
こんにちは。がん治療専門アドバイザー、本村ユウジです。
卵巣がんの治療において、再発後の選択肢は患者さんやご家族にとって重要な関心事です。リムパーザ(一般名:オラパリブ)は、2018年に日本で承認されたPARP阻害剤という新しいタイプの治療薬であり、再発卵巣がんの維持療法として使われています。
この記事では、リムパーザがどのような患者さんに適しているのか、どのような効果が期待できるのか、副作用はどの程度なのか、投与方法や治療期間はどうなっているのかについて、臨床試験のデータをもとに詳しく解説します。
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リムパーザ(オラパリブ)の基本情報と開発背景
リムパーザは、アストラゼネカ社が開発・販売する経口の分子標的治療薬です。世界的には2014年に米国で承認され、その後多くの国で使用されるようになりました。日本では2018年1月に「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法」として承認されています。
従来の抗がん剤とは異なる作用機序を持つPARP阻害剤という新しいクラスの薬剤であり、卵巣がん治療における選択肢を広げる存在として注目されています。
リムパーザの適応条件|どのような卵巣がん患者さんが対象となるか
リムパーザによる治療を受けられる患者さんには、明確な条件があります。承認された適応は「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法」です。この内容を具体的に分解すると、以下のような条件になります。
再発卵巣がんであること
リムパーザは初回治療ではなく、再発した卵巣がんに対して使用される薬剤です。初発の卵巣がんに対しては、標準的な手術や化学療法が第一選択となります。
プラチナ製剤による治療を受けており、効果が確認されていること
プラチナ製剤とは、シスプラチンやカルボプラチンといった白金系の抗がん剤を指します。リムパーザを使用するためには、これらのプラチナ製剤を含む化学療法をすでに受けており、その治療に対してがんが反応している(感受性がある)ことが条件となります。
「プラチナ製剤感受性」とは、プラチナ製剤による治療で腫瘍が縮小したり、病状が安定したりする状態を意味します。逆に、プラチナ製剤に反応しない「プラチナ製剤抵抗性」の場合は、リムパーザの適応外となります。
維持療法としての位置づけ
リムパーザは「維持療法」として使われます。維持療法とは、化学療法でいったん効果が得られた後、その効果を維持し、がんの再増殖や進行を遅らせることを目的とした治療です。
がんを完全に消失させることを第一の目標とするのではなく、病状の進行を抑え、できるだけ長く安定した状態を保つことを目指します。
BRCA遺伝子変異との関係
リムパーザの効果は、BRCA1またはBRCA2という遺伝子に変異がある患者さんで特に高いことが臨床試験で示されています。BRCA遺伝子は、DNAの修復に関わる重要な遺伝子であり、この遺伝子に変異があると、がん細胞のDNA修復機能が低下します。
リムパーザはDNA修復に関わるPARPという酵素を阻害する薬剤であるため、もともとDNA修復機能が低下しているBRCA遺伝子変異陽性のがん細胞に対して、より効果的に作用します。
ただし、リムパーザの適応はBRCA遺伝子変異陽性の患者さんに限定されているわけではありません。BRCA遺伝子変異がない患者さんでも、プラチナ製剤感受性の再発卵巣がんであれば使用することができます。
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リムパーザの作用機序|PARP阻害剤とは何か
リムパーザは「PARP阻害剤」という新しいタイプの分子標的治療薬です。PARPとは「Poly ADP-ribose polymerase(ポリADPリボースポリメラーゼ)」の略称で、細胞内でDNAの損傷を修復する役割を持つ酵素です。
正常な細胞とがん細胞のDNA修復
