10.肝臓がん

【2025年更新】肝臓がんで腹水・胸水・浮腫(むくみ)が生じる原因と治療法・対処法について分かりやすく解説

肝臓がんと腹水・胸水・浮腫


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こんにちは。17年間の活動実績を持つ、
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肝臓がんで腹水・胸水・浮腫が生じる基本的なメカニズム

肝臓がんが進行すると、腹水(お腹に水がたまる)、胸水(胸に水がたまる)、浮腫(脚などにむくみが生じる)といった症状が現れることがあります。

これらの症状は単独で起こることもあれば、複数が同時に現れることもあります。

これらの症状が起こる主な原因は、肝臓の機能が低下することにあります。肝臓は体内で多くの重要な役割を果たしていますが、そのうちの一つが血液中のたんぱく質(特にアルブミンというたんぱく質)を作り出すことです。

肝臓がんの進行により肝臓の機能が低下すると、このアルブミンの産生量が減少します。アルブミンは血液中で浸透圧を保つ働きをしており、血液中の水分を血管内に保持する役割を担っています。アルブミンの濃度が低下すると、血液中の水分が血管壁を通り抜けて、血管の外へとしみ出してしまいます。

この水分が腹腔内(お腹の中)にたまると腹水、胸腔内(胸の中)にたまると胸水、皮下組織や組織間にたまると浮腫(むくみ)として現れます。

腹水・胸水・浮腫が出現する段階と病状の進行度

腹水や胸水、浮腫が現れる時期は、肝臓がんの進行度によって異なります。一般的に、これらの症状は肝臓がんが進行期に入ったことを示すサインとされています。

肝臓がんの病期分類において、腹水の出現は重要な評価項目の一つです。日本では、肝臓がんの進行度を評価する際に、腫瘍の大きさや数だけでなく、肝機能の状態も含めて総合的に判断します。腹水がコントロールできない状態になると、より進行した段階と評価されます。

腹水出現と肝機能の関連

肝機能の状態 腹水の状態 病状の評価
肝機能が比較的保たれている 腹水なし 早期から中期
肝機能の低下が始まっている 軽度の腹水、または治療でコントロール可能 中期から進行期
肝機能が著しく低下している 大量の腹水、治療抵抗性 進行期

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腹水の特徴と進行時の状態

腹水は肝臓がんの進行を示す重要なサインの一つです。初期段階では少量の腹水であることが多く、患者さん本人も気づかないことがあります。しかし、進行すると腹水の量は増加し、多いときには数リットルに達することもあります。

腹水が大量にたまった状態では、腹部が著しく膨らみ、外見上も明らかな変化が現れます。この状態を医学的には「蛙腹(あふく)」と表現することがあります。これは、腹部がカエルの腹のように膨れ上がった様子を指す言葉です。

腹水による具体的な症状

腹水がたまると、以下のような症状が現れることがあります。

症状の種類 具体的な内容
腹部膨満感 お腹が張った感じ、圧迫感、重たい感じがする
呼吸困難 大量の腹水が横隔膜を押し上げ、呼吸が苦しくなる
食欲低下 胃が圧迫されて食事量が減る、すぐに満腹感を感じる
体重増加 腹水の重さにより、実際の体重が増える
下肢の浮腫 腹水による圧迫で下肢への血流が妨げられ、むくみが悪化する

腹水に伴う合併症のリスク

腹水がたまった状態が続くと、細菌性腹膜炎という合併症を引き起こすリスクが高まります。細菌性腹膜炎は、腹腔内に細菌が侵入して感染を起こす状態です。この合併症は、患者さんの予後に大きく影響する可能性があります。

細菌性腹膜炎の症状

細菌性腹膜炎を発症した場合、以下のような症状が現れることがあります。

症状 詳細
発熱 38度以上の高熱が続く
腰痛 腹膜の炎症が腰部に放散する痛み
腹部圧痛 お腹を押すと痛みを感じる、押した後に手を離した時に痛みが増す
腹部の緊張 お腹が板のように硬くなる(筋性防御)
全身倦怠感 体がだるい、動くのがつらい

ただし、細菌性腹膜炎は無症状のまま進行するケースも少なくありません。特に肝臓がんの患者さんでは、肝機能低下により免疫機能も低下していることが多く、典型的な症状が現れにくい場合があります。そのため、定期的な検査による早期発見が重要です。

