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【2025年更新】がん治療 - CR・PR・SD・PDの意味は?RECIST基準によるがん治療効果判定の完全解説

RECIST


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はじめに:なぜRECIST基準が重要なのか

がん治療を受ける患者さんにとって最も気になることの一つは、「治療が効いているのか」ということでしょう。医師から「腫瘍が縮小しています」や「病気の進行が止まっています」といった説明を受けたとき、その背景にはRECIST(レシスト)という国際的な基準が使われています。

受領した診断書にCR・PR・SD・PDなどの表示が記載されていて「これはどんな意味だろう?」と気になったことがあるかもしれません。この記事では、がん治療の効果判定に欠かせないRECIST基準について、専門用語を分かりやすく解説し、最新の情報を含めてお伝えします。

RECIST基準とは:がん治療効果を測る世界共通の物差し

RECIST(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)は、固形がんに対する治療効果を客観的に評価するための国際的なガイドラインです。2000年に初版が発表され、2009年にはRECIST version 1.1として改訂されて現在も広く使用されています。

がんの治療効果を評価する際、医師の主観的な判断だけでは患者さんや研究者にとって不十分です。そこで、CTやMRIなどの画像検査で腫瘍の大きさを正確に測定し、その変化を数値で表現できるRECIST基準が開発されました。この基準により、世界中の医師が同じ方法で治療効果を判定できるようになったのです。


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RECIST基準の4つの判定結果:CR・PR・SD・PDの詳細解説

RECIST基準では、治療効果を以下の4つのカテゴリーに分類します。

CR(Complete Response:完全奏効)

CRは最も良い治療効果を示す状態です。すべての標的病変が消失し、リンパ節の場合は短径が10mm未満に縮小した状態を指します。ただし、画像上で腫瘍が見えなくなったからといって、必ずしも完全に治癒したとは限りません。微小ながん細胞が残っている可能性もあるため、継続的な観察が必要です。

PR(Partial Response:部分奏効)

PRは腫瘍が明らかに縮小した状態を示します。具体的には、治療開始前の腫瘍の大きさと比較して30%以上縮小した場合にPRと判定されます。多くのがん患者さんが目指す状態であり、治療が順調に進んでいることを示す重要な指標です。

SD(Stable Disease:安定)

SDは腫瘍の大きさに大きな変化がない状態です。PRの基準(30%以上の縮小)には達していないものの、PDの基準(20%以上の増大)にも該当しない状態を指します。一見すると治療効果が乏しいように感じられるかもしれませんが、がんの進行が止まっているという意味で重要な状態です。

PD(Progressive Disease:進行)

PDは病気が進行している状態を示します。治療経過中に最も腫瘍が小さかった時点と比較して20%以上増大し、かつ絶対値で5mm以上大きくなった場合、または新しい病変が出現した場合にPDと判定されます。この判定を受けた場合、治療方針の変更が検討されることが多くなります。

RECIST基準における標的病変と非標的病変の選定方法

RECIST基準では、腫瘍を「標的病変」と「非標的病変」に分類して評価します。標的病変とは、治療開始前のCTやMRI検査で確認された腫瘍のうち、最も大きな病変を最大5つまで選んだものです。これらの病変の長径を測定し、その合計を基準値として治療効果を判定します。

一方、非標的病変は標的病変以外のすべての病変を指します。これらは具体的な測定は行いませんが、完全に消失したか、明らかに進行したかという観点から評価されます。骨転移や胸水、腹水なども非標的病変として扱われます。

判定 標的病変の変化 非標的病変の状態 新病変
CR すべて消失(リンパ節は短径<10mm) すべて消失 なし
PR 30%以上縮小 完全消失または非進行 なし
SD PRにもPDにも該当しない 完全消失または非進行 なし
PD 20%以上増大(かつ5mm以上) 明らかな進行 あり

奏効率と無増悪生存期間:臨床試験での重要な指標

RECIST基準の結果は、臨床試験や治療効果の評価において重要な指標として活用されます。特に以下の2つの指標が頻繁に使用されます。

奏効率(Response Rate)

奏効率は、治療を受けた患者さんのうち、CRまたはPRと判定された患者さんの割合を示します。新しい治療法の有効性を評価する際の重要な指標の一つです。例えば、100人の患者さんに新しい治療を行い、30人がCRまたはPRと判定された場合、奏効率は30%となります。

無増悪生存期間(Progression-Free Survival: PFS)

無増悪生存期間は、治療開始からPDと判定されるまでの期間、または患者さんが亡くなるまでの期間を示します。この指標により、治療によってどれくらいの期間、病気の進行を抑えることができるかが分かります。がん治療の効果を評価する上で非常に重要な指標です。