細胞のDNAは日常的に様々な原因で損傷を受けています。正常な細胞には、損傷したDNAを修復する複数の仕組みが備わっており、PARPもその一つです。正常な細胞は、PARPをはじめとする複数の修復経路によってDNAの損傷を修復し、細胞の正常な機能を維持しています。
一方、BRCA遺伝子変異を持つがん細胞は、DNA修復機能の一部がすでに失われています。それでもPARPによる修復機能が残っているため、がん細胞は生き延びることができます。
PARP阻害による抗がん効果
リムパーザはPARPの働きを阻害します。正常な細胞は他のDNA修復経路が機能しているため、PARPが阻害されても大きな影響を受けません。しかし、もともとDNA修復機能が低下しているBRCA遺伝子変異陽性のがん細胞は、PARPまで阻害されるとDNAの損傷を修復できなくなり、細胞死に至ります。
この仕組みを「合成致死(ごうせいちし)」と呼びます。2つの異なる遺伝子やタンパク質の機能が同時に失われると細胞が死滅するという現象を利用した治療戦略です。
BRCA遺伝子変異がない患者さんでも、プラチナ製剤による治療でDNA修復機能が低下している場合、リムパーザが効果を示すことがあります。
リムパーザの効果|臨床試験データの詳細
リムパーザの承認は、2つの大規模な国際共同臨床試験の結果に基づいています。それぞれの試験内容と結果を詳しく見ていきます。
SOLO-2試験の概要と結果
SOLO-2試験は、BRCA遺伝子変異陽性でプラチナ製剤感受性の再発卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの患者さん295名を対象とした試験です。
対象となったのは、最低2つの組み合わせ(2レジメン)のプラチナ製剤ベースの化学療法を受け、完全奏効(がんが画像検査で確認できなくなった状態)または部分奏効(がんが30%以上縮小した状態)を示した患者さんです。
参加者は無作為に「リムパーザ群」と「プラセボ群(偽薬群)」に分けられ、リムパーザを投与した場合と投与しなかった場合の効果が比較されました。
| 評価項目 | リムパーザ群 | プラセボ群 |
|---|---|---|
| 無増悪生存期間(PFS)中央値 | 19.1か月 | 5.5か月 |
| PFS延長効果 | 約13.6か月(約2年)の延長 | |
無増悪生存期間(PFS)とは、治療中または治療後にがんが進行せず、安定した状態が続く期間のことです。この試験では、リムパーザ群がプラセボ群と比較して約2年間、病状の進行を遅らせる効果があったことが示されました。
BRCA遺伝子変異陽性の患者さんにとって、リムパーザは病状の進行を抑える有効な選択肢となることが明確に示された結果です。
試験19(Study 19)の概要と結果
試験19は、高悪性度の再発卵巣がん患者さん265名を対象とした試験です。SOLO-2試験とは異なり、BRCA遺伝子変異の有無を問わず参加できる試験でした。
対象となったのは、最低2つの組み合わせのプラチナ製剤ベースの化学療法を受け、直近のプラチナ製剤による治療に反応したプラチナ製剤感受性の再発卵巣がん患者さんです。参加者は「リムパーザ群」と「プラセボ群」に無作為に分けられました。
| 評価項目 | リムパーザ群 | プラセボ群 |
|---|---|---|
| 無増悪生存期間(PFS)中央値 | 13.3か月 | 6.7か月 |
| 全生存期間(OS)中央値 | 29.8か月 | 27.8か月 |
| 5年以上病勢進行なし | 13% | - |
全生存期間(OS)とは、治療開始日から患者さんが生存している期間のことです。試験19では、リムパーザ群の無増悪生存期間がプラセボ群の約2倍となり、病状の進行を遅らせる効果が確認されました。
また、リムパーザ治療を受けた患者さんの13%が5年以上にわたって病状の進行を示さず治療を継続できたという結果も得られています。これは長期的な病状コントロールの可能性を示す重要なデータです。
全生存期間については、リムパーザ群とプラセボ群で統計学的に意味のある差は見られませんでしたが、これは試験デザインやその後の治療の影響など、様々な要因が関係していると考えられています。
臨床試験結果から分かること
これら2つの臨床試験から、以下のことが明らかになりました。
