しており、その中にキュウリのような水分の多い野菜を含めることで、無理なく目標量に近づけます。

キュウリに含まれる抗がん成分

ククルビタシンの研究と抗がん作用

キュウリの皮に含まれる苦み成分がククルビタシンです。これはウリ科植物特有のステロイドの一種で、トリテルペンに属します。通常のキュウリでは含有量が少ないため苦みを感じることはほとんどありませんが、栽培環境によっては多く生成されることがあります。

中国農業科学院の研究チームが2014年にサイエンス誌に発表した論文では、キュウリの苦味成分の合成メカニズムが解明され、11の遺伝子が関わっていることが明らかになりました。この研究により、ククルビタシンの合成制御が可能になれば、将来的に抗がん剤の開発に役立つ可能性が示されています。

現代医学の研究では、ククルビタシンにがん細胞の増殖を抑制する作用があることが確認されています。特にククルビタシンB、C、D、E、I、Qなどの種類について、抗がん作用の研究が実施されています。動物実験レベルでは、ククルビタシンCに抗がん作用があることが報告されており、他の抗がん剤との併用も可能とされています。

ただし、ククルビタシンは多量に摂取すると腹痛や下痢などの食中毒を起こす可能性があります。食用のウリ科野菜は品種改良によってククルビタシンの含有量が抑えられていますが、異常に苦いキュウリは食べないようにする必要があります。

その他の抗酸化成分とファイトケミカル

キュウリには、ククルビタシン以外にも複数の抗酸化物質が含まれています。

フィセチンは、キュウリに比較的多く含まれるフラボノイドの一種です。神経細胞を保護し、記憶力を向上させる働きが研究で確認されており、アルツハイマー病予防への効果が期待されています。また、試験管試験と動物実験の段階ですが、抗がん作用があることも報告されています。フィセチンはサーチュイン活性化物質として、長寿遺伝子への影響も注目されています。

リグナンは植物性エストロゲンとして知られる成分で、体内では抗エストロゲン作用を持ちます。このため、乳がんや卵巣がんの予防に役立つ可能性が指摘されています。

ルテオリンもフラボノイドの一種で、フラボノイドの中では最も強い抗アレルギー作用と抗炎症作用を持つとされています。慢性的な炎症はがんのリスクを高めることが知られていますが、ルテオリンにはミトコンドリアの活動による酸化作用を利用した細胞死を促す抗がん作用があることが報告されています。

イソクエルシトリンは、抗酸化作用や免疫力を高める働きがあるとされるフラボノイドです。キュウリにはこれらの成分が少量ずつ、しかし多種類含まれているのが特徴です。


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キュウリの主な栄養成分と健康効果

日本食品標準成分表(2020年版八訂)に基づくキュウリ100gあたりの主な栄養成分は以下の通りです。

栄養成分 含有量(100gあたり) 主な働き
エネルギー 13kcal 低カロリー食品として体重管理に適している
水分 95.4g 水分補給、体内の熱を下げる
βカロテン 330μg 体内でビタミンAに変換、抗発がん作用、免疫賦活作用
ビタミンC 14mg 抗酸化作用、コラーゲン合成、免疫機能維持
ビタミンK 34μg 血液凝固、骨の健康維持
ビタミンE 0.3mg 脂質の酸化抑制、細胞の健康維持
カリウム 200mg ナトリウム排出、血圧調整、むくみ解消
カルシウム 26mg 骨や歯の形成、筋肉の収縮調整
食物繊維 1.1g(総量) 腸内環境の改善、便秘予防

キュウリの水分含有率は約95%と高く、夏場の水分補給に適しています。1回分約120gを食べるだけで、水をグラス1杯飲むのと同じくらいの水分補給ができます。さらにカリウムなどの電解質も含まれているため、熱中症対策としても有効です。