細菌性腹膜炎を発症すると、適切な治療を行っても患者さんの体力を消耗させ、全身状態の悪化につながることがあります。


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胸水の原因と症状

胸水は、胸腔(肺と胸壁の間の空間)に水分がたまる状態です。肝臓がんの患者さんで胸水が生じる原因は、腹水と同様に血液中のアルブミン濃度の低下が主な要因です。

また、腹水が大量にたまった場合、横隔膜の小さな孔を通じて腹水が胸腔内に移動することもあります。この場合、右側の胸腔に胸水がたまることが多いとされています。

胸水による主な症状

胸水がたまると、以下のような呼吸器症状が現れます。

症状 説明
息切れ 少し動いただけで息が切れる、階段を上るのがつらい
呼吸困難 安静時でも呼吸が苦しい、深呼吸ができない
乾いた咳が続く
胸部圧迫感 胸が重い、圧迫されるような感じがする
横になれない 仰向けになると息苦しさが増し、座った姿勢でないと眠れない

胸水による呼吸困難は、患者さんの日常生活の質を低下させる主要な要因となります。

浮腫(むくみ)の特徴と発生部位

浮腫は、皮下組織や組織間に水分がたまることで起こります。肝臓がんの患者さんでは、主に下肢(脚)に浮腫が生じることが多いですが、進行すると全身性の浮腫となることもあります。

浮腫が起こりやすい部位

部位 特徴
足首・足背 最も早く症状が現れやすい部位、靴がきつく感じる
下腿(すね) 指で押すとくぼみができ、なかなか元に戻らない
太もも 進行すると太ももまでむくみが及ぶ
顔面 朝起きた時に顔がむくんでいる、まぶたが腫れぼったい
手・腕 指輪や腕時計がきつく感じる

浮腫の程度を確認する方法として、すねの骨の部分を指で5秒ほど押してみる方法があります。指を離した後、くぼみがすぐに戻らず、30秒以上残る場合は浮腫があると判断できます。

腹水・胸水・浮腫が起こる背景にある肝機能低下の要因

肝臓がんの患者さんでこれらの症状が起こる背景には、複数の要因が関係しています。

アルブミン産生能の低下

肝臓は1日に約15グラムのアルブミンを産生していますが、肝臓がんにより肝細胞が破壊されると、この産生能力が低下します。血液中のアルブミン濃度が3.0g/dL以下になると、腹水や浮腫のリスクが高まります。さらに2.5g/dL以下になると、腹水のコントロールが困難になることが多いです。

門脈圧亢進症

肝臓がんの進行や肝硬変により、肝臓への血流の入り口である門脈の圧力が上昇します(門脈圧亢進症)。門脈圧が上昇すると、腸管からの血液がうまく肝臓を通過できず、腹腔内の血管に圧力がかかります。この圧力により、血管内の水分が腹腔内にしみ出しやすくなります。

腎機能への影響

肝臓の機能低下は、腎臓での水分とナトリウムの排泄機能にも影響を与えます。肝臓と腎臓は密接に関連しており、肝機能が低下すると、腎臓での水分やナトリウムの再吸収が増加し、体内に水分が貯留しやすくなります。この状態が進行すると、肝腎症候群という重篤な合併症につながる可能性もあります。

腹水の治療法と対処法

腹水の治療は、その量や症状の程度に応じて選択されます。

薬物療法

薬剤の種類 作用機序 使用例
利尿薬(スピロノラクトン) 腎臓での水分とナトリウムの排泄を促進する 通常、1日25〜50mgから開始し、効果を見ながら増量
利尿薬(フロセミド) 強力な利尿作用により水分排泄を促す スピロノラクトンと併用することが多い
アルブミン製剤 血液中のアルブミン濃度を上げ、浸透圧を高める 重度の低アルブミン血症の場合に点滴投与

利尿薬を使用する際は、電解質(特にカリウム、ナトリウム)のバランスが崩れないよう、定期的な血液検査でモニタリングすることが重要です。

腹水穿刺(せんし)

大量の腹水がたまり、呼吸困難や腹部膨満感が強い場合には、腹水穿刺という処置を行います。これは、お腹に針を刺して直接腹水を抜く方法です。

腹水穿刺の手順は以下の通りです。

1. 超音波検査で腹水の位置と量を確認する
2. 局所麻酔を行う
3. 専用の針を腹部に刺入する
4. 少しずつ腹水を抜き取る(一度に抜く量は通常3〜5リットル程度)
5. 処置後は圧迫止血する