1. リムパーザは、プラチナ製剤感受性の再発卵巣がんにおいて、病状の進行を遅らせる効果がある。
2. 特にBRCA遺伝子変異陽性の患者さんでは、より効果が期待できる。
3. BRCA遺伝子変異がない患者さんでも、一定の効果が認められる。
4. 一部の患者さんでは長期的な病状コントロールが可能である。
これらの結果に基づいて、リムパーザは再発卵巣がんの維持療法として承認され、現在では標準的な治療選択肢の一つとなっています。
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リムパーザの副作用|種類・頻度・重症度
リムパーザによる治療では、様々な副作用が報告されています。臨床試験で確認された副作用の種類と頻度について、詳しく見ていきます。
SOLO-2試験で確認された副作用
SOLO-2試験では、リムパーザ群195名(日本人8名を含む)のうち180名(92.3%)に何らかの副作用が認められました。主な副作用とその発生頻度は以下の通りです。
| 副作用の種類 | 発生件数 | 発生率 |
|---|---|---|
| 悪心(吐き気) | 130例 | 66.7% |
| 貧血 | 76例 | 39.0% |
| 疲労 | 58例 | 29.7% |
| 嘔吐 | 50例 | 25.6% |
| 無力症(体に力が入らない) | 47例 | 24.1% |
| 味覚異常 | 45例 | 23.1% |
最も多く見られたのは悪心(吐き気)で、約3分の2の患者さんに発生しています。次いで貧血、疲労が多く報告されています。
試験19で確認された副作用
試験19では、リムパーザ群136名中122名(89.7%)に副作用が認められました。主な副作用は以下の通りです。
| 副作用の種類 | 発生件数 | 発生率 |
|---|---|---|
| 悪心(吐き気) | 87例 | 64.0% |
| 疲労 | 59例 | 43.4% |
| 嘔吐 | 29例 | 21.3% |
試験19でも、SOLO-2試験と同様に悪心が最も高頻度で発生する副作用となっています。
重大な副作用とその発生率
リムパーザには、特に注意が必要な重大な副作用があります。これらは発生頻度は比較的低いものの、発生した場合には適切な対処が必要となります。
骨髄抑制
骨髄抑制とは、骨髄の機能が低下し、血液細胞(赤血球、白血球、血小板など)の産生が減少する状態です。リムパーザによる骨髄抑制では、以下のような症状が現れることがあります。
| 骨髄抑制の種類 | 発生率 |
|---|---|
| 貧血 | 29.3% |
| 好中球減少 | 9.7% |
| 白血球減少 | 9.4% |
| 血小板減少 | 8.8% |
| リンパ球減少 | 2.4% |
貧血が最も高頻度で、約3割の患者さんに発生します。貧血になると、めまい、息切れ、動悸、倦怠感などの症状が現れます。好中球や白血球が減少すると感染症にかかりやすくなり、血小板が減少すると出血しやすくなります。
これらの副作用は定期的な血液検査でモニタリングされ、必要に応じて薬の量を調整したり、休薬したりすることで対処します。
間質性肺疾患
間質性肺疾患は、肺の間質(肺胞の壁など)に炎症や線維化が起こる病気です。発生率は0.6%と低いものの、重篤な状態に至る可能性があるため注意が必要です。
初期症状としては、息切れ、空咳、発熱などが見られます。これらの症状が現れた場合は、速やかに担当医に報告する必要があります。
副作用への対処方法
リムパーザの副作用の多くは、適切な対症療法や用量調整によって管理することが可能です。悪心や嘔吐に対しては制吐剤が使用され、貧血に対しては鉄剤の投与や輸血が検討されます。
副作用の程度によっては、リムパーザの投与量を減らしたり、一時的に休薬したりすることもあります。副作用が強く出ている場合でも、自己判断で服用を中止せず、必ず担当医に相談することが重要です。
リムパーザの投与方法と治療期間
基本的な投与方法
リムパーザは経口薬(飲み薬)です。注射や点滴ではなく、カプセル状の錠剤を口から服用します。