βカロテンは、体内でビタミンAに変換され、粘膜や皮膚の健康維持、視力維持、呼吸器系統を守る働きがあります。抗発がん作用や免疫賦活作用も知られています。キュウリを食べる際は、栄養が凝縮されている皮やタネも一緒に食べることで、これらの栄養素をより効果的に摂取できます。

カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出する働きがあり、高血圧予防に効果的です。また、利尿作用により体内の水分量を調節し、むくみの解消にも役立ちます。キュウリ1本(約100g)には、1日の推奨摂取量の約13%のカリウムが含まれています。

ビタミンKは骨の健康に欠かせない栄養素で、カルシウムを骨に沈着させるのを促進します。また、血液凝固を助ける働きもあります。キュウリには1日の推奨摂取量の約19%のビタミンKが含まれており、脂溶性ビタミンなので油と一緒に摂ると吸収率が高まります。

シトルリンは、スイカから発見されたアミノ酸で、ウリ科の植物に多く含まれています。キュウリには100gあたり5.0~9.6mg程度のシトルリンが含まれており、血管の機能維持に関係していると考えられています。

がん予防の観点からみたキュウリの位置づけ

がん予防において、キュウリは補助的な役割を果たす食品と位置づけることができます。キュウリ単独で劇的な抗がん効果を期待するのではなく、野菜全体の摂取量を増やす手段の一つとして活用することが現実的です。

国立がん研究センターをはじめとする研究グループが定めた「日本人のためのがん予防法」では、禁煙、節酒、食生活、身体活動、適正体重の維持という5つの健康習慣が推奨されています。食生活においては、野菜や果物の不足が食道がんのリスクを上げることが分かっています。

キュウリは、生でそのまま食べられる手軽さがあり、クセのない味わいで子どもから高齢の方まで受け入れやすい野菜です。この特性を活かして、日常的に野菜摂取量を増やすことができます。

抗酸化物質の摂取という観点では、キュウリだけでなく、トマトのリコピン、ニンジンのβカロテン、ブロッコリーのスルフォラファンなど、さまざまな野菜から異なる種類の抗酸化物質を摂取することが重要です。多様な色の野菜を食べることで、異なる作用を持つファイトケミカルをバランスよく摂取できます。

慢性的な炎症ががんのリスクを高めることが知られていますが、キュウリに含まれるフラボノイドやトリテルペンは、炎症の原因となる酸化ストレスに効果的であることが研究で示されています。日常的にこれらの成分を摂取することで、体内の炎症を抑える環境づくりに貢献できます。


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キュウリを効果的に摂取する方法

調理方法のポイント

キュウリは生で食べるのが基本ですが、調理方法によって栄養価を高めることができます。

ぬか漬けにすることで、ぬかに含まれる有効成分を吸収し、ビタミンB1が約9倍、カリウムとビタミンKが約3倍、ビタミンCが約1.5倍になります。発酵食品としての利点も加わり、腸内環境の改善にも役立ちます。

生で食べる場合は、水溶性の栄養素であるカリウムやビタミンCを逃さずに摂取できます。サラダや酢の物として食べる際、塩の量は控えめにして、水気は軽く絞る程度にすることで、栄養素の流出を最小限に抑えられます。

ビタミンKの吸収率を高めるには、油と一緒に摂取するのがポイントです。オリーブオイルやごま油を使ったドレッシングと組み合わせることで、脂溶性ビタミンの吸収が促進されます。オリーブオイルには抗酸化作用のあるビタミンEやポリフェノールも含まれているため、がん予防の観点からも推奨されます。

キュウリの両端を少し切り落とし、端部分の皮をむくことで苦みが抑えられます。板ずり(まな板の上でキュウリを塩で転がす)は、青臭さを消すのに効果的です。

ククルビタシンは水溶性成分なので、異常に苦いキュウリに当たった場合は、水に30分ほどさらすことで苦みを取り除くことができます。ただし、あまりに苦みが強い場合は食べるのをやめることをおすすめします。

