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25.抗がん剤・分子標的薬・免疫チェックポイント

【2025年更新】アロマターゼ阻害薬とは?一覧・副作用・作用機序と骨粗鬆症対策を完全解説

アロマターゼ阻害薬

閉経後の乳がん治療において重要な役割を果たすアロマターゼ阻害薬について詳しく解説します。2025年の最新情報を元に、薬剤の種類、作用機序、副作用、特に注意すべき骨粗鬆症対策まで、患者さんとそのご家族が知っておくべき情報を分かりやすくお伝えします。


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アロマターゼ阻害薬とは?基本的な仕組みを理解する

アロマターゼ阻害薬は、閉経後の女性の乳がん治療に使用される重要な薬剤です。この薬は、体内でエストロゲン(女性ホルモン)の合成に関わる「アロマターゼ」という酵素の働きを阻害することで、がん細胞の増殖を抑制します。

閉経前の女性では、エストロゲンの大部分が卵巣で産生されますが、閉経後は主に脂肪組織や筋肉組織で産生されます。この際、副腎から分泌されるアンドロゲン(男性ホルモン)がアロマターゼ酵素の働きによってエストロゲンに変換されるのです。

エストロゲン受容体陽性の乳がんは、エストロゲンの刺激によって増殖が促進されるため、アロマターゼ阻害薬でエストロゲンの産生を抑制することで、がんの進行を防ぐことができます。

アロマターゼ阻害薬の一覧と特徴

現在、日本で承認されているアロマターゼ阻害薬は以下の3種類です。これらの薬剤は化学構造の違いによって分類されます。

非ステロイド性アロマターゼ阻害薬

一般名 商品名 1日用量 特徴
アナストロゾール アリミデックス 1mg 可逆性阻害薬、最初に開発された第3世代AI
レトロゾール フェマーラ 2.5mg 可逆性阻害薬、強力なアロマターゼ阻害作用

ステロイド性アロマターゼ阻害薬

一般名 商品名 1日用量 特徴
エキセメスタン アロマシン 25mg 不可逆性阻害薬、軽度のアンドロゲン様作用

3種類の薬剤の作用の違い

アナストロゾールとレトロゾールは非ステロイド性で可逆性の阻害薬です。一方、エキセメスタンはステロイド性で不可逆性の阻害薬という特徴があります。しかし、臨床効果については、複数の大規模臨床試験により、3種類の薬剤の有効性はほぼ同等であることが確認されています。

2025年現在、後発医薬品も多数登場しており、特にアナストロゾールの後発品では25.6円/錠という低価格の製剤も利用可能となり、患者さんの経済的負担軽減に貢献しています。


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アロマターゼ阻害薬の主な副作用

アロマターゼ阻害薬の副作用は、体内のエストロゲン濃度の低下に起因する更年期様症状が中心となります。患者さんが知っておくべき主な副作用について詳しく説明します。

更年期様症状

ほてり、のぼせ、発汗などの血管運動症状が4~16%の患者さんに現れます。これらの症状は、エストロゲンの減少により体温調節機能が影響を受けることで起こります。軽い運動や深呼吸、涼しい環境の確保などで症状を軽減できる場合があります。

関節症状

指の関節のこわばりや、肩、ひじ、膝などの関節痛が1~3%の患者さんに起こります。朝の関節のこわばりが特徴的で、時間の経過とともに改善する場合が多いですが、症状が続く場合は医師に相談することが重要です。

消化器症状

吐き気、食欲不振、下痢などの消化器症状が起こることがあります。症状が継続する場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

精神神経症状

疲労感、うつ症状、不眠などが起こる場合があります。これらの症状は生活の質に大きく影響するため、適切な対処が必要です。

骨粗鬆症:最も注意すべき副作用

アロマターゼ阻害薬の副作用の中で特に注意が必要なのが骨粗鬆症です。エストロゲンは骨量を保つ重要な働きを持っているため、アロマターゼ阻害薬の使用により骨密度が低下し、骨折リスクが上昇する可能性があります。