腹水穿刺は症状を緩和する効果的な方法ですが、一時的な対症療法であり、時間が経つと再び腹水がたまることがあります。繰り返し腹水穿刺が必要になる場合、それ自体が患者さんの体力を消耗させる要因となることもあります。

腹腔静脈シャント(デンバーシャント)

繰り返し腹水がたまる患者さんに対しては、腹腔と静脈をつなぐシャント(バイパス)を作る方法があります。これにより、腹水を持続的に血管内に戻すことができます。ただし、この方法は適応が限られており、感染のリスクなども考慮する必要があります。

胸水の治療法

胸水の治療も、腹水と同様の考え方で行われます。

薬物療法

利尿薬による治療が基本となります。胸水の原因が腹水からの移動である場合は、腹水のコントロールが胸水の減少につながります。

胸水穿刺(胸腔穿刺)

呼吸困難が強い場合や、大量の胸水がたまっている場合には、胸腔穿刺を行います。腹水穿刺と同様に、針を胸部に刺して胸水を抜き取ります。

処置後は、胸部X線検査で肺の拡張状態を確認します。

胸腔ドレナージ

胸水が繰り返したまる場合には、胸腔内にチューブを留置して持続的に胸水を排出する方法もあります。これにより、患者さんの呼吸状態を安定させることができます。

浮腫の対処法と日常生活での工夫

浮腫に対しては、医学的な治療とともに、日常生活での工夫も重要です。

薬物療法

浮腫に対しても利尿薬が使用されます。腹水や胸水の治療と並行して行われることが多いです。

日常生活での対処法

対処法 具体的な方法
下肢の挙上 横になる時は、足の下にクッションを置いて心臓より高い位置に保つ
塩分制限 1日の塩分摂取量を6グラム以下に抑える
水分管理 医師の指示に従い、1日の水分摂取量を制限する場合もある
弾性ストッキング 医療用の弾性ストッキングを着用し、下肢の血流を促進する
適度な運動 体調に合わせて軽い散歩などを行い、血液循環を促す
皮膚のケア むくんだ部分は皮膚が弱くなっているため、清潔に保ち、保湿する

腹水・胸水・浮腫と予後の関係

腹水、胸水、浮腫の出現は、肝臓がんがある程度進行していることを示すサインです。これらの症状が予後に与える影響について理解することは、患者さんとご家族にとって重要です。

腹水や胸水が出現した場合の予後は、その原因となっている肝機能の状態、腫瘍の進行度、全身状態、治療への反応性など、複数の要因によって大きく異なります。単に腹水が出現したという事実だけで予後を判断することはできません。

腹水の状態と予後の目安

腹水の量と治療への反応性は、予後を考える上での重要な指標となります。

腹水の状態 治療への反応 予後への影響
少量の腹水 利尿薬でコントロール可能 適切な治療により、数か月から1年以上の生存も期待できる
中等量の腹水 利尿薬と穿刺の併用でコントロール可能 全身状態や治療効果により数か月から1年程度
大量の腹水 治療抵抗性、頻回の穿刺が必要 数週間から数か月程度の場合が多い

ただし、これはあくまで統計的な傾向であり、個々の患者さんでは異なる経過をたどることがあります。腹水が出現しても、適切な治療とケアにより、生活の質を保ちながら長期間過ごされる患者さんもいます。

Child-Pugh分類と予後の関係

肝臓の機能を評価する指標として、Child-Pugh(チャイルド・ピュー)分類があります。この分類では、腹水の有無も評価項目の一つとなっており、予後の予測に用いられます。

Child-Pugh分類による予後の目安

Child-Pugh分類 腹水の状態 予後の目安(無治療の場合) 治療による改善の可能性
Class A(5〜6点) 腹水なし 数年単位 積極的治療により良好な予後が期待できる
Class B(7〜9点) 軽度または治療でコントロール可能な腹水 1〜2年程度 適切な治療により延命が期待できる
Class C(10〜15点) 治療困難な大量の腹水 数か月程度 対症療法が中心となる

Child-Pugh分類は、血清ビリルビン値、血清アルブミン値、プロトロンビン時間、腹水の程度、肝性脳症の程度の5項目で評価されます。腹水が出現している状態では、少なくともClass B以上となります。