標準的な投与量は、1回300mgを1日2回服用します。つまり、1日の総投与量は600mgとなります。朝と夕方など、1日2回のタイミングで服用することになります。
食事の影響についての明確な指示はありませんが、毎日同じタイミングで服用することで、血中濃度を安定させることができます。
用量調整について
副作用の発生状況や患者さんの状態に応じて、投与量が調整されることがあります。標準用量で副作用が強く出る場合、以下のように段階的に減量されます。
| 用量レベル | 1回投与量 | 1日投与量 |
|---|---|---|
| 標準用量 | 300mg×2回 | 600mg |
| 1段階減量 | 250mg×2回 | 500mg |
| 2段階減量 | 200mg×2回 | 400mg |
減量しても効果が維持される場合もあるため、副作用と効果のバランスを見ながら、患者さん一人ひとりに適した投与量が決定されます。
治療期間について
リムパーザは維持療法として使用されるため、病状が進行するまで、または許容できない副作用が発生するまで継続されます。明確な治療終了時期が最初から決まっているわけではありません。
臨床試験のデータでは、数か月から数年にわたって治療を継続している患者さんがいます。SOLO-2試験では2年以上、試験19では一部の患者さんが5年以上治療を継続できたという結果が報告されています。
定期的な画像検査や血液検査で病状をモニタリングしながら、治療の継続について判断していくことになります。
入院か通院か
リムパーザは経口薬であり、点滴による投与ではないため、基本的には通院治療で使用されます。毎日自宅で服用し、定期的に病院を受診して診察や検査を受ける形になります。
ただし、重度の副作用が発生した場合や、病状の変化があった場合には、入院して管理することもあります。通常の維持療法としての使用であれば、外来通院で治療を続けることができます。
服用時の注意点
リムパーザを服用する際には、以下の点に注意が必要です。
1. 決められた用量とタイミングを守って服用する
2. カプセルは噛んだり割ったりせず、そのまま飲み込む
3. 飲み忘れた場合は、次回の服用時間まで待ち、2回分をまとめて飲まない
4. 他の薬との飲み合わせについて、必ず担当医や薬剤師に相談する
5. グレープフルーツジュースは避ける(薬の血中濃度に影響を与える可能性がある)
リムパーザ治療にかかる費用と医療保険
リムパーザは比較的高額な薬剤です。1日の投与量600mg(300mg×2回)で計算すると、薬剤費は1か月あたり約60万円程度になります。
ただし、日本では健康保険が適用されるため、患者さんの自己負担は1~3割となります。3割負担の場合でも月額18万円程度の負担となるため、高額療養費制度の対象となります。
高額療養費制度を利用すると、所得に応じた自己負担限度額を超えた分が払い戻されます。例えば、年収約370万円~約770万円の方の場合、月額の自己負担限度額は約8万円程度となります。
また、がん患者さんが利用できる各種の助成制度や、がん保険などの民間保険も活用できる場合があります。治療費については、医療ソーシャルワーカーや病院の相談窓口に相談することをお勧めします。
リムパーザ治療を受ける際の病院選びのポイント
リムパーザによる治療を受ける際には、以下のような点を考慮して病院を選ぶとよいでしょう。
婦人科腫瘍の専門性
卵巣がんの治療経験が豊富で、婦人科腫瘍専門医が在籍している病院が望ましいです。リムパーザは比較的新しい薬剤であるため、使用経験のある医療チームがいることが重要です。
遺伝子検査の体制
BRCA遺伝子変異の検査を院内で実施できるか、または適切な検査機関と連携しているかも重要なポイントです。リムパーザの効果を予測するためには、遺伝子検査の結果が参考になります。
副作用管理の体制
副作用が発生した際に、速やかに対応できる体制が整っているかも確認しておきたい点です。血液検査や画像検査を定期的に実施し、副作用を早期に発見して適切に対処できる体制が必要です。
通院のしやすさ
リムパーザは長期間の服用が想定されるため、定期的な通院が必要です。自宅からのアクセスや、通院の頻度なども考慮して病院を選ぶことが大切です。
