【レジメン】
CBDCA AUC5(カルボプラチン)=点滴静注(30分以上)
ETP(エトポシド)=80mg/㎡:点滴静注(30~60分以上)
【制吐対策】
①5-HT3受容体拮抗薬(Day1)
②アプレピタント:125mg (Day1) ,80mg(Day2~3)
③デキサメタゾン9.9mgIV(Day1),8mgPO(Day2~3)
基本事項
【適応】
小細胞肺がん
・進展型小細胞肺がん(ED-SCLC)の71歳以上でPS0~2でシスプラチンの使用が困難な場合,およびPS3の症例
・ED(extensive disease)症例
【奏効率】
[ED症例]
・奏効率
21%
・生存期間(中央値)
9.5カ月
・1年生存率
26%
【副作用】
[ED症例]
・白血球減少:Grade1=12%、Grade2=39%、Grade3=31%、Grade4=12%
・血小板減少:Grade1=12%、Grade2=21%、Grade3=10%、Grade4=2%
・貧血:Grade1=40%、Grade2=29%、Grade4=2%
・悪心・嘔吐:Grade1=10%、Grade2=56%、Grade3=25%、Grade4=2%
・倦怠感:Grade1=14%、Grade2=22%、Grade3=62%、Grade4=2%
・注射部位反応:Grade1=12%、Grade2=10%、Grade3=4%、Grade4=2%
・口内炎:Grade1=8%、Grade2=8%
レジメンチェックポイント
①投与前の確認:制吐薬
②投与量の確認
<ETP:腎障害時の減量基準>
・血清クレアチニン(mg/dl)=1.4>:30%減量
または
・Ccr(mL/min)=15~50:25%減量、15>:さらなる減量調節が必要
<ETP:肝障害時の減量基準>
・T-Bil=1.5~3.0mg/dL or AST>3×ULN:50%減量
・T-Bil>3.Omg/dL=投与中止
③点滴速度の確認
CBDCA:30分以上かけて点滴静注
ETP:30~60分かけてゆっくり点滴静注(添加剤としてポリソルベート80を含有し、急速静注により一過性の血圧低下、不整脈の報告がある)
④相互作用(CBDCA)
腎毒性および聴器毒性を有する薬剤(アミノグリコシド系抗菌薬等)との併用で腎障害および聴器障害のリスク増大
副作用対策と服薬指導のポイント
①腎障害:
予防として水分の摂取を心がける。CBDCAはアミノグリゴシド系抗菌薬との併用で増強されることがある。