がん専門アドバイザー、本村です。
ここでは「宮崎県内で、癌封じや癌が治るよう祈願したい」という方へ、おすすめしたい神社、お寺を紹介しています。
宮崎県は日本で3番目に神社の少ない県、という統計がありますが歴史的に価値のある神社、お寺が多くあります。
「癌」という病気に特別にゆかりのあったり、癌封じの祈願やお守りを授与したりしている寺社は現時点ではありませんが「癌封じ」とはそもそも「癌と診断されていない人が、癌にならないことを願う」祈願です。
封じ込める、という言葉には「再発や転移を起こさない」ことも含まれるので、「癌が治るように祈願する」という意味で、闘病中の人が癌封じの祈願をすることは間違いではありません。
ただ、本来は癌闘病中の人が回復を願ったり、手術などの治療の成功を願う場合は、「病気平癒祈願」という願意が適しています。
ですので闘病中の人は「病気平癒」や「健康長寿」にゆかりがある寺社を探すのがよいです。
これを踏まえて、宮崎県内で癌が治ることや治療の成功を祈願するに適した神社を3つ、お寺を1つ挙げたいと思います。
宮崎県宮崎市 宮崎神宮の病気平癒祈願
宮崎神宮(みやざきじんぐう)は、宮崎市の市街地にありアクセスもよく、宮崎県内でももっとも社格の高い神社(官幣大社)の1つです。
清掃が行き届いた境内は自然に包まれ、日が暮れると参道の灯ろうにてライトアップされるなど美しく、初詣はもちろん、結婚式や七五三の祭事でも多くの人が訪れる場所です。
狭野杉で造らえた社殿や幣殿は国指定の有形文化財であり、皇族ゆかりの神社ですので皇族関係者の植樹 や記念碑もあり荘厳な雰囲気も有しています。
癌や病気との関連
宮崎神宮の祭神は初代天皇「神武天皇(じんむてんのう)」で、別称は神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこ のみこと)、神日本磐余彦天皇(かむやまといわれひこのすめらみこと)などいくつかあります。
即位の時代は紀元前660年~紀元前585年ほどの話であり、実在しない神話の人物との説もありますが、古事記や日本書紀において初代天皇とされており、日本建国の神、国の創始者とされています。
神話では神武天皇は(今の宮崎県の北部)高千穂から東へ軍を進め、大和(奈良)に王権を築き初代天皇となりました。
数多の困難を乗り越え、国を作ったことから、主な神徳は困難除去、艱難克服であり、軍神、農業・海産の神とされています。
宮崎神宮にはプロ野球やサッカー、ラグビー選手の絵馬が多いことでもしられるように、勝負の神、開運の神としてよく知られていますが、人間の生活における主な困難である「病気」の克服に関する神徳も強いとされています。
神武天皇は、古事記では137歳(日本書記では127歳)の長寿であったことから、長寿の神様としても知られ、健康長寿、病気平癒に特に強い関連があるといわれています。
癌など特定の病気とのつながりは書かれていませんが、癌封じや癌の平癒、治療の成功などを願ううえでは、宮崎県内でもっとも適した神社の1つだといえます。
病気平癒の祈願を受けることができます。
個人向けの祈願(神職によるお祓いをうけ、願意を神に伝える神事。神社における正式な参拝)を受けることができます。
事前予約は原則不要で、当日に神符守札授与所(参道右側)にて申し込むことができます。
受付時間は9:00~16:30。初穂料(祈願料)は5,000円からです。
祈祷の流れは以下のとおりです。
・修祓(しゅばつ)=お清めのお祓い。
・祝詞奏上(のりとそうじょう)=神職が祝詞奏上し、願意(願い)を神様に伝える。
・金幣拝戴(きんぺいはいたい)=金幣にて神様の御神徳を受ける。
・拝礼(はいれい)=二礼二拍手一礼
・神酒授与(しんしゅじゅよ)=お神酒をうけとる。
その後、初穂料にあったお札やお守りを授与してもらう、という形になります。
癌闘病中の方や、再発や転移がないことを願う場合の願意は「病気平癒」になります。
年に二回の「大祓」
宮崎神宮では、身代わりの人形紙を使って盛大なお祓いをする「大祓(おおはらい)」が年に二度行われます。
これを「夏越の大祓」(6月30日)、「晦日の大祓」(12月31日)といいます。
身体に病気がある人は、人形紙のその部位を撫で、息を3回吹きかけることで悪病や災事を移し、祓うことができる、とされています。
特に夏越の大祓は「陰湿生ずる時なれば病を恐る」と伝わり、病気の平癒、病気を祓うことに関連が深く、清々しい生命力を復活させることができるといわれています。
病気平癒のお守りがあります。
一般的なお守りは「肌守」ですが、病気平癒守も授与されています。
闘病中の方や、手術後や入院中のお見舞いの品としてもよいかと思います。
宮崎神宮の住所と地図
住所:宮崎県宮崎市神宮2-4-1