リムパーザ以外の再発卵巣がん治療との比較
再発卵巣がんの治療には、リムパーザ以外にも様々な選択肢があります。主な治療法と特徴を比較してみます。
| 治療法 | 特徴 | 投与方法 |
|---|---|---|
| プラチナ製剤併用化学療法 | 標準的な化学療法、効果は高いが副作用も強い | 点滴(入院または外来) |
| ドキソルビシン | リポソーム製剤、プラチナ抵抗性でも使用可能 | 点滴(外来) |
| パクリタキセル | 週1回投与で副作用が軽減 | 点滴(外来) |
| ゲムシタビン | プラチナ製剤との併用で使用 | 点滴(外来) |
| リムパーザ | 維持療法として長期使用、PARP阻害剤 | 経口(通院) |
| ベバシズマブ | 血管新生阻害剤、化学療法と併用 | 点滴(外来) |
それぞれの治療法には特徴があり、患者さんの病状、前治療の内容、遺伝子変異の有無、全身状態などを総合的に判断して選択されます。リムパーザは、特にプラチナ製剤に反応した後の維持療法として位置づけられています。
患者さんが知っておきたいリムパーザ治療のポイント
治療効果の評価方法
リムパーザによる治療効果は、主に画像検査(CTやMRIなど)と腫瘍マーカー(CA125など)の数値で評価されます。通常、2~3か月ごとに検査を行い、腫瘍の大きさや広がりの変化を確認します。
維持療法であるため、劇的な腫瘍の縮小よりも、「病状が進行していないこと」「腫瘍マーカーが上昇していないこと」が治療効果の指標となります。
日常生活での注意点
リムパーザ治療中は、以下のような点に注意して日常生活を送ることが推奨されます。
1. 副作用の症状(特に悪心、疲労、息切れなど)が現れたら、担当医に報告する
2. 感染予防のため、手洗いやうがいを徹底し、人混みを避ける
3. 貧血による転倒を防ぐため、急に立ち上がらないなど動作に気を付ける
4. バランスの取れた食事と十分な休息を心がける
5. 定期的な受診と検査を欠かさない
治療の中止を検討するタイミング
リムパーザによる治療は、以下のような場合に中止が検討されます。
1. 画像検査で明らかな病状の進行が確認された場合
2. 管理できない重度の副作用が発生した場合
3. 患者さん本人が治療の継続を希望しない場合
4. 他の治療法への変更が適切と判断された場合
治療の継続や中止については、担当医とよく話し合い、患者さん自身が納得した上で決定することが大切です。
まとめに代えて|リムパーザ治療の判断に必要な情報
リムパーザは、再発卵巣がんの維持療法として有効な選択肢の一つです。特にBRCA遺伝子変異陽性の患者さんでは効果が期待できますが、BRCA遺伝子変異がない場合でも、プラチナ製剤感受性であれば使用できます。
副作用は多くの患者さんに発生しますが、適切な管理によって治療を継続できる場合が多いです。経口薬であるため通院治療が可能で、日常生活を送りながら治療を受けられる点も特徴です。
治療を受けるかどうかの判断には、以下のような情報を整理することが役立ちます。
1. 自分の卵巣がんがプラチナ製剤感受性かどうか
2. BRCA遺伝子変異の有無(検査を受けている場合)
3. これまでに受けた治療の内容と効果
4. 現在の全身状態と日常生活の状況
5. 副作用への対処が可能かどうか
6. 治療費の負担と利用できる制度
これらの情報をもとに、担当医とよく相談し、自分にとって最適な治療を選択することが大切です。リムパーザ治療について疑問や不安がある場合は、遠慮せずに担当医や看護師、薬剤師に質問してください。
再発卵巣がんの治療は、一人ひとりの状況に応じて最適な方法が異なります。十分な情報を得た上で、納得のいく治療選択ができることを願っています。
参考文献・出典情報
1. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA) リムパーザ錠審査報告書
2. アストラゼネカ株式会社 リムパーザ錠承認取得に関するプレスリリース
3. 国立がん研究センター がん情報サービス 卵巣がん 治療
4. 日本婦人科腫瘍学会
5. The Lancet Oncology - Study 19 臨床試験論文

