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17.膵臓がん

【2026年更新】膵臓がん「膵尾側膵切除手術」の合併症とリスクを詳しく。膵瘻・後遺症・術後管理まで

膵臓の構造

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膵尾側膵切除術とは

こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。

膵臓がんが膵臓の体部や尾部に発生した場合に実施される膵尾側膵切除術(膵体尾部切除術)は、膵臓の左側部分を切除する手術です。

膵臓は胃の後ろに位置する細長い臓器で、頭部・体部・尾部の3つの部分に分けられます。このうち体部や尾部にがんができた場合、膵尾側膵切除術が標準的な根治手術として選択されます。

膵体尾部切除術では、膵臓の体部から尾部にかけての部分と、隣接する脾臓を一緒に摘出するのが一般的です。脾臓に血液を送る脾動脈と、脾臓から血液が戻る脾静脈は同時に膵体尾部の血流も担っているため、これらの血管を根部で処理して膵臓と脾臓をまとめて摘出します。

膵尾側膵切除術で起こる主な合併症

膵臓の手術は、消化器外科の手術の中でも特に合併症の発生率が高い手術として知られています。2025年の最新データによると、膵体尾部切除術の合併症発生率は30~40%程度とされています。

膵瘻(すいろう)の発生と重症度

膵尾側膵切除術における最も重要な合併症が「膵瘻(すいろう)」です。これは膵臓を切り離した断端から膵液が漏れ出す状態を指します。

膵液には強力な消化酵素が含まれており、タンパク質や脂肪を分解する作用があります。この膵液が漏れると、周囲の組織を溶かして様々な問題を引き起こします。

膵瘻の発生頻度は施設や患者さんの状態によって大きく異なり、報告では約5~60%と幅があります。2025年時点では、臨床的に問題となる膵瘻(追加治療や入院期間の延長を必要とするもの)の発生率は、専門施設で約20%程度とされています。

膵瘻が発生すると、以下のような合併症につながる可能性があります。

まず、漏れた膵液によって周囲の血管が傷害されることがあります。膵臓の周囲には上腸間膜動脈などの太い血管が走行しており、膵液によってこれらの血管壁が溶かされると大出血を起こす危険性があります。このような出血は生命に関わる重篤な状態となることがあります。

また、膵液が腹腔内に貯留すると膿瘍(のうよう)を形成します。これは腹腔内に膿がたまる状態で、高熱や強い腹痛を引き起こし、敗血症という全身性の感染症につながることもあります。

仮性嚢胞の形成

膵瘻に引き続いて発生する合併症の一つが「仮性嚢胞(かせいのうほう)」です。

仮性嚢胞は、周囲組織としっかり境界された膵液のたまりです。小さなものであれば時間の経過とともに自然に治癒することもあります。しかし感染を併発すると腹腔内膿瘍へと進展します。

腹腔内膿瘍が発生すると、38度以上の高熱や炎症反応の増加が見られます。このような場合、溜まった膿を体外に排出する処置が必要になります。

通常は超音波検査やCT検査でガイドしながら、体外から針を刺してチューブを留置します(経皮的ドレナージ)。しかし状況によっては、開腹手術によるドレナージが選択されることもあります。


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ドレーン管理の重要性

膵瘻が発生した場合、適切なドレナージ(排液)が非常に重要です。漏れた膵液を確実に体外に排出できれば、時間の経過とともに膵瘻は治癒していきます。

ドレーンの留置位置

膵体尾部切除術では、通常、複数のドレーンを留置します。標準的には以下の3箇所にドレーンを配置します。

1箇所目は膵臓の上縁部分です。ここは膵断端に近い位置で、膵液漏れを早期に検出するために重要です。

2箇所目は膵臓の断端付近です。切離した膵臓の断端から直接膵液が漏れ出すことが多いため、この部位のドレナージは特に重要です。

3箇所目は左横隔膜の下の深い部分です。膵体尾部は腹腔内の奥深い位置にあり、左横隔膜の下のスペースに液が貯留しやすいため、この部位にもドレーンを配置します。

これらのドレーンは、手術時に腹腔内に挿入され、皮膚から体外に出して固定されます。ドレーンの先端が門脈壁や上腸間膜動脈壁、横隔膜に突き当たらないよう、慎重に位置を調整します。

ドレーンの観察項目

術後は、ドレーンからの排液の性状や量を毎日測定し、記録します。

排液の色が透明から淡黄色であれば通常の腹水ですが、混濁していたり膿性の場合は感染を示唆します。また排液が血性の場合は出血が疑われます。

排液量も重要な指標です。膵瘻が発生すると排液量が増加します。また排液中のアミラーゼ値を測定することで、膵液が混入しているかどうかを判定できます。

ドレーンの固定状態も毎日確認します。ドレーンが抜けてしまったり位置がずれたりすると、適切なドレナージができなくなり、腹腔内に膵液や膿が貯留する危険性があります。

ドレーンの抜去時期

合併症がなく経過が順調であれば、ドレーンは術後3~5日目頃に抜去されます。最近の傾向として、ドレーンは早期に抜去する方向になっています。これは長期留置による逆行性感染などの弊害を避けるためです。

