
単純子宮全摘術
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こんにちは。17年間の活動実績を持つ、
「プロのがん治療専門アドバイザー」本村ユウジです。
がんを治すために必要なことは、たった1つです。
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→がんを治すための「たった1つの条件」とは?
子宮体がんの「単純子宮全摘術」について
こんにちは。がん治療専門アドバイザー、本村ユウジです。
子宮体がんと診断された患者さんにとって、これから受ける手術について正確に理解しておくことは、治療への不安を軽減し、納得して治療に臨むために重要です。
子宮体がんの治療では、約9割の患者さんに外科手術が適用されます。手術方法にはいくつかの種類があり、がんの進行状況によって選択される術式が異なります。
この記事では、早期の子宮体がんに適用されることが多い「単純子宮全摘術」について、その適応条件、手術内容、他の術式との違い、入院期間、治療費用、術後の生活などを詳しく解説します。
単純子宮全摘術が適応されるケース
単純子宮全摘術は、主に子宮体がんの早期段階で適用される手術方法です。
細胞診や組織診によって子宮内膜異型増殖症やがんと診断された場合、病変が子宮内膜に限られていても、妊娠を希望しない患者さんには原則として子宮全体を摘出します。この手術を「単純子宮全摘術」と呼びます。
この術式が選択される主な条件は以下の通りです。
臨床進行期ステージⅠA期・G1の類内膜腺がん
類内膜腺がんは、がん細胞の形態が正常な子宮内膜細胞に似ている特徴があります。このタイプのがんは子宮体がん全体の約8割を占めており、残りの2割に相当する漿液性腺がん、明細胞腺がん、粘液性腺がんなどと比較すると、周囲への浸潤や他の臓器への転移が起こりにくいという特性があります。
特に分化度がG1(正常細胞に近い状態)の場合、がんとしての悪性度も低くなります。そのため、臨床進行期がステージⅠA期でG1の類内膜腺がんでは、近隣のリンパ節へがん細胞が広がっている可能性も低いと考えられます。
このような状況では、リンパ節郭清(リンパ節の摘出)を行わない単純子宮全摘術が選択されます。
病変が子宮内膜に限局している場合
画像検査やその他の診断によって、がんが子宮内膜にとどまっており、子宮筋層への深い浸潤が認められない場合も、単純子宮全摘術の適応となります。
ただし、手術前の検査で判断される臨床進行期と、手術後に切除した組織を詳しく調べて確定する病理学的進行期が異なる場合もあります。最終的な進行期の決定は、手術後の病理診断に基づいて行われます。
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単純子宮全摘術と広汎子宮全摘との違い
子宮体がんの手術には、単純子宮全摘術のほかに「広汎子宮全摘術」という術式もあります。両者の主な違いを理解しておくことは、自分が受ける治療について把握する上で役立ちます。
切除範囲の違い
| 手術方法 | 切除する範囲 | リンパ節郭清 | 適応となる進行期 |
|---|---|---|---|
| 単純子宮全摘術 | 子宮本体と両側付属器(卵巣・卵管) | 実施しない | 主にステージⅠA期・G1 |
| 広汎子宮全摘術 | 子宮本体、両側付属器、子宮周囲組織、膣の一部、骨盤リンパ節 | 実施する | ステージⅠB期以降、または高リスク症例 |
単純子宮全摘術では、子宮本体と両側の付属器(卵巣と卵管)を切除しますが、子宮周囲の組織やリンパ節は切除しません。
一方、広汎子宮全摘術では、子宮本体と付属器に加えて、子宮を支える靭帯や周囲の組織、膣の一部、さらに骨盤リンパ節も切除します。切除範囲がより広範囲になるため、手術時間も長く、術後の合併症リスクも高くなります。
手術侵襲の違い