骨粗鬆症のメカニズム

エストロゲンは破骨細胞の活動を抑制し、骨形成細胞の活動を促進することで、骨の代謝バランスを保っています。アロマターゼ阻害薬によってエストロゲンが減少すると、骨吸収が骨形成を上回り、骨密度の低下が進行します。

骨粗鬆症の診断と管理

アロマターゼ阻害薬を服用する患者さんは、治療開始前および治療中(年1回程度)に骨密度測定を行うことが推奨されます。Tスコアが-2.0以下の場合は、骨粗鬆症の治療薬の使用が検討されます。

骨粗鬆症の予防と治療

生活習慣による対策

  • カルシウムとビタミンD、ビタミンKを含むバランスの良い食事
  • 適度な運動(ウォーキング、軽い筋力トレーニングなど)
  • 禁煙と適度な飲酒
  • 転倒予防対策

薬物治療

骨折リスクが高い患者さんには、以下の薬剤が使用されます:

  • ビスホスホネート系薬剤(ゾレドロン酸、リセドロン酸など)
  • デノスマブ(抗RANKL抗体)
  • カルシウム製剤・活性型ビタミンD製剤

特に、デノスマブを用いたABCSG-18試験では、アロマターゼ阻害薬使用中の患者さんで初回臨床的骨折までの期間が有意に延長することが確認されています。

薬剤間の使い分けと選択基準

3種類のアロマターゼ阻害薬は基本的に同等の効果を示しますが、副作用の特徴に若干の違いがあることが報告されています。

エキセメスタンの特徴

エキセメスタンはステロイド構造を持つため、軽度のアンドロゲン様作用があります。これにより、非ステロイド性のアナストロゾールやレトロゾールと比較して、骨密度の低下が軽度である可能性が示唆されています。実際、MA.27試験では、エキセメスタンの方がアナストロゾールより骨粗鬆症の発症が少ないという結果が報告されています。

アナストロゾールとレトロゾールの比較

FACE試験により、アナストロゾールとレトロゾールの有効性と安全性に有意な差はないことが確認されています。副作用の発現頻度も両薬剤で同等でした。

臨床現場での使い分け

多くの医療機関では、まず非ステロイド性のアナストロゾールまたはレトロゾールを第一選択とし、関節痛などの副作用が強い場合にエキセメスタンへの変更を検討するアプローチが取られています。また、治療開始時に骨粗鬆症のリスクが高い患者さんでは、最初からエキセメスタンを選択する場合もあります。

アロマターゼ阻害薬の投与期間と治療戦略

アロマターゼ阻害薬の標準的な投与期間は5年間とされていますが、2025年現在、投与期間の延長に関する新しい知見が蓄積されています。

標準治療期間

閉経後ホルモン受容体陽性乳がんの術後補助療法として、アロマターゼ阻害薬5年間の単独投与が標準治療となっています。また、タモキシフェンを2~3年服用後、アロマターゼ阻害薬に変更して合計5年間治療を行う方法も有効であることが確認されています。

延長治療の検討

日本で実施されたAERAS試験では、術後アナストロゾールの10年投与と5年投与を比較し、10年投与群で無病生存率の改善が認められました。しかし、延長治療では副作用の蓄積も考慮する必要があります。

個別化治療の重要性

治療期間の決定には、患者さんの年齢、再発リスク、副作用の程度、QOLへの影響などを総合的に考慮した個別化アプローチが重要です。

アロマターゼ阻害薬と他の治療との併用

CDK4/6阻害薬との併用

進行・再発乳がんにおいて、アロマターゼ阻害薬とCDK4/6阻害薬(パルボシクリブ、リボシクリブ、アベマシクリブ)の併用が標準治療となっています。この併用により、無増悪生存期間の延長が期待できます。

mTOR阻害薬との併用

非ステロイド性アロマターゼ阻害薬耐性後の治療として、エベロリムス(mTOR阻害薬)との併用療法が承認されています。

閉経前での使用

閉経前の患者さんでアロマターゼ阻害薬を使用する場合は、LH-RHアゴニスト製剤との併用が必要です。これにより、卵巣機能を抑制して閉経後と同様の環境を作り出します。