余命に関する考え方と個人差

腹水や胸水が出現した肝臓がんの患者さんの余命について、一律に答えることは困難です。これは以下のような理由によります。

余命を左右する主な要因

要因 予後への影響
肝機能の状態 Child-Pugh分類でClass Aに近いほど予後は良好
腫瘍の進行度 腫瘍のサイズ、個数、血管侵襲の有無が影響する
全身状態(PS) 日常生活動作が保たれているほど予後は良好
治療への反応性 腹水のコントロールが可能かどうかが重要
合併症の有無 細菌性腹膜炎、肝腎症候群などの発症は予後を悪化させる
栄養状態 良好な栄養状態は予後改善につながる

一般的な統計として、治療困難な腹水が出現した進行肝臓がんの患者さんの場合、余命は数週間から数か月程度と考えられることが多いです。しかし、腹水が利尿薬でコントロールでき、全身状態が比較的良好な場合には、1年以上生存される患者さんもいます。

重要なのは、統計的な数字はあくまで平均的な傾向であり、個々の患者さんの経過は大きく異なるという点です。同じような状態でも、数週間で急激に悪化する方もいれば、数か月から1年以上安定して過ごされる方もいます。

予後を改善するための取り組み

腹水や胸水が出現した状態でも、以下のような取り組みにより予後の改善や生活の質の維持が期待できます。

積極的な症状コントロール

腹水や胸水による症状を適切にコントロールすることで、患者さんの体力を維持し、免疫力の低下を防ぐことができます。利尿薬の適切な使用、必要に応じた穿刺処置、栄養管理などが重要です。

合併症の予防と早期対応

細菌性腹膜炎などの合併症は、予後を悪化させる主要な要因です。定期的な検査によるモニタリングと、異常が見られた場合の迅速な対応が重要です。

栄養状態の維持

腹水により食事摂取量が減少しがちですが、適切な栄養管理により体力を維持することが予後改善につながります。少量頻回の食事、消化の良い食品の選択、必要に応じた栄養補助食品の使用などが有効です。

可能な範囲での抗がん治療

肝機能や全身状態によっては、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などの薬物療法を継続できる場合もあります。腫瘍の進行をコントロールすることで、肝機能の悪化を遅らせることができる可能性があります。

予後告知と向き合い方

患者さんやご家族が予後について知りたいと考えることは自然なことです。しかし、医療者側も正確な予後を予測することは困難であり、患者さんの心理的負担も考慮する必要があります。

主治医との対話

予後について知りたい場合は、主治医と率直に話し合うことが大切です。その際、以下のような点を確認すると良いでしょう。

1. 現在の病状と今後予想される経過
2. 症状のコントロール方法と期待できる効果
3. 日常生活で注意すべき点
4. 急変時の対応方法
5. 緩和ケアや在宅医療の選択肢

医師は、統計的なデータだけでなく、その患者さん個人の状態を総合的に評価して説明します。ただし、予後は変化する可能性があるため、定期的に状態を評価しながら対応を調整していきます。

生活の質(QOL)を重視したケア

予後が限られている可能性がある状況では、余命の長さだけでなく、残された時間をいかに有意義に過ごすかという視点も重要になります。

QOL維持のための取り組み

取り組み 具体的な内容
症状の緩和 痛みや呼吸困難などの苦痛症状を適切にコントロールする
精神的サポート 不安や抑うつへの対応、心理カウンセリングの活用
社会的つながりの維持 家族や友人との時間を大切にする、可能な範囲で社会活動を続ける
自己決定の尊重 治療方針や療養場所について、患者さんの希望を尊重する
スピリチュアルケア 人生の意味や価値観について考え、整理する機会を持つ

定期的な検査とモニタリングの重要性

腹水、胸水、浮腫がある患者さんは、定期的な検査とモニタリングが重要です。これにより、病状の変化を早期に把握し、適切な対応を取ることができます。

推奨される検査項目

検査項目 目的 頻度の目安
血液検査(アルブミン、電解質、腎機能) 肝機能と電解質バランス、腎機能の確認 1〜2週間に1回
腹部超音波検査 腹水の量と肝臓の状態を確認 月1回程度
胸部X線検査 胸水の有無と量を確認 症状に応じて
体重測定 腹水や浮腫の増減を把握 毎日
腹囲測定 腹水の増減を客観的に評価 週1〜2回

体重や腹囲の測定は、患者さん自身やご家族でも行うことができます。毎日同じ時間(朝起きた時など)に測定し、記録することで、腹水の増減を早期に把握できます。

患者さんが注意すべき症状

以下のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に連絡することが重要です。これらは病状の急変や合併症のサインである可能性があります。