宮崎神宮の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):神門は5:00開門。社務所は8:00~17:00。夏季(5~9月)は18:00まで。
・拝観料:なし
・電話番号:0985-27-4004
・最寄り駅:JR宮崎神宮駅から徒歩8分
・バス:宮交シティから宮崎神宮行きバス20分、宮崎神宮下車
・車でのアクセス:宮崎自動車道 宮崎ICより20分
・駐車場:無料駐車場あり。
・バリアフリー:駐車場入口と参道脇トイレは車椅子対応。
宮崎神宮のおすすめ度:A。【A>Eの5段階】
宮崎の格式ある神社としては、日南市の鵜戸神宮も有名ですが、病気平癒や健康長寿にゆかりが深いのは宮崎神宮です。
格が高くてもさびれてしまった神社はたくさんありますが、宮崎神宮は手入れがゆきとどき、アクセスもしやすく、自然に溢れた境内で精神的にも落ち着きをもたらす場所です。
お祓いも受けられ、病気平癒のお守りもあるのでとてもよいと思います。
宮崎県児湯郡 都農神社の病気平癒祈願
都農神社(つのじんじゃ)は宮崎神宮と同じ神武天皇にゆかりのある神社です。
神武天皇が即位する6年前、東方への遠征の際にこの地に立ち寄り、国土平安、武運長久などを祈念されたことが創建の由来とされています。
とても歴史ある神社で明治時代よりも前は「宮崎社」「宮崎宮」とも呼ばれ、日向地域での一宮(いちのみや。その土地を代表する神社)とされています。
大きな木々に囲まれた広い境内は砂利が敷き詰められ、昔ながらの日本の神社のたたずまいがあります。
癌や病気との関連
都農神社で祀られている主祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)は、島根の出雲大社の祭神でもある大国主命(おおくにぬしのみこと)の別名です。だいこくさま、とも呼ばれます。
大己貴命は古事記、日本書紀、出雲風土記等に多く登場し、主に「国造りの神」とされていますが、その他にも五穀豊穣など様々な神徳がある、とされています。
また医療の法を定め多くの人々を助けた事により、医療(病気平癒)の神とも云われ 「医薬療法、再生」「病気平癒」にも強いご利益がある、とされています。
そのため、都農神社には健康長寿や病気平癒に関するものがたくさんあります。
お賽銭箱の近くには「身代わり人形」=体の悪い所を中心に人形紙に触れ、最後に息を吹き掛けると身代わりになってくれるお祓いがあります。
「撫で大国(だいこく)」は撫でると病気平癒、
「撫でウサギ」は撫でると無病息災を祈願できる、とされています。
また、これは「大杓文字(おおしゃもじ)」です。
悩みの元をメシ取るという意味で、これで体の悪い所を撫でると病治ったり、願い事を念じながら大杓文字に着いてる鈴を鳴らすと願いが叶う、とされています。
格式の高い神社で、これほど健康や病気平癒に関連するものが豊富な神社は全国でも珍しいです。
病気平癒の祈願を受けることができます。
古来より、大己貴命は疱瘡(悪性の出来物)を平癒する神様として信仰されてきました。鎌倉時代の貴族や武士の間で読まれていた書物では「都農大神は疱瘡平癒に霊験がある」との記載があったようです。
昔は癌という病名もなかったですが、悪性の出来物といえば悪性腫瘍=癌です。
手を合わせる参拝だけでもよいと思いますが、都農神社では病気平癒の祈願(病気の人が早期全快されるよう祈願すること)を受けることができますし、病気の内容として癌封じ、癌平癒を祈るのも適しています。
予約は必要なく、当日に神社社務所にて申し込みが可能です(8:30~16:30まで)。
病気平癒のお守りがあります
授与されているお守りはたくさんの種類がありますが、癌闘病中の方や再発、転移がないよう願う場合は「病気平癒守」がよいと思います。
都農神社の住所と地図
住所:宮崎県児湯郡都農町川北13294番地
都農神社の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):開門6:00~17:00
・拝観料:なし
・電話番号:0983-25-3256
・最寄り駅:JR九州日豊本線 都農駅徒歩25分
・車でのアクセス:東九州自動車道 都農ICより5分
・駐車場:無料駐車場あり。140台。
都農神社のおすすめ度:A。【A>Eの5段階】
車があれば、道の駅(つの)から徒歩で行けるなどアクセスしやすく、平地の神社なので参拝しやすい神社です。
祭神が病気が治ることや、癌などの出来物が治ることに神徳があるとされていますし、それに関連するアイテムもたくさんあります。
宮崎県宮崎市 青島神社の病気平癒祈願と五臓六腑御守
隆起海床に貝殻が堆積してできた島「青島」にある青島神社(あおしまじんじゃ)は、1200年の歴史があるとされる神社です。
縁結びの神社として観光名所として知られています。ジャイアンツの選手が毎年参拝することでも知られ、たくさんの絵馬が納められていることでも有名です。