単純子宮全摘術は、切除範囲が限定されているため、手術による身体への負担(侵襲)が比較的少ない術式です。手術時間は通常1~2時間程度で、出血量も少なく抑えられます。
広汎子宮全摘術は、より広範囲の組織を切除するため、手術時間は3~5時間程度かかることが多く、出血量も多くなる傾向があります。そのため、輸血が必要になるケースもあります。
手術内容の詳細
切除する臓器と組織
単純子宮全摘術では、以下の臓器・組織を切除します。
まず、子宮本体全体を摘出します。これには子宮体部(子宮の上部)と子宮頸部(子宮の下部)の両方が含まれます。
次に、両側付属器、つまり左右両方の卵巣と卵管も同時に切除します。これは統計上、子宮体がん全体の約15%が卵巣に転移するというデータがあるためです。
ステージⅠA期・G1の類内膜腺がんでは、卵巣への転移確率はさらに低くなりますが、安全性を最優先する観点から切除が標準的な処置となっています。また、子宮体がんとは別に卵巣がんが発生している可能性もあるため、切除が原則とされています。
妊孕性温存の可能性
ただし、将来の妊娠を希望する患者さんの場合、条件が整えば卵巣と卵管を温存することも可能です。
妊孕性温存を検討する場合は、画像検査などで卵巣や卵管への転移の可能性を十分に評価します。転移している確率が極めて低いと判断された場合に限り、これらの臓器を残す選択肢が提示されることがあります。
ただし、妊孕性温存は全ての患者さんに適用できるわけではなく、厳格な条件を満たす必要があります。この選択を希望する場合は、担当医と十分に相談することが重要です。
手術の方法(アプローチ)
単純子宮全摘術は、開腹手術のほか、腹腔鏡下手術やロボット支援手術でも実施可能です。
開腹手術では、下腹部を切開して直接臓器を摘出します。視野が広く確実な手術が可能ですが、傷が大きくなります。
腹腔鏡下手術では、腹部に小さな穴を数か所開け、カメラと手術器具を挿入して手術を行います。傷が小さく、回復も比較的早いという利点があります。
どの方法を選択するかは、患者さんの年齢、体型、合併症の有無、医療機関の設備や医師の技術などを総合的に考慮して決定されます。
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手術後の病理診断と進行期の確定
手術が終了した後、切除したがんの細胞や組織について詳細な病理診断が行われます。
この病理診断は、最終的な臨床病期を確定する根拠となる重要な検査です。手術前の検査結果と手術後の病理診断結果が異なるケースもありますが、その場合は手術後の病理診断が優先されます。
病理診断によって、以下のような情報が明らかになります。
がんの組織型(類内膜腺がん、漿液性腺がんなど)が確定されます。分化度(G1、G2、G3)も正確に評価されます。子宮筋層への浸潤の深さが測定されます。リンパ管や血管への浸潤の有無も確認されます。
これらの情報に基づいて、追加治療(放射線療法や化学療法)の必要性が判断されます。
入院期間と手術スケジュール
単純子宮全摘術の標準的な入院期間は7~10日程度です。
一般的なスケジュールは以下のようになります。
入院当日または前日に最終的な検査や麻酔科の診察が行われます。手術当日は、手術時間が1~2時間程度で、術後は回復室で経過観察されます。
手術翌日から徐々に歩行を開始し、食事も段階的に再開していきます。術後3~5日目頃には、尿道カテーテルが抜去され、自分でトイレに行けるようになります。
術後の経過が順調であれば、7~10日程度で退院となります。ただし、合併症が発生した場合や回復に時間がかかる場合は、入院期間が延びることもあります。
腹腔鏡下手術の場合は、回復が早いため、入院期間が5~7日程度に短縮されることもあります。
治療費用と保険適用
手術にかかる費用
単純子宮全摘術は保険適用の手術です。3割負担の場合、手術費用、入院費用、検査費用などを含めた総額は概ね30~50万円程度となります。
ただし、手術の方法(開腹手術か腹腔鏡下手術か)、入院日数、使用する薬剤、個室を利用するかどうかなどによって、費用は変動します。