症状 考えられる問題
急激な体重増加(数日で2kg以上) 腹水の急増
発熱(38度以上) 細菌性腹膜炎の可能性
強い腹痛 腹膜炎や他の合併症
呼吸困難の悪化 胸水の増加や肺の圧迫
尿量の著しい減少 腎機能の悪化、肝腎症候群の可能性
意識レベルの低下、混乱 肝性脳症の可能性
吐血や下血 食道静脈瘤破裂などの可能性

栄養管理と食事の工夫

腹水や浮腫がある場合の栄養管理は、症状のコントロールと体力維持の両面から重要です。適切な栄養管理は、予後の改善にもつながる可能性があります。

たんぱく質の摂取

血液中のアルブミン濃度を維持するためには、適切なたんぱく質の摂取が必要です。ただし、肝性脳症のリスクがある場合は、医師の指示に従ってたんぱく質の摂取量を調整します。

良質なたんぱく質源として、魚、豆腐、卵などが推奨されます。1日あたり体重1kgあたり0.8〜1.2g程度のたんぱく質摂取が目安となりますが、個々の状態により調整が必要です。

塩分制限

腹水や浮腫がある場合、塩分制限は基本的な対策となります。1日の塩分摂取量を6グラム以下、重症の場合は4グラム以下に抑えることが推奨されます。

加工食品や外食は塩分が多いため、できるだけ自宅で調理し、減塩調味料を活用することが有効です。

エネルギーの確保

腹水により胃が圧迫され、食事量が減少しがちです。そのため、少量でもエネルギーを確保できるよう、消化の良い食品を選び、1回の食事量を減らして食事回数を増やす工夫が有効です。

家族が知っておくべきサポート方法

腹水、胸水、浮腫がある患者さんを支えるご家族には、医療面でのサポートだけでなく、精神的な支えも重要な役割となります。

日常的なサポート

1. 日々の体重や腹囲、尿量を記録し、変化を把握する
2. 塩分制限食の準備や食事管理をサポートする
3. 利尿薬などの服薬管理を手伝う
4. 呼吸困難がある場合、楽な姿勢を保てるよう環境を整える
5. 皮膚のケアを手伝い、褥瘡(床ずれ)の予防に努める
6. 急な体調変化に気づき、早めに医療機関に連絡する

精神的なサポート

予後が限られている可能性がある状況では、患者さんの精神的な負担も大きくなります。不安や悲しみ、怒りなど、さまざまな感情が生じることは自然なことです。ご家族は、こうした感情を受け止め、寄り添うことが大切です。

また、ご家族自身も大きなストレスを抱えることになります。必要に応じて、医療スタッフやカウンセラー、家族会などのサポートを活用することも重要です。

緩和ケアとの連携

腹水や胸水による症状が持続し、日常生活に大きな影響を及ぼす場合には、緩和ケアチームとの連携も検討されます。

緩和ケアは、病気の進行度に関わらず、患者さんとご家族の身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな苦痛を和らげ、生活の質を向上させることを目的としています。

緩和ケアで提供されるサポート

サポートの種類 具体的な内容
症状緩和 痛み、呼吸困難、倦怠感などの苦痛症状の緩和
精神的ケア 不安、抑うつへの対応、心理的サポート
療養場所の相談 在宅療養、ホスピス、病院など、希望に応じた療養場所の選択支援
アドバンスケアプランニング 今後の治療や療養についての意思決定支援
家族へのサポート 介護負担の軽減、グリーフケア(遺族ケア)

緩和ケアは終末期だけでなく、診断の早い段階から導入することで、患者さんの生活の質を向上させることができます。

在宅療養という選択肢

病状や患者さんの希望によっては、在宅での療養を選択することも可能です。在宅療養では、訪問診療や訪問看護のサポートを受けながら、住み慣れた環境で過ごすことができます。

在宅療養を行う場合、以下のような準備と支援体制が必要です。

1. 訪問診療医の確保
2. 訪問看護ステーションとの連携
3. 緊急時の連絡体制の確立
4. 必要な医療機器や衛生材料の準備
5. ご家族の介護体制の整備

在宅での腹水穿刺や、症状緩和のための医療処置も可能です。

参考文献・出典情報

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

共存(引き分け)を望んでも、相手はそれに応じてくれないからです。

幸せな日々、夢、希望、大切な人を守るには勝つしかないのです。

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経験17年以上。プロのアドバイザーによる徹底解説。

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