食道がんの根治を目指して化学放射線療法(抗がん剤と放射線での治療)などの手術以外を選択した場合、治療後にがんが残っているなどを原因にがんが再び出てくる場合(再発)があります。食道を残せても、遺残や再発が多いというのが化学放射線療法の弱点だといえます。
そこで再発があったとき、手術や内視鏡治療などを加えて再度治療を行うことをサルベージ治療といいます。サルベージとは救済という意味です。追加治療としては、手術をすることが多く、この場合の手術はサルベージ手術と呼ばれます。
病期によっては根治を目的としないこともある
病期が早い段階であればサルベージ治療を受けること根治を目指しますが病期が進むと、かならずしも根治できず、合併症などで死亡する可能性も高くなります。
サルベージ治療では手術などを加えて根治を目指しますが手術療法と異なるのは、治療法の主体はあくまで、化学放射線療法にあることです。手術などは、追加治療として位置づけられています。
食道がんのサルベージ治療の特徴
化学放射線療法でがんが残存、または再発したらサルベージ治療(手術、または内視鏡治療)。手術で術前や術後に化学放射線療法などを受ける場合、手術が主体でありほかの治療法はあくまで補助。サルベージ治療は補助ではなく、救済のための追加治療だといえます。
内視鏡治療後の取り残しや再発に対する手術をサルベージ手術というべきかどうかなど、サルベージ治療の種類や対象となる病状、効果的な方法が、多くの医療機関で研究・検討されています。
以上、食道がんに関する解説でした。