腹腔鏡下手術やロボット支援手術の場合、技術料が加算されるため、開腹手術よりも費用が高くなる傾向があります。
高額療養費制度の活用
医療費が高額になった場合は、高額療養費制度を利用できます。この制度を利用すると、1か月の自己負担額が所得に応じた上限額までに抑えられます。
70歳未満で年収約370~770万円の方の場合、自己負担限度額は月額約8万円程度です(多数回該当の場合はさらに低くなります)。
事前に「限度額適用認定証」を取得しておけば、病院窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。加入している健康保険組合や協会けんぽに申請して取得しておくことをお勧めします。
手術の利点と合併症リスク
単純子宮全摘術の主な利点
この手術方法には以下のような利点があります。
切除範囲が限定されているため、手術時間が短く、身体への負担が少なくなります。出血量が少ないため、輸血が必要になるケースは稀です。
術後の合併症発生率が、広汎子宮全摘術と比較して低いという特徴があります。回復が比較的早く、早期の社会復帰が期待できます。
腹腔鏡下手術が可能なため、傷が小さく、術後の痛みも軽減できます。
起こりうる合併症
ただし、以下のような合併症が発生する可能性もあります。
手術中や術後の出血、感染症(創部感染、腹腔内感染など)、隣接臓器(膀胱、尿管、腸など)の損傷、血栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症)などです。
また、腹腔鏡下手術特有の合併症として、腹腔内臓器の損傷、二酸化炭素による合併症などがあります。
これらの合併症は、適切な術前評価と手術手技、術後管理によって予防・早期発見が可能です。
手術後の生活と後遺症
術後早期の生活
退院後、しばらくは安静を心がける必要があります。重い物を持つ、激しい運動をするなどは避けるべきです。
通常、退院後2~4週間程度で日常生活の多くの動作が可能になります。ただし、完全な回復には個人差があり、2~3か月程度かかることもあります。
仕事への復帰時期は、職種や身体の回復状況によって異なります。デスクワーク中心の仕事であれば、術後4~6週間程度で復帰できることが多いです。
長期的な影響と後遺症
子宮と両側卵巣を摘出するため、以下のような影響があります。
妊娠・出産ができなくなります。月経がなくなります。
卵巣を摘出することで、女性ホルモンの分泌が急激に低下します。これにより、更年期症状(ほてり、発汗、イライラ、不眠など)が現れることがあります。
特に閉経前の患者さんでは、手術による急激なホルモン変化により、症状が強く出る場合があります。このような症状に対しては、ホルモン補充療法などの対処法があります。
また、性生活への影響については個人差がありますが、多くの場合、術後の回復期間を経て、性生活は可能です。ただし、膣の長さが若干短くなることや、潤滑不足などの問題が生じることがあります。
排尿機能への影響
単純子宮全摘術では、膀胱や尿管周囲の神経をほとんど損傷しないため、排尿機能への影響は少ないとされています。
ただし、手術直後は一時的に排尿困難や頻尿などの症状が現れることがあります。多くの場合、これらの症状は時間とともに改善します。
広汎子宮全摘術と比較すると、排尿障害などの後遺症のリスクは明らかに低くなっています。
術後の経過観察と追加治療
手術後は、定期的な経過観察が必要です。通常、手術後1~2年間は3か月ごと、その後は6か月ごとの診察が推奨されます。
経過観察では、内診、画像検査(CT、MRIなど)、腫瘍マーカー(CA125など)の測定などが行われます。
手術後の病理診断の結果によっては、追加治療が必要になる場合もあります。
たとえば、筋層浸潤が当初の予想より深かった、リンパ管や血管への浸潤が認められた、分化度が低かった(G2やG3)などの場合、放射線療法や化学療法が追加されることがあります。

