十二指腸にも稀にがんが発生します。
十二指腸のポリープとは胃と違ってがんへと発展するポリープがありますので、注意が必要です。特に多いのは十二指腸乳頭部がんといって、十二指腸の出口にできるがんです。
ここは肝臓で作られた胆汁が、胆管という管を通って十二指腸に出ていくところです。早期であれば、内視鏡で簡単に切除できますが、大きくなってがんが粘膜の下に潜り胆汁の出口をふさいでしまうと、胆汁の黄色い色素が逆流して体中が黄色くなる黄疸という状態になります。
この黄疸が出るのは検査の観点でいうと幸いなことであり、胆汁の出口は1~2mm程度なのでがんがあまり大きくならないうちに出口をふさいでしまい、病気の早い時期に発見され、手遅れになる前に手術によって治療できる場合が多いです。
十二指腸潰瘍の検査は胃の内視鏡検査をする際に必ず直接見ることができます。胃の内視鏡検査の場合は食道、胃、十二指腸の順番に見ていきますので、正式には"胃カメラ"ではなく"食道・胃・十二指腸内視鏡検査"といいます。