免疫療法時代の新しい効果判定基準:iRECISTとirRECIST

近年、免疫チェックポイント阻害薬をはじめとするがん免疫療法が急速に発展しています。しかし、従来のRECIST 1.1基準では、免疫療法特有の治療反応パターンを適切に評価できない場合があることが分かってきました。

免疫療法の特殊な反応パターン

免疫療法では、以下のような従来の抗がん剤とは異なる反応パターンが見られることがあります:

  • 偽増大(Pseudoprogression):一時的に腫瘍が大きくなった後に縮小する現象
  • 遅発性反応:治療開始から数ヶ月後に効果が現れる現象
  • 治療中止後の効果持続:治療を止めても効果が続く現象

iRECISTの特徴

iRECIST(immune RECIST)は、2017年に発表された免疫療法専用の効果判定基準です。従来のRECIST 1.1に加えて、免疫療法特有の反応パターンを考慮した評価方法を提供しています。一度PDと判定されても、その後の検査で確認するまでは治療を継続できるという特徴があります。

日本における最新のガイドライン動向(2024-2025年)

日本では、2021年3月31日にPMDA(医薬品医療機器総合機構)から「抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドライン」の改訂版が発出されました。この改訂では、免疫チェックポイント阻害薬の特性に応じた記載が追加され、RECIST 1.1による評価に加えて、がん免疫療法専用の治療効果判定基準を用いた評価についても言及されています。

また、2023年3月には日本臨床腫瘍学会による「がん免疫療法ガイドライン第3版」が刊行され、最新のエビデンスに基づいた治療効果判定方法が示されています。これらのガイドラインにより、日本国内でも国際基準に合わせた適切な治療効果判定が行われています。

実際の診療現場でのRECIST基準の活用

実際の診療現場では、厳密なRECIST基準に基づく評価は主に臨床試験で行われ、日常診療では医師の臨床的印象も含めた総合的な判断が行われることが多くなります。しかし、患者さんに治療効果を説明する際には、RECIST基準に基づいた客観的な評価が重要な役割を果たします。

患者さんが知っておくべきポイント

  • SDという判定も、がんの進行が止まっているという意味で重要な治療効果です
  • 一度の検査結果だけでなく、継続的な観察が重要です
  • 画像検査以外の症状や血液検査なども総合的に評価されます
  • 治療効果の判定には時間がかかることがあります

RECIST基準の限界と今後の展望

RECIST基準は非常に有用な評価方法ですが、いくつかの限界も指摘されています。腫瘍の大きさのみに基づく評価であるため、腫瘍の性質の変化や患者さんの症状改善を十分に反映できない場合があります。

今後は、機能画像診断(PETやMRIの拡散強調画像など)を用いた評価や、血液中の腫瘍マーカーやcirculating tumor DNA(ctDNA)などの新しいバイオマーカーを組み合わせた総合的な評価方法の開発が期待されています。

リアルワールドデータとRECIST基準

近年、実際の診療データを活用したリアルワールドエビデンス(RWE)の重要性が高まっています。しかし、日常診療では厳密なRECIST基準に基づく評価が困難な場合があるため、電子カルテデータから治療効果を評価する新しい手法の開発も進められています。

これらの手法により、より多くの患者さんのデータを活用した治療効果の解析が可能になり、新しい治療法の開発や既存治療の最適化に貢献することが期待されています。

まとめ:RECIST基準を理解して治療に向き合う

RECIST基準は、がん治療の効果を客観的に評価するための重要なツールです。CR、PR、SD、PDという4つの判定結果それぞれに意味があり、患者さんの治療方針決定に重要な役割を果たしています。

免疫療法の発展に伴い、iRECISTなどの新しい評価基準も導入されており、より適切な治療効果判定が可能になってきています。患者さんにとって大切なのは、これらの基準を理解し、医師との対話を通じて自分の治療状況を正しく把握することです。

参考文献・出典情報

  1. 固形がんの治療効果判定のための新ガイドラインRECISTガイドライン version1.1 | 日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)
  2. 治療効果判定 | 国立がん研究センター がん情報サービス
  3. RECIST レシスト | がん情報サイト「オンコロ」
  4. がん免疫療法の治療効果判定基準(irRC、irRECIST、iRECIST) | 株式会社マイクロン
  5. リアルワールドデータを用いた悪性腫瘍の治療効果判定手法とRECIST | RWD Navi
  6. 新医薬品(分野別) | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
  7. がん免疫療法ガイドライン 第3版 | 金原出版
  8. 免疫療法 | 国立がん研究センター がん情報サービス
  9. 複雑化する薬剤・治療を横断的に概説、『がん免疫療法ガイドライン』改訂 | ケアネット
  10. 肺癌薬剤療法の効果判定の注意点 | J-STAGE

 

 

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

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