選び方と保存法

新鮮で栄養価の高いキュウリを選ぶポイントは以下の通りです。

全体的に緑色が濃く、つやがあるものを選びます。色が濃すぎるものは避け、肩が盛り上がっていて張りがあり、しっかりと重みを感じるものが良質です。イボが尖っていて、太さが均一なものを選びましょう。曲がりは味に影響しません。

保存方法については、キュウリは夏野菜であり風が苦手です。ウリ科の野菜は風が当たる冷蔵庫の環境には適していないため、頭を上にして涼しいところに保管するのが理想的です。

冷蔵庫に入れる場合は、乾燥を防ぐためにビニール袋に入れて口を縛り、野菜室で保存します。厚手の布に巻くと、より効果的に保存できます。冷蔵保存することで、新鮮な状態を長く保つことができます。

キュウリは低温障害を起こしやすいため、5℃以下の温度では傷みやすくなります。冷蔵庫の野菜室(通常7~10℃程度)での保存が適しています。

キュウリとがん予防に関する注意点

キュウリを含む食事とがん予防について、いくつかの注意点があります。

まず、キュウリだけでがんを予防できるわけではありません。バランスの取れた食事全体の中で、野菜の一つとして摂取することが重要です。特定の食品に偏ることなく、多様な野菜や果物、全粒穀物、魚、豆類などをバランスよく食べることが、がん予防につながります。

キュウリは体を冷やす性質が強い夏野菜です。冷え性を自覚している方は、特に寒い時期には食べ過ぎに注意が必要です。温かい料理と組み合わせたり、常温で食べるなどの工夫をするとよいでしょう。

カリウム含有量が多いため、腎臓に負担がかかっている方や透析を受けている方は、医師や管理栄養士に相談の上、摂取量を調整する必要があります。

ククルビタシンの抗がん作用については、現時点では主に動物実験レベルでの研究結果です。人間への効果や適切な摂取量については、今後のさらなる研究が必要です。キュウリを食べることでがんが治るというような期待は持たず、日常的な健康維持の一環として位置づけることが大切です。

また、「キュウリはビタミンCを壊す」という俗説がありますが、これは誤りです。キュウリに含まれるアスコルビン酸酸化酵素は、還元型ビタミンCを酸化型に変える働きがありますが、酸化型も体内でビタミンCとして機能するため、栄養価は失われません。安心して他の野菜と組み合わせて食べることができます。

がん患者さんが治療中にキュウリを食べる場合、体調や治療の状況によっては生野菜の摂取を控えるよう指導されることがあります。免疫力が低下している時期には、医療チームの指示に従うことが重要です。

キュウリを含む食生活の改善は、がん予防の一部であり、定期的ながん検診の受診、禁煙、適度な運動、適正体重の維持といった他の予防策と組み合わせることで、より効果的ながん予防につながります。

食事だけでなく、生活習慣全体を見直すことが、がんになりにくい体づくりの基本です。キュウリのような身近な野菜を上手に活用しながら、健康的な生活を続けていくことが大切です。

参考文献・出典情報

  1. SciencePortal China「苦味キュウリの秘密が明らかに、がん治療に応用も」
  2. Wikipedia「ククルビタシン」
  3. 漬けるドットコム「きゅうりについてのあれこれ」
  4. Harper's BAZAAR「きゅうりに栄養がないのは嘘!? 栄養価と驚きの12の健康効果を解説」
  5. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
  6. 健康長寿ネット「がん予防のための食事とは」
  7. からだケアナビ「がんのリスクを防ぐ食べ物・飲み物とは」
  8. 総合南東北病院「がんを予防するために食べたい野菜」
  9. ふるなび「きゅうりに栄養がないはウソ!栄養価や効能・調理方法を紹介」
  10. コアパレット「きゅうりに栄養がないって本当?含まれる栄養素や期待できる効果とは」

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

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