ただし膵瘻が発生した場合は、膵液の漏れが治まるまでドレーンを留置し続ける必要があります。膵瘻が長期化する場合や感染を伴う場合は、透視下でドレーンを交換し、1週間目頃からドレーンの洗浄を行うこともあります。


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消化吸収障害とその対応

膵臓は消化酵素を含む膵液を分泌して食物の消化を助ける重要な役割を果たしています。膵体尾部切除術では膵臓の一部を切除するため、術後に膵液の分泌量が低下します。

消化吸収障害の症状

膵液の分泌量が減少すると、食物の消化・吸収が不十分になります。特に脂肪の消化能力が低下し、以下のような症状が現れることがあります。

下痢は代表的な症状です。消化されなかった脂肪分が便に混ざることで、軟便や下痢になりやすくなります。

脂肪便も特徴的な症状です。消化されなかった脂肪が便に多く含まれるため、便が白っぽく油っぽい性状になることがあります。

これらの症状により、体重減少や栄養不良につながることもあります。

消化吸収障害への治療

消化吸収障害に対しては、以下のような治療を行います。

膵消化酵素剤の内服が基本的な治療です。食事の際に膵消化酵素剤を服用することで、不足している消化酵素を補います。これにより脂肪の消化・吸収が改善されます。

食事内容の調整も重要です。脂肪制限食として、脂肪の摂取量を減らした食事にすることで、消化吸収障害の症状を軽減できます。

下痢に対しては、下痢止めの薬を内服します。ただし単に下痢を止めるだけでなく、膵消化酵素剤の服用や食事調整を併せて行うことが大切です。

自律神経切除による下痢

膵臓の手術では、膵臓周辺のリンパ節や組織を一緒に切除します。この際、腸に向かう自律神経を切除することがあります。

腸の運動は自律神経によって調節されています。この神経が切除されると、腸の運動機能に変化が生じることがあります。

自律神経が切除されると、腸の運動が活発になりすぎることがあります。その結果、高度な下痢症状が出現することがあります。

このような下痢に対しても、下痢止めの内服で対応します。ただし症状が強い場合は、複数の薬を組み合わせて使用することもあります。

糖尿病の発症・悪化

膵臓にはもう一つ重要な機能があります。それはインスリンというホルモンを分泌して血糖値を調節する内分泌機能です。

膵体尾部切除術は、膵頭十二指腸切除術と比べて切除する膵臓の範囲が大きくなります。そのため術後に糖尿病を発症したり、既に糖尿病がある患者さんでは血糖コントロールが悪化したりすることがあります。

2025年の報告によると、膵体尾部切除術後に新規に糖尿病を発症する割合は約60%とされています(膵頭十二指腸切除術後では約10%程度)。

術後は定期的に血糖値をチェックし、必要に応じて食事療法や内服薬、インスリン注射などの治療を行います。糖尿病発症のリスクが高い患者さんには、内分泌代謝内科での専門的な治療介入が行われることもあります。

脾臓摘出による影響

膵体尾部切除術では、通常、脾臓も一緒に摘出されます。脾臓は免疫機能において重要な役割を果たしている臓器です。

脾臓を切除すると、特定の細菌に対する抵抗力が低下する可能性があります。特に肺炎球菌などの莢膜を持つ細菌による感染症のリスクが高くなります。

このため脾臓摘出後は、肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されています。ワクチン接種により、肺炎球菌による重症感染症のリスクを減らすことができます。

なお良性腫瘍や低悪性度腫瘍が対象の場合は、脾臓を温存する術式(脾臓温存膵体尾部切除術)が選択されることもあります。この術式では、膵臓と脾動脈・脾静脈との間を慎重に剥離して膵臓だけを切除し、脾臓を温存します。

手術費用と経済的サポート

膵体尾部切除術を含む膵臓の手術は、治療費が高額になることがあります。

手術・入院費用の目安

膵体尾部切除術の場合、手術費用と入院費用を合わせた総額(保険適用前の医療費)は、150万円~200万円程度となることが一般的です。

3割負担の場合、単純計算では45万円~60万円程度の自己負担となります。ただし実際には、高額療養費制度を利用することで自己負担額を抑えることができます。

高額療養費制度の活用

高額療養費制度は、1か月間(同一月内)にかかった医療費の自己負担額が一定の限度額を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。