癌や病気との関連
青島神社の祭神は彦火火出見己命(ひこほほでみの みこと)で「山幸彦」の名で知られています。
妻である豊玉姫命も祭神として祀られていることから、夫婦神、縁結びや安産のご利益があるとされています。
主祭神には病気平癒などにあまりゆかにがないのですが、境内にある石神社(いそじんじゃ)に祀られている「少彦名命(すくなひこなのみこと)」は日本神話における医薬の神です。
少彦名命はまじないなどの多彩な能力を有したされ、「薬祖神」といわれています。
癌など特定の病気にかかわらず、古来より広く病気平癒の祈願をされる神として信仰されてきました。
病気平癒の祈願が受けられます
青島神社では個人向けの祈願が受けられます。癌闘病中の方は「病気平癒」の願意を願うのがよいと思います。
祈願料は5,000円から。申し込みは事前予約が必要なため社務所へ電話(0985-65-1262)して申し込むことになります。
大祓式
青島神社でも毎年、6月30日と12月31日に人形紙を使った大祓式が行われます。
紐の祈願「産霊紙縒(むすびこより)」
境内に生息しているビロウの木に、紐を結んでお願いごとをする産霊紙縒(むすびこより)という祈願があります。
古くは紐のことを「緒」と呼びましたが「玉の緒」「年の緒」「息の緒」など生命に関わるものとされ、紐には呪力があるとされています。
紐には5つの色があって、紫色が「心身健全(病気平癒・厄除)」です。
五臓六腑御守と健康守
青島神社で健康や病気平癒に関するお守りは健康守と五臓六腑(ごぞうろっぷ)御守です。
五臓とは以下のとおりです。
心臓=赤ひょうたん
肺=白ひょうたん
腎臓=紫ひょうたん
肝臓=緑ひょうたん
脾臓=黄ひょうたん
これらの部位に癌を患っている方にはこのお守りがよいかと思います。
青島神社の住所と地図
住所:宮崎県宮崎市青島2-13-1
青島神社の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):開門夏時間:5:30、冬時間:6:00。閉門は暗くなる頃。
・拝観料:なし
・電話番号:0985-65-1262
・最寄り駅:JR日南線青島駅下車徒歩約10分
・車でのアクセス:宮崎IC約13km約15分
・駐車場:参道入口周辺駐車場(500円)のほか、青島駅の無料駐車場。
青島神社のおすすめ度:B。【A>Eの5段階】
日本神話のなかで病気平癒に関してもっとも関連が強い祭神が祀られているのが境内社ということや、病気平癒に参拝するには少しポップかな、という神社です。
が、気分転換にもなりますし、日本でも珍しい南国を感じる神社です。旅に行くついでに参拝するにはよいかもしれません。
宮崎県東諸県郡 法華嶽薬師寺の薬師如来と病気平癒祈願
法華嶽薬師寺(ほけだけ やくしじ)は、森に囲まれた法華嶽公園内にある天台宗のお寺です。
平安時代に天台宗の開祖である最澄が自ら彫刻した薬師如来を安置して「真金山・法華嶽寺」と名付けた、という由来が残っています。
古くは大寺院として栄えていましたが明治時代に寺が焼かれ、昭和45年に拝殿が改築され今の姿になっています。
癌や病気との関連
薬師如来は、仏教における医薬の仏、医薬の王、とされています。
薬師如来が祀られている寺は、病気平癒(病気をいやす)を祈願するお寺として古来より日本で信仰されてきました。
法華嶽薬師寺は(諸説ありますが)日本三大薬師の1つといわれており、宮崎県内や九州各地から多くの人が参拝してきたお寺です。
法華嶽薬師寺には有名な逸話があり、平安時代の女流歌人、女房三十六歌仙のひとりである和泉式部(いずみしきぶ)が法華嶽薬師へ病気平癒の祈願に訪れ、その後完治したことで彼女の琵琶を奉納した、といわれています。
そのため、このお寺には和泉式部の像が建てられています。
病気平癒の祈願が受けられます
薬師寺では「所願成就の祈願・護摩祈祷」が受けられます。癌が治ることを願う場合は「病気平癒」がよいです。
小さなお寺で常に受けられるわけではないので、参拝する日時がある程度決まっていれば必ず事前に問合せするようにしましょう。
法華嶽薬師寺の住所と地図
住所:宮崎県東諸県郡国富町大字深年4050
法華嶽薬師寺の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):不定
・電話番号:0985-78-1004
・最寄り駅:宮崎駅からバスで60分
・車でのアクセス:東九州自動車道 西都IC、宮崎西ICより30分
・駐車場:無料駐車場あり
法華嶽薬師寺のおすすめ度:C。【A>Eの5段階】
アクセスがしにくいことや、こじんまりとしたお寺で常に一定の対応を受けられるわけではない、という点がマイナスです。
しかし祀られている仏、お寺の由来は病気平癒の祈願に適していますので、地理的に車で参拝に行ける方はよいかと思います。