副作用への対策と患者さんへのアドバイス

関節痛への対処法

  • 軽い運動やストレッチを継続する
  • 関節を温める(入浴、温湿布など)
  • 必要に応じて鎮痛薬の使用を検討する
  • 症状が改善しない場合は薬剤変更を相談する

ほてり・発汗への対応

  • 涼しい環境を保つ
  • 通気性の良い衣類を選ぶ
  • カフェインやアルコールを控える
  • リラクゼーション技法を取り入れる

定期的なモニタリング

  • 骨密度測定(年1回)
  • 肝機能検査(定期的)
  • コレステロール値の監視
  • 心血管系のリスク評価

最新の研究動向と将来展望

アロマターゼ阻害薬の研究は現在も活発に続けられており、2025年現在、以下のような研究が注目されています。

バイオマーカーの活用

患者さんの遺伝子多型や腫瘍の特徴に基づいて、最適なアロマターゼ阻害薬を選択する個別化医療の研究が進んでいます。

新規併用療法の開発

アロマターゼ阻害薬と他の分子標的薬との新しい併用方法について、多くの臨床試験が実施されています。

副作用軽減策の研究

関節痛や骨粗鬆症などの副作用を軽減する新しいアプローチの研究も活発に行われています。

患者さんが知っておくべき重要なポイント

アロマターゼ阻害薬による治療を受ける患者さんが覚えておくべき重要な点をまとめます。

服薬の継続性

アロマターゼ阻害薬の効果を得るためには、毎日規則正しく服薬することが重要です。副作用が気になる場合も、自己判断で中止せず、必ず医師に相談してください。

定期的な診察の重要性

治療中は定期的な診察を受け、副作用の状況や治療効果を医師と共有することが大切です。

生活習慣の改善

適度な運動、バランスの取れた食事、禁煙など、健康的な生活習慣の維持が治療効果を高め、副作用を軽減します。

サポート体制の活用

がん相談支援センターや患者会など、様々なサポート体制を活用して、治療に関する不安や悩みを相談することも大切です。

薬価と経済的負担について

2025年現在、アロマターゼ阻害薬には多数の後発医薬品が利用可能となっており、患者さんの経済的負担軽減に貢献しています。

最も安価な後発品では年間薬剤費が約9,000円程度まで低下している一方、最も高価な製剤では約67,000円と大きな差があります。医師や薬剤師と相談し、経済的負担も考慮した薬剤選択を行うことが重要です。

アロマターゼ阻害薬は、閉経後ホルモン受容体陽性乳がんの治療において重要な役割を果たす薬剤です。適切な知識を持ち、医師と連携しながら治療を進めることで治療成果を得ることができます。


参考文献・出典情報

  1. 国立がん研究センター中央病院 アロマターゼ阻害薬(ホルモン)療法
  2. 日経メディカル アロマターゼ阻害薬の解説
  3. 乳癌診療ガイドライン2022年版 BQ11
  4. Wikipedia アロマターゼ阻害薬
  5. 患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版 Q52
  6. ケアネット 閉経後HR+乳がんの術後アナストロゾール、10年vs.5年(AERAS)
  7. 福岡県薬剤師会 アロマターゼ阻害薬服用患者の骨粗鬆症治療
  8. オンコロ FATA-GIM3試験結果
  9. J-STAGE アロマターゼ阻害薬耐性例に対する内分泌療法
  10. 薬局業務NOTE アナストロゾールとレトロゾールの比較

 

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

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