自己負担限度額は所得や年齢によって異なります。例えば、年収約370万円~約770万円の方の場合、自己負担限度額は月額約8万~9万円程度(多数回該当の場合は約4万4千円)となります。

事前に「限度額適用認定証」を取得して医療機関に提示すれば、窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。限度額適用認定証は、加入している健康保険(協会けんぽ、健康保険組合、国民健康保険など)に申請して取得します。

なお高額療養費制度の対象となるのは、保険診療の費用のみです。差額ベッド代(個室料)や食事代、保険適用外の治療費などは対象外となります。

入院期間

合併症がなく順調に経過した場合、膵体尾部切除術の入院期間は10日~14日程度です。ただし膵瘻などの合併症が発生した場合は、治療のため入院期間が延長します。

膵瘻が発生しても軽度であれば、1~2週間程度の入院延長で済むことが多いですが、重症の場合は数週間以上の治療を要することもあります。

最新の手術技術の進歩

2025年現在、膵臓手術の分野でも技術革新が進んでいます。

腹腔鏡下手術とロボット支援手術

従来は大きく開腹して行っていた膵体尾部切除術ですが、近年は腹腔鏡下手術も普及してきています。腹腔鏡下手術では、5mm~10mm程度の小さな創を5~6箇所作り、そこから内視鏡と手術器具を挿入して手術を行います。

腹腔鏡下手術のメリットは、創が小さいため術後の痛みが少なく、回復が早い可能性があることです。ただし膵臓は腹腔内の奥深い位置にあり、周囲に重要な血管が多く走行しているため、手術には高度な技術が必要です。

また一部の施設では、手術支援ロボットを用いたロボット支援下手術も導入されています。2020年から膵体尾部切除にロボット支援手術が導入され、2023年からは膵頭十二指腸切除にも適用されるようになりました。

ロボット支援手術は、従来の腹腔鏡手術よりも精密な操作が可能とされています。ただし従来の開腹手術と比較した優位性については、今後さらなる検討が必要とされています。

脾臓温存手術の発展

良性または低悪性度の腫瘍に対しては、脾臓を温存する手術も行われています。脾臓を温存することで、免疫機能の維持が期待されます。

北海道大学病院などの研究では、脾臓近傍のリンパ節転移がほとんどないことが示されており、適応を慎重に選択すれば脾臓温存が可能とされています。

術後の経過と生活

退院後の生活

退院時点では、自宅で散歩や家事が可能な程度まで回復しています。それぞれの患者さんの元々の健康状態にもよりますが、通常は退院後2週間程度で、重労働以外の仕事は可能になります。

ただし膵臓を切除しているため、消化機能や血糖値の管理には注意が必要です。

食事管理

膵臓の機能が低下しているため、食事内容に配慮が必要です。

脂肪の多い食事は避け、消化しやすい食品を選ぶようにします。また1回の食事量を少なくして、回数を増やすことも有効です。

膵消化酵素剤は食事の際に必ず服用します。これにより消化吸収を助けることができます。

血糖値の管理

定期的に血糖値を測定し、必要に応じて食事療法や薬物療法を行います。糖尿病が発症した場合は、内分泌代謝内科での継続的な治療が必要になります。

定期的な診察

退院後も定期的に外来を受診し、血液検査や画像検査で経過を観察します。再発の有無や、膵臓機能の状態を確認していきます。

膵臓がん治療の最新動向

2025年に「膵癌診療ガイドライン2025年版」が発行され、膵臓がん治療の最新のエビデンスが示されています。

手術だけでなく、化学療法(抗がん剤治療)も進歩しています。術前化学療法から手術、術後化学療法へとスムーズに橋渡しすることが、再発予防と生存期間延長のために重要とされています。

また患者さんや市民の視点を取り入れた診療が重視されるようになっており、患者会や膵がん教室への参加、高齢患者さんに対する老年医学的評価なども推奨されています。

手術を受ける際の心構え

膵体尾部切除術は、合併症のリスクがある手術です。しかし膵臓がんの治療において、手術は根治を目指せる唯一の方法です。

手術前には担当医から、手術の必要性、予想される合併症、術後の生活への影響などについて十分な説明を受けます。不安な点や疑問点があれば、遠慮せずに質問することが大切です。

また家族や周囲の方のサポートも重要です。手術や入院、その後の通院治療を乗り越えるために、家族や友人、医療スタッフと協力しながら治療に臨むことが望ましいでしょう。

経済的な不安がある場合は、医療ソーシャルワーカーに相談することもできます。高額療養費制度や医療費控除など、利用可能な制度について案内を受けられます。

参考文献・出典情報

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本村ユウジ
本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

共存(引き分け)を望んでも、相手はそれに応じてくれないからです。

幸せな日々、夢、希望、大切な人を守るには勝つしかないのです。

では、がんに勝つにはどうすればいいのか?

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